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草原、甲冑、ここはどこ?-4

漸く!漸く主人公の名前が…!

書いてて自分でドキドキしてました…。

評価もいただきました、ありがとうございます!

まだまだチュートリアル中ですが、よろしくお願い致します。

 だからこそ俺は、女王様にオネガイをした。

 折角だから、巻き込まれたということを材料にして。


 ◻︎◼︎◻︎◼︎◻︎


 「ここが…」

 「ああ。ここが、あー…めちゃくちゃ簡単に言うと、訓練用のダンジョンだ」


 女王様にオネガイをした翌日。

 昨日はそのまま城に泊めてもらった。俺がしたお願いの内容も相まって大臣さんは顔真っ赤にしてブチ切れてたけど、そこは鶴の一声。

 予想以上の好待遇で逆に眠りにつくまで時間がかかったほど。

 そんな翌日、俺はおっさんと共にあるダンジョンの前にいる。

 見た目は小さな塔の入り口みたいだ。

 なんでもここは、この国、というかこの城下町にある所謂冒険者ギルドの管轄らしい。


 この世界に魔族は存在する。

 ただし今は、女王様の話にもあったように、同盟のようなものを結び、一つの種族として存在している。

 この国にもいるらしい。俺はまだ会ったことはない――なんせまだ2日目だ――が。


 そして、この世界には同様に、魔物が存在する。

 しかし魔族とは異なり、世に蔓延る全種族共通の敵。

 ゲームに例えれば、有名なスライムやゴブリン、オークやゴーレム。果てはサキュバスや鬼など。

 …とは言うものの、正直説明を聞いても、魔族と魔物と区別がわからなかった。

 まぁなんにせよ、この世界にもモンスターがいる、ってことだ。

 その中でも低級レベルのモンスターが、この塔にいるらしい。

 それを相手にして、ギルドに登録したての冒険者が訓練に用いるために、わかりやすく、そして安全に管理をしているのだとか。

 つまり、俺はこの世界を楽しむために、チュートリアル的な、最低限の戦闘訓練ができるようにしてもらった。


 「とりあえずお前の言う通り、ここの使用許可を出した」

 「ああ、ありがとう…って、あれ」


 俺を草原で見つけて城まで運んだおっさん。

 彼はこの街のギルド長らしい。

 だからこそ許可もすんなり出た。そのお礼を言いながら、今更なことに気づく。


 「そういえば…名前聞いてなかった」

 「あ?あー、そういえばそうか。…俺はディード。ディード・エンクードだ。ディーでいい」

 「ディー、さん。改めてありがとう。俺は兵佐。久留木(くるき) 兵佐(ひょうざ)だ」

 「クルキ・ヒョーザ?…ヒョーザが名なのか?」


 なるほど。

 この世界は名が先か。把握して改めてヒョーザ・クルキと名乗る。

 ついでに、堅苦しい言葉は抜きでいい、との言葉も貰って。


 「おう。とりあえず今日はお俺も一緒に潜ってやる。とは言っても、女王さんの話通り、今はいつ戦争が始まってもおかしくない状況だ」


 だからいつでも一緒に潜れるわけじゃない。

 今日1日である程度教わった後は一人で潜れるようにする。

 チュートリアルみたいなもんだ。

 せっかくこんな、空想の中でしかなかった世界にいるんだ。

 楽しめるようにならないと。

 初心者用に支給された棍棒と、左手に装備した丸い小さな盾を確認して、正直ワクワクしている。


 「ところで…」


 いざ、と言うところで更に声をかけられた。

 内心ちょっとつんのめる。


 「そのブレスレットは誰に貰った?」

 「ブレスレット?…ああ、貰ったというか、いつの間にか着けてて」


 結局昨日もあれから外れることはなかった。

 だからそのままにしておいたんだけど。


 「てことは、何も知らないってことだな」


 そう言いながら自分の左腕を見せてきた。

 ちなみにディーさんは俺と違って、剣やら盾やらは何も身につけていない。

 その手首には、オレンジ色?のブレスレットが着いていた。


 「これは換衣具ってアイテムだ。ギルドに所属し、一定のランクに上がったものがギルドから支給される」


 だから本来は、お前が持ってるはずはないんだが…と告げられる。

 す、とディーさんの目つきが変わる。

 何かを集中しているような感じ。


 「換衣」


 そして言葉を紡いだ途端、ブレスレットから橙色の光が溢れ出し、おっさんの身体を包み込む。

 それは一瞬の出来事で、光が収まった後、そこには初めて出会った時と同じ、甲冑を身に纏ったディーさんがいた。


 「…は?」

 「これが換衣。ブレスレットに魔力を込めると、その人間の魔力を形にして鎧と武器を生み出す」


 言いながらディーさんは、左手首に右手を当てる。

 同時に淡く輝くブレスレット。鎧を着ている時もそれはブレスレットだとわかる。

 そしてまるで、鞘から剣を抜くような動きのあと。

 右手にはファンタジーや中世の世界でよく見るような、長い剣が握られていた。

 鎧とは違い、装飾は少ない。

 改めてよく見ると、鎧は黄金。肩や首回りにたてがみのような装飾がある。

 胸元には獣が口を開いているような、牙。

 そして手甲には爪。

 単純だけど、それはそのまま獅子を思わせるような装飾。

 その姿は、ある意味元の世界でもよく見ていた。

 男の子であれば、一度は空想する存在。


 「変身、ヒーロー、だ」

やっと変身が出始めました。

と言いつつ、序盤も序盤、まだまだうだうだしています。

いいからさっさと変身!何やってんだ!

等と思ってくださる方、是非評価とブクマをお待ちしております。

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