四章 : 天
送電網。
無法者として追放され、あの国の領土外の所に逃げてきた。
目的は1つ。あの国の機能を停止させること。
送電網に来たのは、そのためだ。
しかし、送電網を破壊するわけではない。
俺は背負っていたスタンドを設置。
そして、この施設に予め置いておいたレールガン。超大型のそれを移動させ、畳んでいるスタンドの上に置き、スタンドを稼働させる。
レールガンが持ち上がり、だいぶ高いところまで上昇。
次に、レールガンに送電網の電気を取る。ここは慎重に行わなければならない。
そもそもこの送電網は今も使われていて、
別の国の領土であるから。一歩間違えると本当に大変なことになる。
電気を取ったところで、完成。後は給電を待つだけ。
3分後にステータスバーを見ると、丁度フルチャージされていた。
俺は上り、装弾する。
「いい景色だ。」
本音だった。自分でも驚いた。
落ち着いてスコープを覗く。狙うは国家。
サイトの中央に捉え、レールガンを固定。
発射。
命中。
破壊。
反動で落とされそうになった。
めげずに俺はまた、装弾する。
スコープを覗く。次は中央発電所。
発射。
命中。
爆裂。
ここまでしたら、もういいだろう。命も長くない。
俺は腰から爆薬を取り出し、送電網ごと破壊した。
「後は頼みましたよ…」
そう呟いて、ナイフで俺の首を斬った。
何も、失わなかった。