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第52話 破天荒な後日談

あの後、俺達は里奈さんの家に泊まっていた。

本当は帰ろうとしたのだが、さすがに夜も遅いということでお言葉に甘えさせてもらった。

部屋はみんな別々だが、七海は姉さんと一緒の部屋らしい。

何やら話したいこともあるからだそうだ。

みんなと別れた後俺は3階の客間の一室に案内してもらっていた。

中はとても広く、俺の部屋の2倍程だった。

ベットもフカフカで大きい。こんな部屋が他に何部屋もあるみたいだから掃除が大変そうだな、と思っていた。

そして先程のことも思い出してしまった。

二人ともとても魅力的で許嫁に貰えるなんて本当に俺は恵まれている。

だが、俺にはあいつが・・・


「ゆ、優さん。お、起きてください・・・!」

「ん・・・おはよ」

「朝ごはんできたそうなので、早く来てくださいね」

「おう、わかった」


どうやら寝落ちしてそのまま朝を迎えたらしい。

考え事はしてたがそこまで疲れてたとは。

とりあえずさっき七海に言われたし朝飯食べに行くか。

1階に降りると姉さん以外が既に座っていた。


「あれ、姉さんは?」

「璃亜さんはまだ寝てるわよ。起こさなくていいって言われたらしいの」

「そ、そうか」


姉さん、自分の家じゃなくてもいつも通り寝てるのか。

それにしても里奈さん達3人が表情が変わらないのを見ると姉さんは相当ここに来てるみたいだな。

テーブルに目を向ける。

そこには人数分のおにぎりと玉子焼き、味噌汁が置かれていた。

みんなを待たせてたみたいだしとりあえず座るか。


「よし、全員揃ったね。いただきます!」


おにぎりの具は鮭とツナだった。

鮭のしょっぱさとお米の甘みが合わさってたまらん!

ツナも文句なしにうまい。マヨネーズの量もバッチリだ。

朝飯を食べ終わると姉さんが降りて来た。


「あれ、みんなもう帰る準備?」

「元々今日だけの予定だろ?」

「それもそうね。あ、私は少し用があるから先に帰ってて。なんなら奏蘭、2人を送ってってよ」

「私はいいけど2人は?」

「わ、私はどちらでも」

「まぁでもせっかくの誘いなら」

「それじゃ決まりね。二人とも、車に乗るわよ」

「優さん、また今度遊びに来てくださいねー」

「おう、また来るぜ!」


俺達は停められている車の元へ向かう。

早速七海と後ろの席に乗り込もうとしたら何故か助手席に座らされた。

そして、そのまま車が発車した。

しばらく走るとすぐ家に着いた。元々そこまで距離はなかったのか。

まぁいいか。奏蘭さんもしばらくはこの町に滞在するらしい。

何か姉さんと同じ問題が起きそうな気がしたのは気のせい、なのか?


「これから頑張ってね。優くん」

「え、あぁ。はい」

「それじゃ、また今度」


そうして奏蘭さんは家に戻って行った。

そういえば携帯の電源ずっと切ってたな。

通知が300件超え!?い、一体何が起こっているんだ。

・・・許嫁のことがバレてる!?

これはまずい事になったな・・・

それにしても一体何でバレたんだ。

最初のメールは燐から、まさかずっと居たのか!?

会場に、いやそれはありえない。あそこに入るにはチケットが必要だったはず。

そうか、だから奏蘭さんがいたのか!

元々参加人数が2人以上の時点で気づくべきだった。

はぁ・・・やっぱり姉妹だな。

それにしてもこの誤解なんとかして解かないと。

そうだ、あの作戦ならきっと・・・!

お読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想などもよろしくお願いします。

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