162.わくわく
※お知らせ
すみません、昨日投稿ミスってました、、、
昨日の話は、昔投稿したものでした。
161話投稿し直しました。
大変申し訳ありませんでした
ヴィルがウィニーの操る空中要塞の中に入ってきた。
ウィニーは迎え撃つつもりだったが……。
「いたい! 痛いよぉお!」
ウィニーの体に突如として激痛が走った。
どうなってるのだ……?
「くそ……まさか……!」
ウィニーは要塞内の【目】を、痛みの発生源にむける。
そこには……。
ヴィルが実に楽しそうに、要塞を【壊して】いるではないか。
『うほー! すげえ! この壁みろよ、俺たちの動きを感知して、とげに変形し串刺しにしようとしてくるぜ!』
ヴィルが踏み込んだのは、無数に用意したトラップ部屋の一つだ。
彼が一歩入った瞬間、ヴィルの体は串刺しになった……はずだった。
だが彼は、とげが刺そうとした瞬間を見切って、全てを避けて見せたのだ。
「なんて目ぇしてやがるんだ……!」
『しっかしすげえなこのトラップ! 一部持って帰りたいな。もってかえろ、えーい』
ヴィルは手に持っていた神鎚ミョルニルで、とげの壁をこつんと叩く。
「馬鹿め! そんなもんで壊れるわけがギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ヴィルが叩いた箇所で、とげが破壊されたのだ。
「ば、馬鹿な……! 闘気で強化してあるんだぞ、そこの細胞は! 超硬化して壁を破壊するとか……どうなってるんだよ!?」
ヴィルには万物破壊のスキルがある。
どんなものも、ハンマーこつんで壊せるのだ。
「まさかあいつ……この要塞とボクとがリンクしてることに目をつけて、攻撃を仕掛けてるのか!?」
『よーし、いっぱい採取して、もちかえるぞ~』
……ヴィルの思考は常軌を逸脱しすぎていて、ウィニーには理解できなかったのだ。
ヴィルは単純に、この凄い罠をほめて、さらに持ち帰って自分でも作ってみようというつもりで、採取しただけにすぎないのである。




