弟、リカルド君について
ウィルの家族とみんなで談笑し、セーラちゃんを連れてきていたので、みんなで抱っこをした。私の両親、ライザック夫妻も恐る恐る抱っこし、こんなに小さいのだなぁ、子供の成長は早いなぁとしみじみしていた。
ルイスくんも高い高いされたり、お絵描きしたり楽しく過ごした。
「ホワイティス、よかったな。ここでの生活に慣れたら、学園に復帰するのだろう。その時は俺が案内したり、授業は一緒に受けられないが極力一緒にいるよ」
「ありがとう、ウィル。ウィルがあの時手を差し伸べてくれなかったら、私どうしていいかわからなかったわ。本当にありがとう。ホワイティスの両親が受け入れてくださってよかった。あとは、弟のリカルドくんか。どんな子だろう」
「大丈夫だと思うよ、今のホワイティスなら。グイグイいけばなんとかなるのではないか」
「グイグイいって、ウザがられたらどうするのよ。反抗期や思春期の時かも知れないし」
「ホワイティス、また難易語が出たぞ?ウザがられる?ハンコウキ?シシュンキ?」
「ごめんごめん、ウザがられるは迷惑、苛立ち、うるさいという意味ね。反抗期や思春期10歳とかもう少し後ぐらいから15、16もっとかなぁ、なんでも反抗したくなる年頃。何を言われても、面倒、うるさい、近寄るな、話しかけるなみたいな反抗的になる期間があるのよ。それを経て大人になっていくという感じかなぁ」
「あぁ、あるある、何を言われてもうるさい,ほっといてくれ、1人にしてくれって思った時期あったよ。えっ、それがハンコウキ?はぁ、すごいな、そういうのがわかるのか」
ウィルにも反抗期があったのか。どこの世界も同じなのかな。
そこに、私たちの会話が聞こえていたのだろう、両親やウィルの両親も話に入ってきた。
「ホワイティス嬢、子供にはそういうハンコウキ?というものが必ずあるのか?」
「辺境伯様、うーん、必ずというわけではないですが、ほとんどの子は反抗期があると言われてます。まぁ、大人になっても、うるさい、放っておいてと思う時はありますが」
下町ではお節介なほどみんなが世話を焼いてくるから、うるさいと思った時期もあった。
「今のリカルドは反抗期なのかな。放っておいてくれ、構わないでくれというような態度をあることが多いな」
「そうな、こっちが喋りかけても、一言だけ返事するというかんじだわ。ホワイティスはずっとワガママだったし、リカルドは何を考えているかわからない、そんな状態だったの。だから、最近この家が暗いのよ。侍女やメイドが離職する人が増えてきたのよ」
それってまずいのではないの?離職者がいるなんて、この家が働き場所として悪いとして有名になってしまうではないの?誰も働き口としての希望者がいなくなるってことではないの?
「それはマズい状況ですね。お父さま、お母さま、改善策取らなければ働き口として悪い場所噂が広がり、離職者が増え希望者がいなくなるという悪循環に陥ってしまいます。改善しましょう」
「ホ,ホワイティス。えっ、改善策?を取るとはどういうことなのだ?」
「そうですねぁ、私というかホワイティスがワガママだったのは、たぶん改善されると思います。私32歳なので、我慢強く、忍耐強いので大丈夫です。あとはリカルドくんですね。反抗期の時期かも知れないですし、何か悩みがあるかも知れないですしね、会話しましょう。まずは、家自体の雰囲気を良くことが改善の一歩ですね」
「ホワイティス嬢、やっぱり頼もしいなぁ」
「ホワイティス、かっこいいよ」
辺境伯様側が、茶々入れてきているよ。
「おほん、そうだな、ホワイティス、まずは家自体の環境を良くするよう話し合おう。リカルドとも話をしよう。家族一丸となって乗り切ろう」
「そうですね、もしかしたら悩みがあるのに相談できず、人で悩みを抱え込んでいるかも知れないですね」
「あの子、リカルドは秀才なんだよ。小さい時から嫡男として教育をし魔法もできる、勉強もできる。完璧な子だった。ただ、ホワイティスとの仲は良くない。ホワイティスの喚き声やワガママな態度を嫌っていた。そういうホワイティスの状況を見ていたから、小さい時からワガママは言わない子だったのだ。無理をさせていたのかもしれない。帰ってきたら、ホワイティスの話と私たちのこれからのことを話をしようではないか」
ホワイトティスがワガママでみんなを困らせていたから、自分までワガママ言ったら迷惑かけると小さいながら思っていたのかな。成長過程の妨げになってしまってリカルドくん申し訳ない。帰ってきたら話し合おう。話してくれるかな。
ウィルの家族はひとまず安心?して帰って行った。何かあったら、すぐうちに来なさいと言ってくれた。お父さまは辺境伯様に嫁にやらんから、と言っていた。
「ウィル、ありがとう。こちらの生活に慣れたら今度は学園に行かないとね。どんなところだろう。パーティホールはなんとなくわかるわよ」
「ホールって、あそこは。もう、揶揄うなよ」
他の人たちにはイチャイチャしているように見えるのか、お父さまが引き離しに来た。
「ウィリアム殿、距離が近いからな。もう少し節度ある距離を取るように」
「は、はい。すみません。お義父さん」
ウィル、わざと言っているのか?お義父さんって。
「君のお義父さんではないからな」
みんなで、笑い合っている。そしてウィルの家族が帰って行った。
「お父さま、お母さま、これからよろしくお願いします。そしてワガママを言って困らせて申し訳ございませんでした。執事さん、侍女そん、メイドさん達に謝りたいなぁと思います。まずはケジメをつけてから新しい生活をしたいと考えています」
「姿はホワイティスなのに、言動が違うと別人に見えるよ。そうだな、ホワイティスとして生きていくのだから、今まで迷惑をかけたものたちに謝ることも大事だな」
「そうね、大人のホワイティスという感じね。でも、淑女教育をきちんとしないとボロが出るわね。これからじっくりと貴族令嬢としての嗜みを覚えていきましょうね。ホワイティス」
「げっ!キゾクレイジョウトシテノキョウイクデスカ?」
「ホワイティス、貴族令嬢は、げっ!とは言わないわよ。しっかりと言葉遣いから所作を身につけましょうね」
にこりと微笑まれたお母さま。なんだか楽しそうですねぇ。
さあ、もうすぐリカルドくんが帰ってくる。リカルドくん、受け入れてくれるかなぁ。




