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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
二章

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122/283

122.より自分らしく



 ポロは闇の聖剣の長さを、ナイフのように短くした。

 光の聖剣ルクスと会わせて、ナイフを二本持っているようなスタイルである。


「……しっ!」


 火の勇者が不可視の矢を放ってくる。

 ポロはそれを耳で、感じる。


 夜空でそれを払う。

 と同時に態勢を低くして、矢が放たれた場所へとダッシュする。


 低く、速く……そして、鋭く。


「せやぁ……!」


 ポロはまるで四足獣のように、地を這いながら接近し攻撃を放つ。

 ヨウは距離を取ろうし、逆にポロはその動きについて行く。


(そうか……これが、わたしの新しい戦い方……!)


 ヨウの戦い方を見て、聖剣の形同様に、使い手の戦い方も様々であることに気づいた。

 道具がたとえ同じ聖剣だとしても、使い方は異なって当然なのである。


 自分により向いてる戦い方、自分の特性を活かして、戦う。

 最大限の力を発揮できるように、己にあったバトルスタイルを身につける。


 ヨウを通してポロはそれを理解した。

 ゆえに、夜空の長さを短くし、二本のナイフを手にとって、常に前へ前へと接近して戦う。


 鋭敏な聴覚、そして瞬発力がポロの強みだ。

 得物を追い詰める猟犬のように荒々しく戦う。


 これが……ポロには一番あっていると、思ったのだ。

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