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ルートRその一、ルナとのバイト・・・敵対するはいつかの人物!

このルートでは主にルナの話になっていきます。

ルートR 一、

 季節は春・・・ルナたちが我らの部活に来て数日がたった。その日も新しく発足されてしまった『シチュエーション部』という意味不明な部活の中心地である生物室に暇人の部員たちが集まってくる。

「じゃ、今日はポニーテールについての講義を行うから・・みんな、ペンとノートの準備をしてね。そうそう、出て行くことは不可能だからそこのところは気をつけておいてね?」

 そういって面白そうに黒板に板書していく瑞樹を熱心なまなざしで我が部員たちは自前のノートに書いていっている。ソル、瑞実、雅、そして一番熱心にがんばっているルナ。俺は別に関係がなさそうなので教室の隅っこのほうでそれを眺めていた。

「・・・ポニーテールとは・・・・ここが重要で・・・・心をわしづかみに・・・こういうことをすると・・・・」

 そういう講義を退屈もせずに皆は熱心に学んでいる。ソルは馬鹿なのだろう、瑞実は姉弟だから通じるところもあるのだろう、雅は何かにつられたのだろう、ルナは元々真面目でどんな人の話でも最後まで聞くのだろう。きっと、各々にそんな理由があるに違いない。

「・・・特に、ここが・・・・」

キーンコーンカーンコーン!

「あ、チャイムが鳴っちゃったか。じゃ、今日はここまでだから!今度はテストをするからね?きちんと復習するように。反復こそがいい点を僕から盗るための一つの方法だよ。」

 下校のチャイムがなると同時に彼らは俺には理解できない授業を終了させた。しょうがない連中である。もしかして、俺は人員を間違えて選んできてしまったのではないだろうか?大体、なんで点数を盗るのかわからないぞ。

 沈む夕焼けを眺めながら俺はため息をついていた。これから、バイトに行かなくてはいけない。どうせ、そこに行っても暇なのだが・・・今日は新しいバイト君が来るといっていたし・・・まぁ、パトリシアが今日はこれないって言っていたからな・・・静かなのはいいことだ。

「零時様、帰りましょう?」

「ん?ああ、そうだな。じゃ、みんな・・・ってあれ?」

 部室である生物室を見渡してみるのだが、誰もいない。いるのはルナと俺だけである。

「あの、皆さん先に帰ってしまいましたけど?」

「え・・・。」

 な、なんて野郎だ・・・俺が部長なのに部長に挨拶もなしかよ?その点、ルナは真面目だから俺に挨拶をしに来てくれたに違いない。

「零時様、帰りましょう?」

「わかった。」

 鞄を引っつかみ、その場で待っていてくれているルナと一緒に歩き出す。なるほど、確かに既に外には瑞樹達の姿がある。本当に薄情な野郎だな。

「零時様ってバイトをなさっているんですね?」

 唐突にそんなことを聞いてくるルナ。

「ああ、そうだよ。まぁ、元は今の母さんがしてこいって言ったからしてるっていってもいいんだけどな。」

「私も、きょうからバイトなんですよ。それでですね、バイト先の店長さんが既にいるバイトさんがとても恐ろしい人なので気をつけなさいって言っていたのです。」

 そういってぶるっと震えるルナ。そこまで怖い奴がこの近辺に生息していたっけ?ううむ、どうだっただろうか?

「へぇ、それって大変なバイト先だな。それ、どこ?」

「ええと・・・店名がないと言われたんですけど・・おもちゃ屋さんのようでした。」

 それは奇遇である。

「今にもつぶれそうなのにずっと続いているそうです。」

 それも奇遇である。

「噂では、そこのおもちゃ屋さんは裏があるそうで・・・」

 それまた、俺のバイト先と同じだなぁ。

「店主のおじいさんがエッチだそうです。」

 確定、俺と同じところに違いない。

「・・・ルナ、きっとそこのバイト先の先輩のバイトはそこまで怖い奴なんかじゃないぞ。機械が好きでちょっとシャイな青年だ。」

「そうなんですか?」

「そうなんです・・・というより、俺だ。」

「え・・・・」

 驚きが隠せませんと顔に書かれているルナに対して俺は唸って見せた。

「・・・ううむ、まさかルナがここで出てくるとはな・・・どんな展開になるんだか・・・しかし、まぁ、ルナなら即戦力になるだろうし、真面目にバイトやってくれそうだからな。」

「ま、任せてください!」

 両手を胸の前でぐっと握るルナに俺は大いに期待してさて、これからたまにバイトをサボることが出来るぞと内心ほくそえんでいたりもする。くくく、完璧に善人ではないんだよ、俺は。

「・・・・・零時様、零時様って・・・機械、本当にお好きですか?」

 心の中で一人悪代官を演じていると少しばかり心配そうな顔をしたルナが俺の顔を見てきた。

「機械?大好きだ。小さいころは機械と結婚したいって書いていたぐらいだからな。」

「そ、そうですか!それは嬉しいです!」

 そういって俺の手を掴むルナ。

「ま、まぁ・・・喜んでもらったのならこちらも嬉しいぞ。これから後輩だからな。」

「はい!零時様みたいな人なら上司でも最高です!私、どこへでもついていきます!」

 トイレにはついてきてもらいたくないな。しかし、ここまで謙虚で素直なよいこだとはな・・・・ソルとは大違いだ。

「・・・・あの、それなら先にどのようなことをしないといけないのか教えてもらえないでしょうか?私、昨日からそのことで頭がいっぱいなんです。」

 ものすごい情熱だ。眼の中には炎が渦巻いている。

「・・・あ〜そうだなぁ、基本的には掃除かな?今にもつぶれそうな感じなんだけど、奥のほうにも部屋があってそこを掃除しないといけなかったりするんだ。これまで一人で店番やってたからそこを掃除する暇もないし、今日から人数が増えるだろ?だから、俺が今日は店番をするからルナがそこを掃除してくれたら嬉しいな。」

「任せてください!」

 どんと胸を張るルナを俺は頼もしげに見ていた。うん、やっぱり機械だけに万能選手だな。

「あの、パトリシアさんに聞いたんですけど・・・あのバイト先は何か裏があるとか?」

 とても興味があります!といった感じの顔で俺を見てくるルナだが、そのことは悪いが俺も知らない。

「そうだな、俺も詳しく知らないんでわからない。」

 そのことを店長に深く追求をしてはならないような気がするので俺は一度もバイト先でそんなことを口走ったことなどない。


 ルナと二人してバイト先にやってきたのだが、店長が今日は不在だった。

「あちゃ、今日は店長不在の日だったのかな?ま、いいや。ルナ、悪いけどさっき言ったとおり奥の部屋を掃除してくれないかな?掃除道具はここにあるから。」

「はい!」

 そういってルナは奥の部屋に入っていった。これから一時間という短い間の時間帯なのだが・・これがまた、暇で暇で気をつけないと寝てしまう。

 それから十分ほどが過ぎたのだろうか?やはりうとうとしていた俺の耳に“ドゴン!!”というすさまじい音が聞こえてきた。慌てて奥の部屋に行くとルナがしりもちをついていて彼女の広がっている足の間にはとても人がもてそうとは思えない物体が落ちていた。どうやら危機一髪でよけることに成功したようだ。

「ルナ、怪我はしてないか?」

「だ、大丈夫です。それより・・・これは何でしょうか?おもちゃ屋さんにしては物騒な代物ですね。」

 そこに横たわっているものはどうやら背中につけるものらしい。まるでロボットにくっつけるみたいな物騒なものだった。ルナはそれを触っている。

「・・・これって・・・私、装備できるみたいです。」

「何だって?」

 そういうと色々といじり始め、その装置も動き出して自らルナの背中に引っ付く。

「・・・・重くない?」

「大丈夫です。これ、一体全体なんなんでしょうかね?」

 そういって背中のものを見つめているが・・・・その物体は光をはっして俺たちの前から姿を消してしまった。

「やれやれ、だからバイトは零時君だけでよかったんじゃ。」

「店長!」

 物陰からいきなり現れた助平な店長に俺は当然のように驚く。勿論、ルナも驚いていた。

「私のレーダーに映らないなんて・・・・」

 それはいい。この際、つっこまないでおこう。

「どういうことなんですか?」

「ここはのう、機械魔獣のパーツをつくったりする工場が地下にあるのじゃよ。以前からつぶれないでいたのも、このパーツが必要とされているからじゃ・・・ちょっと、地下にきてくれればわかる。」


 地下は意外と広く・・・・流れ作業のように機械が作り出されていた。

「・・・・店長、でもなんでここを表でやらないんですか?」

「ま、そういうところは・・・・」

ビーッビーッ!!

 工場内が赤く点灯し、異常が発したことを告げる。俺は驚いて店長のほうを見るが、別に驚いているようでもなかった。

「いつものことじゃ。地下に作らないとお隣さんとかに迷惑じゃからな。」

 そういって走り出す店長。

「・・・・ルナちゃんを連れて手伝ってくれ零時君!」

「よくわかりませんが、わかりました!いくぞ、ルナ!」

「はい!零時様!!」

 なにやら焦げ臭いと思われる場所に向かって走り出した俺たちの前に誰かが姿を現した。

「・・・・おっと、ここからさきはいかせませんよぉ!!マスターのお願いですからね。」

 姿を現したのは黒いドラゴンの姿を模した機械の少女であった。

「く!とうとう・・・ゼロが動き出したか・・・」

「私の名前はローザです!以後、お見知りおきを・・・零時さん!」

 そいつは小ばかにしたように俺に笑いかけて・・なんと、ミサイルを撃ってきたのであった。

 それをルナが打ち落とし、俺たちはローザと名乗った女の子とにらみ合いを開始・・・特に、ルナはものすごい勢いで相手を睨んでいる。こ、こえぇ!!


さて、ルートシリーズ第二段・・・正直、これはこれでこたえますね。『せつなのはざま!』もありますからね。さて、それはいいとして・・・次回は誰の話で行こうか・・・と悩んでいます。また、パソコンの調子が悪くてデータが消えちゃいました。結果、ほかのルートの話も消えてしまい・・・大変です。それで、今回はこのくらいでお開きにしたいと思います。

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