92.全自動、迎撃システム
《ヴィルSide》
俺は自分の作った魔法船にのって、南の国フォティヤトゥヤァへと向かっていた。
ポロと一緒に甲板に立って、海を見つめている。
「わぁ……! 海がどこまでも続いてます!!」
ぱたたたたっ、とポロが尻尾を振っている。
ウォズの街に来たときも喜んでいたな。海見たことなかったって言ってたし。
周り全部海な環境に興奮してるんだろう。
俺は海よりも船の方が見てテンションあがるんだけどなぁ。
ぼんやりと海を眺めていたそのときだ。
どどどぉおおおおおおおおおおおおおおおおおん!
「わ! な、なんですヴィル様? この音?」
「ん、自動砲台が発動したみたいだな」
「自動砲台……?」
俺はポロに説明する。
「船に取り付けた武器だよ。敵が近づいてくると、砲台がにょきって生えて、砲弾を発射するんだぁ」
いやぁ、かっこいい。
ポロがクビをかしげて言う。
「どうしてそんなものを?」
「え、だってかっこいいじゃん?」
かっこいいから作って、砲台を付けたのである。
「じ、自動で敵を感知して、砲撃を放つなんて、すごいものを……かっこいいって理由だけで作ったんですか?」
「うん」
それ以上もそれ以下もない。
「ううん……」
「わからん?」
「ご、ごめんなさい……」
「そっかそっか、ポロは女の子だからなぁ」
男にしかこのロマンはわからんかー。
しかし……さっきの音。
何か敵が近づいてたのかね。
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