255.できるか
いよいよズ=オカへ到着した俺たち。
だが、まあなんというか街は酷い有様だった。
街全体を結界が覆っており、内部は瘴気で満たされている。
人間が生きていける環境じゃない。魔族だってあのなかでは呼吸するのもままならないはずだ。
が、反乱軍はあの中に居座っていると、ロクサーヌちゃんは言う。
ふーむ……瘴気に対する何か特別な手段を持ってるのかもしれん。是非見せて欲しいもんだな!
「ヴィル様。どうしますか?」
「そんなもん、中に入るに決まってんだろ?」
街はバリアで覆われている。
いつもなら万物破壊でぶっ壊すところなんだが……。
「壊したら中の瘴気が、凄い勢いで漏れ出てきそうだな」
今も滲み出ている瘴気が一気に噴出したら、ヤバい。
「結界を破壊せず中に入り、瘴気を中和してから、結界を壊すしかないな」
「中に入るって、どうするのさ?」
どうする?
「こうする」
俺は結界に手を置く。
ずぶ……ずぶ……と結界のなかに手を突っ込む。
「よっと」
「「「えええええええ!? 中に入ったぁ!?」」」
うぉ、結構息苦しいな。まあなんとか大丈夫そうだ。
「ヴィル様、いったい今のどうやったのですか?」
「え? 普通にすり抜けてきたんだけど」
俺は触れただけで結界の構造を理解できた。
構造を完全に理解したってことは、結界の弱い部分も把握できたってこと。
結界の弱い部分を見極め、するっと入ったってことだ。
「全然理解できないです……」
「ぼくたちどうやってはいればいいかな?」
ん?
「俺がやった風にやりゃもんだいないだろ。さ、やろうぜ」
「できないよっ!!!!!!」
【★大切なお知らせ★】
新作
『虐げられてた片田舎の治癒師、自由気ままに生きる〜辺境の村で奴隷のようにこき使われてた私、助けた聖獣とともに村を出る。私が居なくなって大変お困りのようですが、知りません』
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