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第8話 パートナー選びの破天荒

朝、カーテン越しに差し込む光で目が覚めた。ゆっくりと体を起こしカーテンを開ける。

そして不自然に膨らんでいる自分の布団を捲る。するとそこには美玖がいた。

まだぐっすりと寝ているようだ。なぜここにいるかは後で聞くとしてとりあえず起こしてやろう。


「おい、美玖起きろ。朝だぞ」

「おはよう・・・お兄ちゃん」

「お前、まだ寝ぼけてるだろ早く顔洗ってこい」

「うん・・・」

「二度寝するな!早く行くぞ!」

「ふぁ〜い・・・・」


まだ眠そうな美玖を洗面所まで連れて行ったが何回か寝ようとしてたのでその度に起こしていた。


「どうだ、目が覚めたか?」

「うん、ありがと」


身支度を整え二人で居間へと向かう


「お母さんおはよー」

「あら、二人ともおはよう」

「おはよう」

「あら、もう仲直りしたの?昨日はあんなに怒ってたのに」

「うん、もう気にしないことにしたの」

「来週いっしょに出かける約束取り付けられたけどな」

「それで許されたのね」

「あぁ、これで済んだなら良い方だ」

「それでお母さん、今日の朝ごはんは何?」

「今日の朝はホットケーキにしてみたの。」

「ホットケーキ!?やったー!」

「ほら、冷めないうちに」

「うん、いっただっきまーす!」

「いただきます」

「ブルーベリーソースとチョコソースがあるから好きな方をかけて食べてね。」


美玖はチョコレートソースを手に取りかけていた。俺はブルーベリーソースにしておこう。

うん、うまい。ブルーベリーソースのちょっとした酸味が効いている。

さっきから美玖がこっちをじっとみている。


「どうした?」

「私そっち食べてみたい。」

「食べたいんならかければいいじゃん」

「そうじゃなくて・・・」

「はいはい、ほら口開けな」

「あーん、んー美味しい!今度からこっちにしよっかな」

「勝手にすればいいじゃん」

「でもチョコレートも美味しいんだよね。ちょっと食べてみてよ。ほら」

「いや、俺は別に・・・」

「はい、あーん」

「・・・ん、なるほど、確かにうまいな。」

「でしょでしょ!」


今度チョコレートソースかけて食べてみるか。アイスを乗せるのも悪くないかもしれん。

朝食を食べ終え学校の準備を整える


「お母さーん、いってきまーす!」

「いってきます」

「いってらっしゃい、気をつけてね」


家を出ると前で玲狐が待っていた。


「おはよう、優くん、美玖ちゃん」

「おはよう、玲狐」

「・・・おはようございます」

「あれ、そういえば燐はどうしたんだ?」

「今日は用事があるから先に行くって」

「そうか、じゃあ行くか」


玲狐と美玖と共に学校へと向かう

その途中美玖が呟いた


「・・・昨日は、その、ありがとうございます」

「全然、役に立ったなら良かったよ」

「そのお陰でお兄ちゃんとのお出かけの約束が出来ました」

「へー、それはそれは」

「それでは私はこっちなので」

「それじゃ俺達も早く」

「その間にちょっとお話ししようか」


美玖のやつこうなること分かってたな・・・

その後学校に着くまで昨日の事について色々と話して

そして玲狐とも今週二人で出かけるという約束を取り付けられた

今週と来週は休めそうに無いな・・・

教室へ向かいドアを開ける

するとそこにはクレアが立っていた


「おはよ、優くん」

「おはよう、クレア」

「玲狐さんもおはようございます」

「おはよう、クレアさん」


相変わらず不穏な空気が漂ってるな・・・


おい、お前ら席につけー。授業始めるぞー」


良かった、先生のお陰で空気が元に戻ってくれた。

授業が始まったが今日はクラス内での体育祭の出場競技決めだ。

クラス対抗リレーに二人三脚、借り物競走など様々だ

俺と玲狐は実行委員のため競技には出場出来ないが

全員参加である二人三脚には出ることになっている


「それじゃあ二人三脚のパートナーを決めてくれー。男女一緒でもいいぞ」


その言葉を聞いた瞬間クレアと玲狐が迫って来た


「「優くん、一緒に組も!!」」


こうなると思ったよ・・・


「玲狐さん、優くんは私と組むのでほかの人を探しては?」

「クレアさんこそほかの人を探したほうがいいわ」


まいったなこれは時間かかりそうだし・・・仕方ない


「じゃあクレア、一緒にやろうか」

「もちろん!」

「な、なんで私じゃないの⁉︎」

「お前実行委員で一緒なんだからクレアに譲ってやれよ」

「そ、それもそうだね・・・じゃあ私ほかの人にあたってみるよ・・・」


少し落ち込んだ様子もあったが玲狐もパートナーを探しにいった。


「それにしてもどうして私を選んだの?」

「今度埋め合わせするって言ったろ」

「そうゆう事ね・・・」


どうやらクレアは違う理由で選ばれたと思っていたらしい。


「よーし、大体決まったなー。それじゃ競技選択に移るぞ」


そこからは個人での種目選択を行った。クレアは借り物競走に出るらしい

そして全員の出場競技が決まったあたりでチャイムが鳴った。


「今日はこれで終わりだ。実行委員は放課後に委員会があるから忘れずに来るように」


そうしてみんなが帰りの支度をしてる間に移動の準備を進める。

今回の委員会では競技ごとの企画会議が行われる。

俺達のところも決めることがあるからな、早めに終わらせられるよう頑張ろう。


「玲狐、行くぞ」

「あ、うん。待ってー」

「ちゃんと考えてきたよな」

「も、もちろん」

「なら楽しみにしてるよ」


本当に考えてきてんのか?少し不安だな・・・

お読みいただきありがとうございました

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