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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
三章

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278.愛



 ポロが俺の前にやってきた。


「おまえ……どうして?」


 彼女は他の勇者達と一緒に、無限に湧き出る呪いの相手をしていたはずだ。

 ポロがニコッ、と笑う。


「ヴィル様のお手伝いをしたくて!」

「……お手伝いっておまえ……これは……八宝斎はっぽうさいの因縁の話であっておまえには……」


 関係ない、と言う前に、ポロが口を挟む。


「確かに私は、七福塵しちふくじん八宝斎はっぽうさいの因縁に関係ないです」


「なら……」

「でも……私はヴィル様の従者です!」


 その両手には、光と闇の聖剣が握られている。


「因縁とか、知りません。私はただ! あなた様のために、剣を振るいたい。あなた様を守りたいのです」

「ポロ……」


「どうか、私をお側においてください」


 ……相手は呪具使いだ。

 体中に呪いの道具があって、正直かなり強い。


 それを、ポロも承知の上で来てる。


「どうしてそこまで……するんだ?」


 ポロが笑顔で、しかし、はっきりと答える。

「あなた様を、お慕いしてるからです!」

「! ……俺のことを?」


「はいっ! 私を地獄から救ってくださった……あなた様のことを! 愛してるのです!」

「…………」


 ……誰かを愛する、か。

 シリカルに婚約破棄されたとき、俺は……当然って思ってしまった。


 誰かを愛する心ってもんを、俺は持っていなかったからな。

 ずっと物作りに邁進しつづけてきたから。


 ……でも。

 今この状況で、俺は……ポロを、守らなきゃって思ってる。


 強い相手、死ぬかも知れないという状況において……俺は自分ではなく、他人ポロを……思ってる。


「俺さ、おまえのことは大事だと思ってるよ。絶対に……帰してあげないとって、思ってる。おまえの幸せを考えてる」

「! それって……」


「それが愛だって言うなら、俺も、好きだよ。ポロ」

「ヴィル様……ううん、ヴィル、さん!」


 ポロがうれし涙を浮かべる。

 俺も笑って、彼女の頭を撫でる。


「俺、一人じゃどうにもならなかった。俺は、職人であって、武器の使い手じゃあない」


 やつに勝てないのは当然だ。

 己の領分を越えたことを、やろうとしてるんだから。


 なら……俺は俺の領分で、それ以外は……ポロに任せよう。


「戦おう、一緒に」

「はいっ! 供に!」

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