第3話 天然って怖い
第3話です!
俺が楽しみにしとけと言ったせいかすっかり葉月の機嫌は直ったようだ
葉月の機嫌が直ったのはいいんだが…
一つ困ったことがある
次の日から毎日葉月が俺にくわえさせるパンを持参してくるようになったことだ
しかも…
「タカちゃんのために一生懸命焼いたんだっ」
なんて笑顔で言われたら受け取らないわけにも行かない
そのせいでここ最近毎朝俺はパンをくわえて登校する破目になっている
なんでこんなことに…
「タカちゃんおはよう!はい、今日のパン」
今日もまた家を出るなり葉月にパンを渡される
さすがにそろそろやめていただきたいところだ
「あのな、葉月。そろそろこれ「走るよタカちゃん!レッツゴー!!」
…聞けよ!!
聞く耳持たずか
まったく困った幼なじみだ
結局今日も走って通学する破目になってしまった
教室に入り席につくとまだ息の整わない俺に耕汰が声をかけてきた
耕汰は俺の仲のいい男子で葉月になびかないので一緒にいて楽だ
「また走ってきたのか?毎日よくやるよな」
「俺だって好きでやってるわけじゃねぇよ…」
ちなみに葉月とは違うクラスだ
でも、昼休みになると決まって葉月が俺のところに弁当を持ってくるのでいつも周り(主に男子)の視線が痛い
「いい加減言わなきゃダメだよなぁ」
葉月の『ドキ☆ドキ美少女に出会っちゃおう大作戦』(葉月が命名)は待てば諦めてくれると思ったが諦めてくれそうにない
「高良、葉月ちゃんが呼んでるぞ」
ちょうどいいところに葉月がやってきたようだ
「タカちゃんあのねー」
「葉月、ちょっといいか?あのな、そろそろ毎朝パンを食べるのは飽きたんだ」
……違うだろ俺!
根本的なもの何も解決されてねぇよ!
変わるとしたら俺の朝飯が変わるだけだよ!
どうして俺は葉月にものをはっきり言えないんだ
「じゃあ明日からはおにぎりとかにすればいいかなぁ!」
なぜそうなる
朝食の話じゃないんだよ
俺のいい方の問題だな
天然鈍感葉月にははっきり言ってやらないと
「そうじゃなくて俺は」
「高良って毎朝葉月ちゃんにパン焼いてもらってるのか?」
急に耕汰が口をはさんでくる
俺が決心したとたんになんだ
「高良ってもしかして毎朝葉月ちゃんに朝食作ってもらってるんじゃ…」
おいおい
それは誤解だ
押し付けられてるの間違いだ
「うん!わたし、毎朝タカちゃんにパン焼いてあげてるよ?」
何をおっしゃってるのかな葉月さん
そんなこと言ったら…
「そりゃぁ聞き捨てならねぇなぁ…」
クラス中の男子が立ち上がりこっちへ向かってくる
「葉月ちゃんと一緒に登校してる上に朝食まで作ってもらってるだと?」
「違うんだよ!いや、違くないけど!ご、誤解だぁ!!」
俺が追い詰められているころ葉月は友達に呼ばれて教室を出て行っていた
元凶はさっさと退散かよ…
「どういうことか説明してもらおうか…。なぁ、高良くん♪」
「ひぃっ」
その後ひどい目にあったことは言うまでもない
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