ルート零その三 吉希は零時が大好きです
ルート零第三話・・ちなみに、ルート零はその四で終了です。
ルート零
俺の彼女・・・・・御津波吉希を呼ぶ方法は少しばかり、簡単だ。
「・・・どこに潜んでいるかわかんないからなぁ・・・・」
「いや、彼女って普通に零時が呼んだら出てくるじゃん?」
そう、確かにそれはあっているのだが・・・・何故、俺が呼んでいるのかわからない。それに、一年前にあったときは近くのゴミ箱からその姿を現したのだ。確か、頭にはいわしの骨をつけていた気がする・・・・
「・・・吉希ぃぃぃぃ!」
「零時、何だ?」
「うわぁぁぁぁぁああ!」
どこから現れたかというと・・・近くにあった電柱がしゃべったのだった。そして、布をはがして現したのは・・・・
「・・・私を呼んだということはとうとう、結婚する気になったのか?」
黒髪を腰まで伸ばし、黒いロングコートに黒い服を着ている。靴だって黒いものを着用・・・・そして、常に右腕を懐に忍び込ませているのは・・・・なぜだろう?依然あったときもこんな感じだった。
「・・・零時、なんで彼女はいつも右腕を懐に忍び込ませているんだい?」
「それはな、吉希は色々と人様にいえないような生活を送っているらしいからな・・・・それで、何時敵が襲ってきてもいいように迎撃準備をしているんだと。」
「そうなんだ・・・・」
「まぁ、今日は大丈夫だろうからな・・・・で、今日は何のために私を呼んだんだ?」
そういってこっちに歩み寄ってくる吉希。さて、なんていいわけをしようか・・・・・
「む?零時・・・・」
そういってこっちに近づいてきておもむろに顔を俺に近づけて彼女は鼻を動かす。
「・・・・零時、女のにおいがするぞ?」
「おいおい、吉希・・・俺は男だぞ?別に女装も何もしてないし・・・・」
「いや、そういうことじゃなくて・・・・・また、女の知り合いを作ったな?」
いつの間にか抜かれた右腕が俺ののど元に・・・・冷たいナイフが握られている・・・・つけられていた。
「・・・な、何を言っているんだか・・・・」
「・・・・お前も十八になったと聞いたからな・・・・私を婚約しても構わないだろう?」
どこの世に・・・・許婚の命を狙うばかちんがいるのだろうか?
「へぇ、意外とクールじゃなくて嫉妬深いんだ?」
「瑞樹、この状況を打破する方法を考えようともお前はしてくれないのか?」
両手を上に上げ、俺は瑞樹のほうを見る。
「・・・・いや、正直言ってそれは零時がこの子にきちんと自分の心を伝えないからじゃないかな?」
そうは言うが・・・・
「なぁ、吉希・・・・」
「何だ?弁解なら一応聞いてやるぞ?私は零時の妻だからな。」
「・・・・まぁ、いい・・・お前は何かを誤解しているようだが・・・・・ほら、お前は俺の許婚なんだからあせらなくてもいいだろ?だから、そのナイフを下げてくれ。」
「・・・・いいだろう。」
そういってようやく俺ののど元から冷たいものを下げて・・・・向き直ったのだった。
「・・・ふぅ、死ぬかと思った。」
「さすがに彼女だって許婚を刺そうとはしないだろう?」
「まぁ、な。だけど・・・・事故って言うのがあるんだよ・・・・吉希、めちゃくちゃまじめな性格だからな。さっきみたいなことになると・・・それはもう、ものすごいぜ?」
「それで・・・お前が本当に私のことを妻だと認めているのなら・・・キ
「さぁ、瑞樹・・・そろそろ帰ろうか?」・・・おい、零時!」
いきなり怒って俺をにらむ吉希。
「キ・・・キスぐらいしてくれてもいいだろう?」
「・・・・・吉希、お前は何を言っているんだ?」
「・・・小さい頃はいっぱいしてくれたのに・・・・や、やっぱり私のことが嫌いなんだ!」
「へぇ、可愛いところもあるんだね?」
「おいおい、これから大変なんだぞ・・・とりあえず、瑞樹逃げるぞ!」
俺は瑞樹と共に走り出した。状況を理解できていない瑞樹は当然のように俺に尋ねてくる。
「何でだい?あそこで君が大丈夫、君の事を世界の誰よりも愛してる!と叫べば万事解決じゃないのかい?」
「いや、吉希の場合はその後がすごいんだ・・・・その後はだんだんと行為が激しくなってな・・・・最後のほうはもう、すんごいことになるからな・・・・・ちょっと、危険だ。だから、逃げる!まぁ、逃げたほうも大変なんだが・・・・そら、来た!」
後ろを振り返った瑞樹が呆然としている。
「・・・何、あれ?あれは吉希ちゃん?」
「・・・違うな、あれはいわば“す〜ぱ〜も〜ど”だ。」
後ろに迫ってきている吉希の体からは・・・・・煙が出ている。
「・・・・吉希ちゃんって鬼じゃないけど魔獣?」
「正解、しかも・・・・」
俺の隣をビームのようなものが通り過ぎる。
「・・・銃系統のな・・・・そりゃもう、暴れ始めたら大変なことになるぞ?」
近くの電柱が破壊される。カラスがお空に退避・・・・
「魔法で撃退する?」
「いや、魔法が吉希にはまったく・・・通用しないんだ。正直、勝てる気がしない。」
瑞樹は後ろを振り返っているのだが・・・・何か考えがあるとは思えない。
「いつも、こうなるんだろ?」
「そうだな、とめるにも近づかないととめられないし・・・・普段は吉希が疲れるところまで逃げて逃げて逃げて逃げて・・・・逃げまくった後に近づいて説得。一応、いっぱつでとめられるんだけどね。」
そういって俺は再び逃げを開始・・・・
「近づければいいんだね?」
「ああ、後は俺が何とかできるからな。それができれば、何とかなると宣言しよう。保証書だってつけたっていいぞ?」
俺がそういうと瑞樹は指を鳴らす。そこに現れたのは透明な防御壁・・・・
「これで、突っ込もう!」
「・・・さぁて、その防御壁がどこまで持つかな?以前、俺だって試してみたんだが・・・・三発で終わりだった。」
「任せておいて!」
そういった瑞樹は後ろに向かって走り出した。俺も瑞樹の後ろを追いかける。
「・・・・零時、僕が叫んだらジャンプして!」
「わかった、お前に任せよう。」
そのまま近づいていき・・・・あと二メートルというところで瑞樹のシールドに吉希の攻撃が直撃。
「いまだ!」
「よっしゃ!」
ジャンプすると瑞樹が用意してくれたのか知らないが・・・・階段が現れる。そのままそれを駆け上がり・・・・吉希の背後に回ることができた。
「吉希!もらったぜぇ!」
そのまま吉希を背後から抱きしめる。
「・・・落ち着け、吉希。」
「・・・・はっ!」
ようやく吉希は活動を停止した。
「・・・れ、零時ぃ・・・・」
振り返って俺を抱きしめてくる吉希をそのまま好きにさせておいた。
「ふぅ、死ぬかと思った・・・・まったく、それでとめられるなら初めからそうしておけばよかったんじゃないか?」
「まったく、そのとおりだな・・・でも、これって意外と恥ずかしいんだぞ?」
「ほら、ここで愛の告白をしちゃいなよ!」
「・・・もう、放さない・・・」
そういってしがみついてくる吉希に・・・・俺は・・・・
「吉希・・・俺は・・・・お前のことが・・・・・」
さて、ルート零は次回で終わりですが・・・・とりあえず、ルートシリーズを終わらせたら次は・・・・・『御注文は?〜魔法使いで!〜』の最終章を書いていく予定です。




