トイレ事情
それから、みんなでステータスプレートを探したがどこにもなかった。
「本当に捨てたのか?ステータスプレートを。何考えているのだ、ホワイティスは」
お父さまが怒っている。
「ここがホワイティスの部屋ですか?女の子らしいけど、ゴテゴテしているわね。直してもいいですか?」
「直したいのか?業者を呼ぶよ。どんな部屋がいいか考えておきなさい」
たぶん、スキルのクリエイトでできると思うのよね。やってみようかなぁ。
「たぶん、自分で作れます。これでも、おじいちゃんが大工の棟梁だったので、イメージはついてます。早速やってみますね」
「えっ、ホワイティス?何をするのだ?」
「スキル クリエイトで作り出せると思うのです。ちょっとやってみますね。えーと、イメージして、魔力を流して、クリエイト」
部屋がモダンな木目調と白を基調とした部屋にした。寝転ぶことができそうなソファーとダイニングテーブル、ミニキッチンを併設した。ベットはキングベッド。
「なんだね、これは?こんな部屋見たことがない」
「すごいわ、なんて綺麗な部屋なのかしら」
「すごい」
「ウィルに私のスキルを教わったのですが、クリエイト すごいですね。そう言えば、ウィル,なんで私のスキル知っていたのかしら。ホワイティス、ウィルに伝えたのかしら」
「これがホワイティスのスキルなのか?しかしこの部屋の作りは見たことがない。しかし快適そうな部屋だな」
「イメージ通りにできることがわかりました。想像力を働かせればなんでもできそうです。ウィルの家でも、弟のルイスくんのスプーンとフォークとお皿を子供仕様に直してあげました」
「そうなのか、辺境伯殿のところでスキルを使ってしまったのか」
「辺境伯様に人前で使わないようにと言われました」
「そうだな、人前でこれはしない方がいい。家族、辺境伯殿の家族以外に知られないように。わかったね、ホワイティス。これはすごい力だ。特にホワイティスは前の世界の記憶がある。そこでのものを作り出せるということか。この部屋もそうなのかな。素晴らしい部屋だよ」
モデルルームのパクリです。ミニキッチン、この世界仕様になっているところが驚き。全て魔道具みたいだ。残念なことにこの部屋だけなのである。トイレと浴室は今まで通り。なんてこと、トイレ重要よ。
突貫工事するかな。土魔法があるから、掘れるではないの。スライムはスライム?
「お父さま、この世界のトイレ事情はどうなっていますか?」
「新生ホワイティスはトイレが重要なんだね。ここは、まぁ、見た通りメイドたちが片付ける。そこにはスライムがいるんだよ」
きたー,スライム。でも、そういうトイレ事情ね。土魔法で便器を作り、あまり大々的にクリエイトは使えないから、土魔法で、便器と地中まで突貫工事で繋げて、そこにスライムを飼育すればいいのか。生活水を全て持ってくるよう作れば良いのか。なるほど。
「お父さま、とりあえずトイレ室を個別に作ります。そのうち個々の部屋にトイレを設置したいですね。スライムはいるのですか?トイレ室を私たち用と従業員用を作りたいと思います。よろしいですか?」
「ホワイティス、すまん、言っている意味がわからないのだよ。トイレ室?便器?それはなんだね」
そうだよね、今までが今までだからね。
「よし、では厨房から遠いところに作りましょう。どこかいい場所ありませんか?」
「厨房から遠いところで一階か、これから行ってみよう」
家族と信頼できる執事長を連れて、屋敷のすぐ横のスペースにやってきた。
「いいですね、ではまず土魔法で穴を掘ってしまいますね。掘削と唱えればいいのかな?魔法って詠唱するのですか?」
みんな、えっ?という顔で私を見る。私、クリエイトだってイメージして魔力流していただけだし、土魔法もそれで良いのかな?
「ホワイティス、もしかして魔法の発動を知らない?」
「お父さま、全く知りません」
みんなガクッと、したようなそんな表情だった。あははは。
「くくくっ、それで魔法を使おうとしたなんて、あははは、ホワイティスすごいよ」
「姉上は頭おかしいのですか?」
弟よ、それはひどいのではないかな?頭おかしいって。
「魔力を流してイメージすれば、魔法って使えるのではないのですか?」
また、えっ!という顔で見られた。
「とりあえず、便器作りますね」
そう言えばうら若き令嬢が便器とか言っていること自体おかしいよね。
イメージして、土に魔力を流し、便器と唱えた。心の中で唱えたのですよ。大声で便器なんて言ってはいけません。
あれよあれよと便器ができた。よし。
今度は穴を作らないと下に落ちるように。便器の穴を作った。
「これが便器です。座って用を足すのです。地中に空間を作ってスライムを置けば衛生的にいいと思うのです」
「ほー、これはいいな。そして家のようなものを作れば雨風も凌げるな。これを各部屋に設置しようとしているのか?」
それから土魔法で地中に空間を作り,補強し、土魔法使える。前のホワイティス、もったいないよ。作ることは楽しい。
着々と、いくつか便器を作り、日本のトイレのイメージで作ってしまった。
「新生ホワイティス、外では絶対使うなよ。使う時は父様がいる時だ」
「はーい、わかりました。お父さま」
「ホワイティス、言葉遣いが全くできていませんね。さっきから、ごほん、べんき、べんきと豪語してましたからね。貴族令嬢はそんなこと言ってはいけません。お母さまと徹底的に勉強しましょうね」
圧を感じます。怖いです、母上さま。
「は,はい,お母様」
お父さまとリカルドくんは笑っていたよ。助けてよ、とまた訴えたが晒された。
こうして、トイレ事情が改善の一歩となった。めでたしめでたし。




