第20話 実に安易
第20話です
ついに20まできました
とても久しぶり
とても久しぶりすぎる
「それは…」
俺、葉月、鈴架さん
三人の間に緊張が走る
鈴架さんが口を開こうとしたそのとき…
「見つけた!俺の運命の女!!」
「…ほぇ?」
声のした方を向くと、水嶋憂斗に両手をしっかりと握られた葉月がいた
おいおい、なに葉月の手とか握ってくれちゃってんだよ
初対面で手握るってアメリカ人か!
「やっと会えた…」
あろうことか、彼はそういいながら葉月にハグをしようとする
「おい、ちょっと待てよ!」
俺は慌てて葉月の腕を引っ張った
さすがにこれは見逃せない
ハグに失敗した水嶋憂斗は頬を少し膨らませてムッとしている
あんなの避けないほうがおかしいだろ
何考えてんだこいつ…
自分が葉月に出来ないようなことを他の男にやられるとなかなかムカつくもので、無意識き眉間にしわが寄っていた
「タカちゃんどうしたの?怖い顔して」
「どうしたのって…はぁ」
そろそろ気づいてくれてもいいのになぁ…俺の気持ちに
そろそろ泣きたい
「憂斗…葉月ちゃんがそうだって言うの!?」
「絶対にこの子だよ!間違いない!」
「でも葉月ちゃんは…」
まったく話についていけない
葉月もぽかんとして二人を眺めるばかり
二人は一体なんの話をしているのだろうか
「あの…葉月がどうかしたんですか?」
俺はおそるおそる二人の会話に割って入る
「あぁ、ごめんね。実は私たちが転校して来た理由は憂斗にあるの」
「憂斗くんに?」
葉月は首をかしげながら聞き返す
「俺の運命の女を探すためさ!そして、その女が小鳥遊葉月。あんただ」
そんな安易な理由で転校してくるか普通!?
しかもよりによって葉月かよ…
「葉月ちゃんは俺がもらうぜ!」
見た目と反して性格はクールビューティーな鈴架さんとは似ていないようだ
「そのことなんだけど…」
葉月を落とす気満々の弟に横から鈴架さんが困り顔で割って入る
「葉月にはお付き合いしてる人がいるの…」
唖然とする俺
唖然とする憂斗
おいおい嘘だろ…
葉月に彼氏がいるなんて聞いてねーぞ…
まさか鈴架さんにだけ話してたなんて…
「誰だそいつは!俺の方が葉月ちゃんを幸せにできる!」
ずいぶん自信家のようだ
俺にはそんなこと到底言えっこないや
「あなたの目の前にいる人よ」
目の前…
憂斗の目の前にいるのは席に着いている山田くらいだ
山田が葉月の!?ホモ疑惑がかかったやつに俺は負けたのか!
いや、かけたの俺だけどさぁ!
負けるならイケメンとかに負けたかった…
なんでよりによって山田なんだ…
「こんなやつが!?なんでこんなやつに!」
悔やむ憂斗を見て鈴架さんは違うと首を振る
「葉月ちゃんの彼氏さんはこっちよ」
鈴架さんが指を指したのは俺のいる方向だった
後ろを振り返ってみるが誰もいない
誰もいないってことは…
それってまさか…!?
「小林高良くん。この人が葉月ちゃんの彼氏さんよ」
「そうそうこの俺がって…えええぇぇぇぇ!?!?」
俺たちはなんだか大きな勘違いをされているようだ
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