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顕世界幻象  作者: Konoha
序章 : 顕現
2/12

二章 : 哀



真夏の朝の雨。嫌いじゃない。

むしろ、晴れるよりいい。

プールの授業をしなくて済むし、何よりも落ち着いた気持ちで1日を過ごせるから。

エレベーターが1Fに着く。エレベーターから出て、そのまま駅へと歩みを進める。

スマホをかざしながら改札を通り、ホームへと歩く。ホームに着き、人数を数えてみる。

いつもならもっと多いはずだが、多分時間をずらしているからだろう。

そうして視線を走らせてふと、一人の人が気になった。

ふらふらしていて、死んだような目。

自殺でもするのかと思ったが、列車が到着してからも、そんな騒動は起こっていない。単に仕事に追われている人なのかもしれない。

列車に乗り、座席に座る。

『ドアが閉まります。ご注意下さい。』

列車が心地よく走り始める。手を閉じて、開いた。なぜだか、そうしたくなった。

そこまでして、嫌な予感がした。

ふと、列車外に意識を向けて、その予感は当った。寒さを感じた。物体が飛ぶ。

氷が、列車を前方から暴食する。

前から順に、人間が食われて。

怖い。逃げることもできない。

私も死んでしまう。目の前に氷が迫ってきた。

首が抉られ、次に手足を切断された。

苦痛で、声にならない声が出る。

激しい苦痛の中、力を振り絞った。

「さ よ な ら」

氷は脳を貫き、私は、命と■を失った。


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