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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
三章

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275/283

275.矜持



 八宝斎はっぽうさいを作った、目的を聞いた、俺。

 願望器。


 どんな願いも叶える魔法のアイテムを作ることが、こいつの目的。

 作ってどうしたい、じゃあなくて、作ること自体が目的。


 ……そっか。


「じゃあ、俺はあんたと相容れないな」

「なに……?」


「俺は、道具はあくまで目的達成の道具でしかない。つまりは手段であると思っている」


 俺がしたいのは、道具をただ作りたいんじゃあない。

 

「俺の作った道具で、皆を幸せにしたいのだ」


 作っておしまいではないのだ。

 作品こどもとは、作って、そだてあげ、そして……誰かの役に立てるようになる。


 そこまで、面倒見ないといけない。


「作っておしまい、なおまえとは……考えが違うよ」

「……ふふ、そうか」


「ああ、そうだ」


 俺たちの間に静寂が流れる。

 俺はこいつと近い存在なのは理解してる。でも……俺たちには、それぞれの職人としての矜持があった。


「あんたは、これからどうするんだ? 八宝斎はっぽうさいは完成したんだろう?」


 すると七福塵しちふくじんが……凶悪に笑う。


「いいや! 完成していない! おまえの未熟な考えを聞いて、理解した! 八宝斎はっぽうさいは完成していないと!」


 ずぉお……! とやつの体から、呪いの気配が立ち上る。


「確かにおまえには、願望を叶える力がある! だが、無駄な【思考】というものがある! そんなのは要らない! おれの理想とする願望器は! 自動で、どんなやつの願いも叶えるマシーンであるべきなのだ!」


 つまり、


「モノに心なんて要らない……!」


 ……ああ、そうか。

 こいつも、そういうタイプか。


 なるほどね。

 なら……俺のすることは一つだ。


「全力で抵抗させてもらうよ。俺はこれからも……たくさんモノを作っていきたい。たくさんの人を、幸せにしたいからな!」


「ははっ! いいぞ! それでこそ……矯正のしがいがあるというものだ!」


 八宝斎はっぽうさいと、七福塵しちふくじん

 最後の戦いが、始まる……。 

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