221.悪即斬
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
《ポロSide》
魔族国ケラヴノスティアにいるヴィル一行。
勇者救出のために立ち寄った村にて、魔族モールに襲われる。
ポロは勇者として、魔族と戦うことになったのだった。
「さぁかかってきなお嬢さん?」
巨大モグラがニヤニヤと笑いながら言う。
そこには余裕が見て取れた。完全に、ポロを侮っているのがわかった。
「もっとも、このおれにたかが獣人ごときが勝てるはずもないだろうがなぁ……?」
モールは完全になめてかかっているようだ。
魔族は人間を凌駕する魔力量を持ち合わせてるのが、肌で伝わってきた。
一方、獣人は人間と比べると、体内に有する魔力量はかなり少ない。
魔族と比較すれば、ほぼないに等しいだろう。
「その程度の魔力量で、魔族にケンカを売るなんて、命知らずだねお嬢ちゃん……?」
煽られてもしかし、ポロは冷静だった。
彼女はまっすぐモールに尋ねる。
「この村に元々いた村人さんたちは、どうしたんですか?」
村には人っ子ひとりいない。
しかし村がある以上、元々住んでいた人はいるはずだ。
「ん? ああ……魔族のくせに、他種族の勇者と仲良くしてた愚者どものことか? 死んだぜぇ……? 皆殺しにしてやったさぁ……!」
「……そう」
ポロは気づいていた。
モールの爪から、血のにおいがしたことに。
ロクサーヌのような平和を望む魔族たちを、モールはホントに殺して見せたのだろう。
なら……相手に容赦する必要は無い。
相手は悪。
ならば……。
ずずずず……とポロの体から闇があふれ出る。
「なっ!? なんだその……異質な力は……!?」
「悪即斬……。駆除します」
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