表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/172

第61話 破天荒な役員決め

短い冬休みが終わり、またいつもの学校生活に戻った。

そんなある日、昼休みに突然担任の先生から呼ばれ、職員室に向かっていた。

何かした覚えもなく、何の用かも検討がつかなかった。

職員室に入ると、里奈さんが立っていた。里奈さんはこちらに気づくと手を振ってきた。

相変わらずだなぁ、と思いながらも里奈さんがいる事で今回呼ばれた理由は大体分かった。


「優、君に生徒会に入ってもらいたいんだけれど」

「まぁ、そう言われると思ってましたよ」

「なんだ、知ってたのか?」

「ええ、生徒会長がいれば大体は」

「そうか、なら話が早いな。その会長からの直々の推薦だ」

「は!?」

「そうなんだよね〜。いや、前に文化祭で会った時にねビビッときてね推薦しておいたんだよ」

「でも、どうして今なんですか?」

「まぁ、ちょっと色々あってな」

「は、はぁ」

「それで、やってくれるか?」

「ちなみに役職は?」

「副会長だよ、優くん!」

「ですよねぇ・・・」

「ちなみに次の会長は里奈さんの妹さんよ」

「あー、亜衣さんですか」

「あら、知り合いだったの?」

「まぁ、色々とありまして」

「あら、そうなのね。それで、受けてくれるの?」

「受けますよ。断っても入れられそうですし」

「それじゃあ次の副会長は決定!あとは書記ね」

「それに関してもいい人材がいますよ」

「本当!?里奈さん」

「えぇ。私に任せてください!」


里奈さんが先生と話している間に俺は教室へと戻って行った。

そして戻ったその数分後に七海が先生に呼び出された。

やはり七海も呼び出しか、予想通りだな。

この事は黙っておいたほうがいいかもな。

玲狐がまたうるさくなりそうだし、今も隣でずっと喋ってくるけど。

あ、七海が戻ってきたと思ったら委員長を連れてまたどこかに行ってしまった。

何かあったのか?少し気になったので後で聞いてみることにした。

二人が戻ってきたところで授業再開のチャイムが鳴った。

放課後、帰る時に七海に何があったかを聞いたところ今はまだ言えないとだけと言われた。

まぁ、そこから察するに委員長も生徒会に入ったらしい。

これでいま分かっているメンバーは四人、前の生徒会は後二人いたので残り一人誰かがいることになる。

最後の一人、一体誰なんだ・・・。

そして次の日の昼休み、生徒会の任命式の予行練習のために、一度新規の生徒会メンバーが集まることになった。

そこにいたのは七海と委員長に亜衣さん、そして燐だった。

どうやら燐も担任から薦められていたらしい。まぁ、燐は元から頭いいしな、それに周りにも気遣いができる。

役職は俺と一緒の副会長だった。予行練習を終え、本番を迎えた。

今まで壇上に上がる事はなかったので少し戸惑いがあるが、できるだけ自然体でいられるよう全力を尽くした。

七海も多少噛んではいたがちゃんと話せていた。また成長したんだなぁ。

一通り全員の挨拶が終わったところで式は終了した。

放課後、ちょっとしたミーティングのため生徒会室に行くと、元生徒会長の里奈さんがすでに座っていた。


「やぁ!元生徒会長の里奈だよ!!今日は引き継ぎのものを持って来たからぜひ活用してね!!」

「・・・里奈さん、それレシピ本です」

「え、あ!本当だ!!菜々ちゃ〜ん!!!」

「はい、これが引き継ぎのものになります」

「あ、どうも」

「それでは、私達はこれで失礼します」

「ねぇねぇ、近くにクレープ屋さん出来たんだって〜一緒に行こ!」

「えぇ、構いませんよ」

「・・・お姉ちゃん達何しに来たの?」

「さぁな、引き継ぎのものを渡しに来たのは確かなんだがな」

「とりあえず、始めましょうか」

「・・そうだな」


その時、委員長だけがその場のペースについていけなかった。

お読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想などもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ