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第三章 発端は機械>人間?

新しい章に入りました。いやぁ、これも皆さんのおかげですね。この章は微妙に長いです。あと、メッセージをくれた方、ありがとうございました。そのことにつきましてはあとがきのほうに詳しく書いておきます。では、第三章の始まりをどうぞ・・・・。

十九、

 今日は休日だ。家には俺以外の人間が人っ子一人いない。母さんはデパートへ、他の三人組は職業であるウェイトレスを行っているに違いない。平和だ。

 出て行くときの三人の言葉はこうだった。


「零時、きちんと魔法を使う復習をしておいてね?」


「・・・・零時君、近頃は魔法使い同士の仲がとても芳しくないので奇襲などに気をつけておいてください。戸締りを怠らないでくださいね?」


「零ちゃんなら大丈夫だと思うけど・・・『古代魔法振興会』にも気をつけておいてね?近頃なにやらあわただしい様子だったから・・・・。」


 それぞれがそれぞれ、自分なりの忠告を残していった。何気に過激だ。


「・・・・寝るか?いやいや・・・久しぶりの静かな休日だ。寝るのは惜しい。」


 こういうときはどうしたものだろうか?じゃ、散歩にでも行くか?

 こうして俺は散歩に行くことにした。だが、これまた・・・・面倒なことに巻き込まれてしまうのであった。無論、ここからまたもや・・・・面倒なことになろうとはこのとき俺は思ってもみなかった。世の中平和だと思っていたのだ。

 春の陽気に身を任せながらふらふらと夢遊病患者のごとく俺は公園などを歩き回っていた。辺りに人はあまりいない。いや、誰もいないな。

 そのまま公園のベンチに倒れこむ。このベンチの寝心地は最高なのだ。


「・・・・・・ちょっと疲れたな。日差しも適度にいいし・・・・まさにお昼ね(因みに今の時間は午前十時だ。)にちょうどいいな。」


 今のご時勢、外で寝ると碌な事が無いのは確かだ。だが・・・・俺はそのまま目を瞑ってしまい・・・・・人生二度目の誘拐にあうのであった。(いや、魔法使いになったときのを含めると三回目か?)それも、相手は見知らぬ人だった。


「・・・・・おい、起きろ。」


「ん?」


 目を覚ますと・・・何処かの丸太小屋ではないのかと思われる光景がそこにはあった。そして、俺の近くに誰かが立っている。その姿はノワルがもっている『古代魔法振興会』の黒い服であることが分かった。ただ、相手が男なのか女なのかまでは分からん。声で判断しようにもその声は無機質そのもので姿も上から下まで真っ黒なのだ。まるで機械みたいな人物だった。


「・・・お前、古代魔法が使えるうえに強いんだって?何でも、今の魔法使いの中では一番だそうじゃないか?」


「・・・・・。(どことなく声が強がっているような気が・・・・)」


 腕を動かそうとしたが全く動かなかった。ロープで縛られているようだ。さて、どうしたものだろうか?それに、俺が魔法使いだって知っているのならこのようなことをしても無意味だと知らないんだろうか?

 俺はあっさりと魔法を使って縄を解き、相手の鼻面(黒いからどこが鼻かよくわからん。)に一撃、へたれの拳を食らわしてやった。相手は凄く固い。


「残念だが、それは間違いだ。一番強いのは俺に魔法を教えてくれている三人だ。師匠を差し置いて弟子が強いわけないだろ?」


「くぅ!暴力をふるうなんて・・・・・。」


 電気がつき、相手の顔を拝めると思ったのだが・・・黒いフードが顔のほとんどを覆っていたので無意味であった。いやいや、何であいつは俺の姿を確認できるのだろうか?透視って奴か?それはもう、魔法使いじゃなくて超能力使いではないのだろうか?あと、俺のパンチを痛がっているだと・・・・?


「最後だけど、あなたも『新古代魔法振興会』にはいらない?」


 それは新しいのだろうか、それとも古いのだろうかという俺の疑問だったんだが、それは後で考えるとして相手に答えを返した。勿論・・・・・


「やめとこう。俺はこれ以上面倒なことに首を突っ込みたくはないんでね。それにだ、俺にはやらなくてはいけないこと(ねじを眺めることなど)があるんで、これで失礼させてもらおう。」


 案外近くにあった扉を開け、クールに出て行こうと決心した俺だったのだが、たまには熱く萌えるのもいいのではないかと思いながら扉をくぐったのであった。だが、相手が後ろから何かを言ってきた。


「ここで、待ってる。」


 そんな相手に返す言葉は熱く燃えていなければなるまい!!


「あかんべー!顔も見せないシャイなお前のところに誰が再び来るかっていうんだ!ここまで来てみろってんだ!お尻ペンペーン!!」


 そして俺は扉を閉めて走り去ったのであった。

飛び出た場所は俺の知らないところだったのだが、遠くに俺が通っている高校がかすかに見えるって事は地球の裏側とかそういう遠いところではないのはわかっている。場所は山の中だ。山の中にログハウスのような感じの小屋があり、そこで俺は監禁されていたようだ。まぁ、俺を攫った相手が男好きではなかったのが唯一の幸運だったと思おう。

 しかし、そんなことを考えていた俺の後ろから何かが壊れたような音が聞こえてきた。先程思い切り閉めた扉のドアノブが俺の頭にあたる。


「な・・・・・。」


 振り返った俺の目に映ったのは俺の二倍ぐらいの大きさを持つ・・・竜だった。え?もうちょっと説明して欲しいって?わかったわかった、詳しく説明してあげるからせかさないせかさない。じゃ、詳しくいきまーす!!

 見た目は全体的に黒く輝いており、『黒竜』ってやつだろうな。

頭には角が生えており、その口からのぞいている牙は鋭く、そして全てのものを噛み砕こうとしているようにも見える。

注目するべき点は鱗だろう。

黒く輝いており、毎日のお手入れを欠かしていないと思われる。しなやかな尻尾は優美な感じを強調しており、うろこに続くプラスポイントだ。唯一のマイナスポイントはここまで美しさがきわまっているのに目つきが悪い。鋭いってわけでもないし、ただ単に・・・悪い。威厳のある目つきではなく、細いだけだ。視力もそこまで無いと思われる。


「・・・さて、ここで朽ち果てるのと『新古代魔法振興会』に入るのとどちらがましかな?あなたに本当に最後の選択肢をあげよう。」


 いやいや、俺としてはどちらも好むべき選択ではないね。


「両方却下だ。」


「そうか、ならばここで消えてもらおう。君が強いといってもそれは人間の中でのことだろう?私は人間ではない。」


 見れば分かります。ええ、俺の両眼はビー玉でも節穴ではありません。見た目人型なら人間と思うかもしれませんが、自分よりもでかくて背中から羽が生えていて四足の生物を人間だという人はこの世に一人もいませんよ、おばかさん♪

 俺が一人心の中でぶつくさ文句を垂れていると相手は襲い掛かってきた。そうだねぇ、相手としてはさっさと終わらせたかったのだろう・・・・その巨体を羽ではなく、見えざる手で動かし・・・俺の真上に来てその見えざる手を消したのであった。いや、あの巨体であの羽はちょっと小さいだろうからね。

 巨体から繰り出されるのしかかり。俺がとっさに避けなければ今頃俺は満員電車に乗っているサラリーマンたちよりももっと悲惨な状況になってしまっていたに違いない。無論、モザイクが俺を覆っており、食事時にはとても登場できないような感じだろうな。イチゴジャムを辺りにぶちまけたような感じ?


「ほぉ、意外とすばしっこいんだな?」


「へ、言ってろ!!はっきり言うがあんたのほうが遅いだけだろう?」


 相手がどの程度の強度を保っているのか試しに水流をぶつけてみる。消防車から発せられる水流よりも強くやったつもりなのだが、効かなかった。


「どうした?それで終わり?これじゃ、シャワーの代わりにもならないよ。」


「なぁに、小手調べだ。どのくらいの強度を保っているのかなぁ?」


 奴は体が大きく、見た目どおり移動は遅いようだ。相手がたかをくくっている間に俺の全力を持って倒すしかない!いや、いつだって俺は全力だ。

 まぁ、見せ場のようなシーンではない(見せ場?今の俺には造ることが出来ないね。)のは明確なのでここは地味にダメージを与えていこう。チクチクと・・・。

 今度はドラゴンが一番得意としているだろう、炎を試しに放ってみた。勿論、ダメージはない。どうやら、意外性というものが無いらしい。


「なら、次は・・・・こいつでどうだ!!」


 電気を纏わせ、直接その頭に雷の剣を振り落とす・・・・というより、突き刺す。一昔前にはやったプラグインって奴ですよ。


「ギャァァァァ!!」


 相手は見事感電したようだ。おやおや、軽口叩いた割には意外と弱いなぁ?さて、これからどうやって料理してやろうかな?くくく、お楽しみだねぇ。


「とどめだ!!天国いって幸せにくらしな!!」


「くぅぅ、形態移行!変形!人型!!」


 俺が雷で吹き飛ばそうとしたら相手は煙を噴出した。俺は目標を見失い・・・・とりあえず煙の外に出て様子を伺う。あんなのが突進してきたらぺちゃんこだ。

 煙も消え、俺の目の前に・・・・一人の人間らしき物体が目に映ってきた。


「!!」


「ふふ、驚いた?これが私の本当の姿よ。そうね、俗に言う半人型竜形態ってところかしら?」


 俺の目の前に現れたのは・・・体が二足歩行のドラゴンなのだが、顔は女の子。

ぱっとみて鎧を着たような感じなのだ。

そして、背中から生えているのは先程の黒い羽なのだが、これはもう、機械の感じをBARIBARIにかもちだしており、バーニアもつけられている。薄い羽の部分はレーザーを出しており、近未来を想像させる。そして、右腕内部の部分を見てもコードなんかがちらりと見て、そういうところを見るととても興奮してしまう。機械がきしむ音が最高。


「ふふ、これが私の本気・・かかっておいで?零時ちゃん?」


 ああ、そしてこの機械の感じをとてもかもちだしているこの両の足・・・・生唾を飲み込むのをやめることが出来ない。

触ってみたがこの感触は癖になるに違いない。すべすべしており、機械の感じは完璧。吐き出される少量の煙もかとなくそこはぐっとくる。そして、なにより左肩に書かれている番号。番号があるということはこの期待のほかにもシリーズが存在するということで、俺の夢は膨らむばかりだ。ぜひとも、一家に一機・・・いや、俺だけに十機は欲しい。


「って、触るなぁ!!ひゃぁぁ・・・どこ触ってるの!」


「ああ、これぞ・・まさしく人の叡智!!すばらしい、エクセレントだ!!俺はこれまで生きていた中でここまでのものを見たことが無い!!ビューティフル。」


「ちょ、そ・・・そこはって・・・ええい!!離れろ!!触るなぁ・・・」


「いいや、離すものか!!俺は今、猛烈に感動している!!たまんねぇ!」


「こ、こら!!警察呼ぶわよ!!うわぁ、や、やめてって・・・・」


「いやいや!!俺を止めることは誰にもできない!!最高だ!!最高だぁ!!」


 必死に逃げようとする半人型竜機械を俺は魔法の紐で縛り付ける。相手はがんじがらめになり、動くことが出来なくなっていた。くくく・・・・。

 さぁて、これからは俺の探究心が火を噴くぜ?燃える心を持ってるからな。

 俺はドライバーを取り出して震える機械に近付いていったのであった。


えー、前書きで書いていた通り、メッセージを書いてくれた方にお答えします。はっきり言いますが、彼らはまた出てきます。もうちょっと遅くなりますが・・・・とりあえず必ず出てきますので待っててください。それが終わったらまた、あのシリーズが始まる予定です。勿論、この『御注文は?〜魔法使いで!〜』も続けていく予定です。じゃ、今回の章のおおまかな話をしておきたいと思います。今回、初めのほうだけですが零時が待ち望んでいた物が登場します。いや、もう登場してますね。ですが、それが発端でまたもや零時は面倒に巻き込まれていきます。更に、それがきっかけでさらに面倒なことにいずれまた巻き込まれます。これからもよろしくお願いします。後、たまに評価もしくは感想をくれると嬉しい限りです。では皆様・・・また今度。

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