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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
二章

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177.友達



 ヴィルたちの元へ、獣人ポロが聖剣を手に現れた。



「さ、ヨウさん! 一緒に大事なお友達を、取り返しましょう!」



 明るい笑顔でポロが言う。

 だがそれを聞いて、ヨウは不思議に思う。



「……な、んで?」

「え?」

「どうして……うちに手を貸すのでありますか?」



 ヴィルは、なんとなくわかる。

 彼にとって物、聖剣が大事。


 

 悪人の手に渡らないよう、手を貸してくれる。そこまでは理解できる。

 問題はポロだ。



 彼女が危険を冒してまで、自分に手を貸してくれる道理はない。

 あの炎の魔神は、見るだけでわかる、かなり強力な敵だ。



 下手したらポロに大ダメージが入る可能性はある。

 ヴィルはそれをわかっていたから、ポロを下がらせた気がする。



 そう……わざわざその身を危険にさらしてまで、助ける理由はポロにはないはずなのだ。



「何言ってるんですか」



 ポロがニコッと笑う。



「友達が困っていたら、助ける。でしょう?」

「友達……」

「って、私は獣人国で習いました」



 ……友達。

 そこまで深い仲になったろうか……。



 そう考えて、野営したときに、一緒にヴィルのどこが好きかと話したことを思い出した。

 ここに至るまでの旅路で、仲良くなっていた、ということだろうか。



 友達……。



「……初めて、であります」



 ヨウの出自は特殊だ。

 砂漠エルフたちからも、エルフたちからも、仲間はずれだった。



 ずっと彼女はひとりだった。

 それでいいと思った。だって自分は狩人だから。



 ……でも。

 狩人である以前に、彼女はひとりの女の子だ。



 本当は友達とおしゃべりしたり、お出かけしたりしたい。

 ……友達、そうだ、友達が欲しかったんだ。



 自分の聖剣ロー以外の、本当の友達が……。



「ポロ……さん。おねがい、手伝って!」



 ヨウのお願いに、ポロが力強くうなずく。

 ヴィルはその様子を見て、微笑んでいた。



「よーっしゃ! じゃあ……3人で、あいつぶっ倒そうぜ!」

「「はい!」」

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