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181.共闘




 キャロラインとペルシャはうなずき合うと、聖剣を手に持って構える。



「ポロ、ヨウ、俺たちは二人の護衛だ。彼女らの準備がととのうまでの時間を稼ぐぞ」

「「了解!」」



 氷の力、そして水の力を、それぞれ聖剣にためてる勇者2名。

 発動までには少し時間がかかる、その間守るのが俺たちの仕事だ。



『くだばれぇえええええええええええええええええええええええええ!』



 炎の魔神の背中から腕がさらに生える。



「腕増えた! 六本も!」

「来るのであります!」



 巨大な腕を振り上げると、恐ろしい速さで、炎の拳を繰り出してきた。



星の矢(アサルト・ショット)!」



 どば! と無数の魔法矢が照射されるも、敵の拳に当たっては簡単に砕け散る。

 相当の膂力と熱量を持ってるようだな。



「ぜやぁ……!」



 ポロは獣人由来の俊敏さで、俺の作った空気ブロックを飛び跳ねると……。

 闇の聖剣を用いて何もない空間に穴を開ける。



 ずぉおおお……! と穴に向かって空気が吸い込まれていく。

 闇の力は全てを吸い込む。



 その力をもってして拳の機動をそらしたのだ。

 だがそれも、ポロの居るガワの拳だけ。



 逆サイドの拳がキャロラインたちに襲いかかる。



「錬成……!」



 カツン! と俺は神鎚を使って、空気を錬成し巨大な壁を作り出す。



「無茶であります! パンチを正面から受け止めたら壁が壊れて……」

「だろうな。だから……」



 拳は急に向きを変えてあさっての方向へ。

 


「そうか……壁を正面ではなく、角度を付けたのですね!」



 真っ正面から受けるのではなく、力のベクトルをほんの少し変えるだけ。

 さすれば、拳はずれていく。



 俺たちの仕事はあくまでも時間稼ぎ。

 防衛じゃあないのだ。



「さ、どんどんこいよウィニーちゃん。全部避けきってみせるぜ」

『くそがぁああああああああああああああああああ!』


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