101.どこでも蛇口
ヨウと合流したあと、俺たちはミダガハラ火山へと向かっていた。
ヨウの聖剣を盗んだ不届きものを成敗するのも大事だが、今はこの島の異常を何とかする方が先決だ。
「あっちーな……」
俺たちは熱帯林の中を進んでいく。
南の島フォティヤトゥヤァは、小島がいくつか並んでできてるらしい。
ここは【イチノシマ】という。
王国側から見て、一番手前にある島だからだそうだ。
噴火してるミダガハラ火山は、ナナノシマってとこにあるんだとさ。
船を使ってナナノシマまで行けばよかったかもだが、近づくほどに噴火による被害が酷くなるらしい。
船だと他の人たちにも迷惑かかるからな。
地上を進んでいくことにしたのだ。
「暑いですね……」
「ああ……喉渇いたな」
俺は■を取り出して、そこから、蛇口を取り出す。
「……なんだ?」
ヨウが俺の取り出した蛇口を指さす。
「これ? 俺が作った魔道具。どこでも蛇口」
「どこでも……蛇口?」
ポロが目を丸くしてる一方、俺は近くの木にぶすり、と蛇口を突き刺す。
そしてひねると……水がどどどど! と出てきた。
「よし」
「え、ええ!? こ、これはどういう仕組みなのですか?」
「突き刺した物体のなかに含まれる、微細な精霊を集めて、そいつらに水の魔法を使わせるっていう魔道具」
「? ?? ???」
「まあ、水が無いとこでもこの蛇口をひねらば、水が出るって寸法よ」
なるほど! とポロが納得したようにうなずく。
「凄いアイテムです! さすがヴィル様です!」
まあこれで水の心配は無くなったな。
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