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ルートRその二、改名と能力!ゼロは絶対にあいつだ!

二、

 結論から言おう、彼女は俺たちの目の前から姿を消した。いや、姿を消したというのは比喩で・・・

「やっぱり今日は顔見せです。さいなら!」

 そういって俺たちの目の前から飛び去ったのであった。何が目的だったのか俺にはわからない。

 そして、俺は今昨日のことがあって少々驚いているのだがルナと共に屋上で秘密の会議をしていた。

「・・・零時さん、あの少女は何者だったんでしょうね?」

「さぁな?店長がいっていたとおり、何かを狙っていたんだろう?ゼロっていうやつが黒くというのは確定済みだろうよ。」

 そういって俺はイチゴジュースを飲み干す。彼女はとても心配そうに俺を見ているのだが・・・何をそこまで見ているのだろうか?

「どうした、ルナ?」

「い、いえ・・・零時様に何か危害を加える気が相手にはあったようで・・・怪我していないようでよかったと思っているだけです。」

「何をいまさら・・・俺は小さい頃からルナ関係の夢を見てきて機械には追いかけられまくっていたぞ?大体、ルナがきちんと守ってくれたんだし・・・何も問題はないだろう?」

 元気のないルナを励ますために俺はそういってみた。実際のところは店長が

「これからもよろしく頼みたい・・・きちんと報酬はあげるから!」といっていたので心配だ。

「あの・・・今後、私は零時様のことを“マスター”とお呼びしてよろしいでしょうか?」

「・・・呼び方は自由だ。勝手に呼んでくれ・・・・」

「はい!わかりました!」

 そうはいったものの・・・どうしたものだろうか?そう思った俺の耳に何かが聞こえてくる。

「・・いやぁ、若いっていいですねぇ・・・」

 屋上の隅に立っていたのはローザだった。その目はニヤニヤしていてなんだか、俺としては落ち着かない心境だ。

「・・・マスターに触れるようならば覚悟してもらいます!今度は正確にあなたを射抜きますよ!」

 警告しているのか、ルナは早速ローザへ銃を向ける。いつの間にその銃を取り出したのだろうか?

「おっと、そんな物騒なものを私に向けないでください。危なくてしょうがないですよ。」

 そういって挑発するローザ。一触即発のこの状況に屋上の扉が開いた。なんとなく当事者の俺だが傍観者と化しているような・・・今の状況に一般生徒がやってきたらどうなるだろう・・・と考えた俺だったのだが・・・

『ローザストップ!』

 現れたのはひょっとこの仮面を被った学ランだった。声を変えているのかとてもおかしい声だ。

 その滑稽な人物を見て俺とルナは少々固まる。

「・・・・・マスター・・・・」

『零時にかまっている暇はない・・・・俺としてはもっと見たいんだがな・・・ローザ、お前が暴れなくても結構だ。俺たちは俺たちの場所があり・・・彼女たちには彼女たちの・・・おっと、ヘリウムが切れた・・スーハースーハ・・・』

 どこからかビニール袋を取り出してそれをすい始める。はたから見たら不良生徒がよく校舎裏でやっているようなちょっと危ないにおいのする光景だった。

「・・発明者ならボイスチェンジャーぐらい作ってもってくればよかったのに・・・」

『まぁ、そういうな・・俺だって忙しいんだし・・・この前パーティーをしたときのあまりがちょうどあったから事足りると思っただけだ。そこまで気にするな。』

 意外と面白い人物なのかもしれない・・・そう思った俺だが、まずルナのほうが彼に話しかけた・・・・勿論、その右腕にはしっかりと近代的な銃が構えられている。

「・・・あなたが“ゼロ”と呼ばれているものですか?」

『ああ、そうだが?』

 それを聞いてローザがあわてる。

「マスター!何簡単にばらしているんですか!」

『え?駄目だったの?あ〜ごほん、今のは忘れてくれ・・・いや、俺は断じてそのような人物ではないぞ?』

「・・・・」

 きっと、この人は少々天然が混ざっているような人物なのだろう・・・

「撃ちます!」

 ルナはさっさと黒幕ともいえる人物に銃を向け発砲。

「く・・・マスター!」

 そして、その発砲に人間とは思えないような・・・いや、ローザはロボットだったかな?・・・とりあえず、ものすごい反応を見せて何かを使って防ぐ。

『ローザ!それは俺の弁当箱じゃないか!』

「・・・すいません、マスター!」

 その手に握られていたのはどこにでも売っていそうな見た目がアルミっぽい銀色の四角い箱だった。だが、その弁当箱には傷一つ入っていない。

「・・・マスターに手をあげましたね?」

「・・・私が零時マスターを守るにはしょうがないこと・・・それ以前に、やるべきことです。」

 そういって聞かないことはわかっているだろうに・・・ルナはゼロに銃を向けた。

『はぁ、こいつはいけないな。ローザ、帰るぞ。』

「で、でもマスター!」

『彼らは彼らの道を行くんだろう?そのための肉体だからな・・・俺が出てきたってここを混乱させるだけだ・・・とりあえず、もうちょっとしてから彼に会うことにする。ほら、行くぞ。』

 わからずやの子供を引きずるようにしてゼロはあっさりとローザを引きずっていったのであった。

「・・・・敵に背中を見せますか?」

「ルナ、やめろ・・」

 俺がそういう前にルナは銃を再び去っていくローザたちに向け・・・

『・・・かまわないさ、俺だって魔法使い・・・』

ドンドン!という音が聞こえたのだが・・・彼ら二人が倒れることなく、屋上から姿を消した。そして、俺はルナの銃を見た。

「・・・やられましたね・・・」

 そこには魔法で消したのだろう・・・ルナの銃が別のものに変わっていた・・・なんと、ただの大きなねじに変わっていたのだった。あの人物は何をしたいのだろうか?俺はそんなことを考えていたのだがルナは別のことを考えていたようで・・・

「・・・すみません、撃つなといったのに私は引き金を引きました。」

「・・・・まぁ、気にしないでくれ。どうやらあっちのほうが上手のほうだからな。」

 正直、魔法でやっていても負けるに違いない。

「・・・ええ、彼はものすごく強いでしょう・・・・・」

 そういって既に使い物にならない銃をルナはどこかにしまった。

「・・・詳しそうだな、ルナはゼロのことを知っているのか?」

「詳しくは知りませんし、顔も見たことありません。あのような仮面をつけるということは意外と面白い人物なのかもしれません・・・・」

 そういって彼女はスカートを上げ始めた。俺はびっくりしながらその光景を見ていた。

「・・・ここ、見てください。」

 指差すところには文字が書かれていた・・・それには『M−LUNA P』と書かれている。そして、その隣には数字のゼロが刻まれていた。

「・・・どういう意味だ?」

「・・・私を作ったのは“ゼロ”だということです。」

「・・・それで?」

「私としてはおかしいのですが・・・私はすべてにおいてサポートなのですが『ゼロを倒す』というプログラミングがされているようなのです。先ほどあったゼロですが、私が作られる以前に生存していたようには思えないんですよ。」

 そういってスカートを下ろすルナ。

「・・・・・正直、迷ってます。」

「そうだろうな、でも・・・魔法で生きながらえたんじゃないのか?」

「・・・・確かにそうかもしれませんが、魔法はそこまで万能ではないと思います。」

 それは、確かにそうだろう・・・それではこの世界は人間であふれかえってしまう。

「とりあえず、今後も私はマスターに付き従います。これは安全上と私の感情・・・二つからの理由です。」

「あ、ああ・・・」

 静かに闘志を燃やすルナに俺はしょうしょう驚きながらも尋ねる。

「ルナ・・・という名前は以前に瑞樹がつけたものだったんだが?」

「いえ、彼は私のことをじろじろと眺めていたのでしょう・・・注意を凝らしてみればルナ(LUNA)と書かれた部分は確認することができますが・・・実際の私の名前は『メルナ』ということでしょう。ゼロという人物がそう読んでいたのか知りませんが・・・」

 それなら・・・

「今後はメルナって呼んでかまわないんだろ?」

「ええ、そうですね。それが私の真名なのでしょうから・・・・」

「メルナって・・・・他にも量産されているのか?」

「どうでしょうか?確認しようにも拠点との通信機能を私は持っていませんし、通信機能自体を私とソルは持っていません。」

「なるほど・・・」

「私はプロトタイプ・・・つまり、試験機ということですね。」

「やっぱりそれなら量産されているんじゃないのか?」

「ええそうかもしれません・・・」

 そういいながら弁当箱を広げるメルナ。

「試験機だからでしょうか?私の所持している能力には試験的なものがつまれているようです。」

「たとえば、どういうものが・・・いや、一番いい能力はどんな奴だ?」

 どういうものがあるんだとメルナに問えばこの正直でいい娘さんは間違いなく自分が所持している能力をすべて披露してくれるに違いない。

「ええっとですね・・・まぁ、みていてください。」

 彼女は無造作にバナナの皮(どこから出したんだろう?)を放り投げる。そして、その投げたバナナの皮に思いっきり走っていき・・・・

「・・・・これです!」

 バナナの皮のほんの数センチ前で急停止をした。

「・・・これって?」

「私には『バナナの皮の恐怖から必ず回避できる機能』がついています。これで、私はバナナの皮を踏んでまず、滑って恥をさらすことはないでしょう・・・この点には倒せと命令されているゼロに感謝したいくらいです。」

 真剣にそう語っているメルナに俺は少々難儀であると思いながらも同意しておいた。まぁ、メルナが必要だと感じているのなら必要なのだろう・・・・

「・・・マスター、これからは私に背中を預けてください。」

「え?ああ・・・俺はそのつもりだ。」

「任せてください!」

 自信満々にそういう彼女に俺は少々不安を覚えながらも・・・結局頼むことにしていたのだが・・・うなずいたのだった。まぁ、普段はいい子なんだし、あまりぼけたりできないところが欠点ってところだろうが・・・・



更新が不定期な上に他の小説ともかけ持ちしている・・・となんとも、不安定な状況がいまだに続いています。もうちょっとがんばらないと・・・目標であったゼロを登場させる!ということには成功したので次回は早速メルナの能力?を使用したねたを使うかと・・・いえ、冗談です。今後は、ゼロとの戦いに移っていきたいと思います。とりあえず、次回は・・・どのルートで行こうかなぁ?やっぱり、順序良くしていきたいと思います。

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