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番外編 破天荒なプレゼント 燐編

旅行から帰って来てしばらくはゆっくりできる日が続いていた。

そんなある日、燐から突然メールが届いた。

どうやら渡したいものがあるらしいので、早速燐の家に向かうことにした。

チャイムを鳴らすと、燐が扉を開けてくれた。

そして燐の部屋へと向かって行った。

燐の部屋に入ると、前と変わらずぬいぐるみが沢山置かれた可愛らしい部屋のままだった。

だが、前のように見られている感じはしなかった。

俺が部屋を見ている間に燐は何かを探していたみたいだ。

どうやら見つかったらしく、少し大きめの袋が机の上に置かれた。


「どうぞ、優さん。遅くなりましたがクリスマスプレゼントです」

「え!?いいのか?俺今日何も持って来てないぞ?」

「お気になさらず。ささ、開けて見てください」

「お、おう」


中を開けるとクマのぬいぐるみが入っていた。

とても可愛らしい顔をしている。


「可愛いでしょう?私の手作りなんですよ」

「手作りなのか!?そりゃ凄いな!!」

「大事にしてくださいね、優さん」

「おう、もちろんだ!!」


燐から手作りのぬいぐるみを貰い、早速自分の部屋に飾った。

机の上に置いてみたが、うん良いな。


「おっと、夕飯に遅れちまう」


優は急いで下に戻って行った。

それから数時間後、姉の璃亜と共に部屋に戻って来た。


「あれ、優。そのぬいぐるみ何?」

「あぁ、これか?これはな、燐の手作りなんだよ」

「へぇ、燐ちゃんの。私にも触らせてよー」

「あ、あぁ。もちろん良いけど」


優は机に置いてあったぬいぐるみを姉に渡した。すると、姉さんはしばらくの間ぬいぐるみと見つめ合っていた。

そして満足したのか、元の場所に戻してくれた。


「それじゃ、私はもう寝るね」

「珍しいな」

「明日早いのよ」

「そっか。おやすみ、姉さん」

「おやすみ〜」


優は姉を起こさぬよう静かに勉強を始めた。クマのぬいぐるみに見つめられながら・・・


その頃、燐はパソコンの画面をじっと見ていた。

するとそこには先ほど会話をしていた優と姉の姿が映し出されていた。

燐はそれをしばらく眺めていた。

すると突然、誰かの目のみを映し出していた。

一瞬動揺したものの、優の姉であることが判明した。

もしかして気づかれたかもしれない・・・。

しかし、そう考えているうちに視点は元の位置に戻っていた。

そしてそのままベットに潜ったのを見て今回は見逃された、そう判断した。

すると、優は静かに勉強を始めていた。

そしてパソコンには優の横顔のみが映し出されていた。


「今回はあの人に気づかれたけど今度はうまくやらないと・・・そうじゃないと優さんが私以外の人のところに・・・」


燐はパソコンで何枚か優の写真を取った後、姉の奏蘭の元へと向かった。

お読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想などもよろしくお願いします。

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