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第4話 帰り道での破天荒

実行委員の話し合いが終わり、荷物をまとめ帰ろうとした時に玲狐に一緒に帰ろうと言われたので一人で帰るよりはと思ったので承諾した。


「ねぇ、途中でコンビニ寄ってもいいかな?」

「あぁ、別にいいけど。何か欲しいものでもあるのか?」

「うん、ちょっとね」


そんな話をしながら俺たちは学校を出た。

学校から少し離れたところにコンビニが見えたのでまず帰る前にそこに寄ることにした。


「じゃあ買って来ちゃうからここで待ってて」

「おう、わかった」


それにしてもコンビニなんて久しぶりに来たな。いつもはスーパーとかで買い物するからな。なんか新鮮だ。


「お待たせー、買って来たよ」

「何を買って来たんだ?」

「えっとね、パンとお菓子とあとクレープ」

「・・・お前太るぞ?」

「女の子に太るとか言っちゃダメだよー」

「そうゆうもんなのか?」

「そうだよー、もう優くんデリカシーなさすぎー」

「す、すまん」

「今回は許してあげる。私は優しいからね」

「自分で言うのはどうかと・・・」

「なんか言った?」

「言ってません!」


コンビニから出て俺たちは家へと向かう。家に向かっている途中に電話が鳴った。


『もしもし?』

『もしもし、優?』

『母さん?どうかしたの?』

『あのね、美玖が明日合宿から帰ってくるの』

『そうか、もうそんな時期だったか』

『だから美玖の相手またお願いね』

『え、ちょっと待って』

「・・・切れてる」

「優くん?何かあったの?」

「あぁ、明日美玖が合宿から帰ってくるみたいなんだ」

「へー・・・ってえ!?それ本当なの?」

「あぁ、本当だ」

「じゃあ、目覚まし時計置きに行けない。毎日の朝の楽しみだったのに。これからは隠れてしないと」

「いや、それはしなくていい。て言うか毎日置いてたのお前か!」

「はっ、しまった」

「そのことについては後で詳しく話を聞くとしてだ、美玖が帰ってくるとなると既に二人もいる厄介者が三人に」

「それに私は含まれてないよね!?」

「含まれてるに決まってるだろ」

「えぇー、そんなー」


俺の妹の美玖は先週から合宿に行っており不在だったのだが合宿が終わり明日帰宅するらしい。あいつは玲狐よりも厄介でめんどくさい。

家の中では常に俺の後ろを付きまとうし、部屋にいようともすぐにくっついてくるし挙句に母さんは「仲がいいわねー」の一点張りだし。

はぁ、明日からが憂鬱だ。


「優くん、家についたよ?」


そんなことを考えていたらいつのまにか家についていた。仕方がない、このことについてはまた後で考えよう。


「それじゃあ優くん、また明日」

「おう、またな」


そう玲狐に言い返した後玄関のドアを開ける。


「ただいまー」

「優、お帰りなさい」

「母さん、美玖が帰ってくるのって本当に明日なのか?」

「えぇ、そうよ。さっき先生から連絡が来て」

「わかった、じゃあ着替えてくるよ。そのあとに勉強するから」

「ご飯できた時に呼んで、でしょ。わかってるわよ」

「ありがとう、母さん」

「いいのよ」


そうして俺は二階の自分の部屋へと向かう。この部屋には鍵をかけている。なぜなら勝手に入ってくる輩がいるからだ。だがそいつらはなぜかここの鍵を開けられる。どうしてなのだろうか。そう思いつつ鍵を使って扉を開ける。今日は何も変わってないな。そう確認し着替えるためにクローゼットを開けると何か光るものと目があった


「あ・・・」

「お前、また入ってたのか!」

「い、いえ。これは別に深い意味はなくただ入りたいから入っただけで」

「なお悪いわ!」

「うぅ、すみません」

「謝るなら始めっからやるんじゃねぇよ・・・」

「でもそこに優さんのクローゼットがあったんですよ!?入るしかないでしょう!」

「わけわかんねぇよ・・・」

「おや、優さん何か悩み事ですか?」

「どうしてわかったんだよ」


こいつはバカなのに人の細かい表情はすぐ読み取るんだもんな。もう一種の天才だよ。


「実は明日美玖が帰ってくるんだが」

「え、美玖ちゃん帰ってくるんですか!?」

「あぁ、だけどお前と結構仲よかったよな」

「はい!美玖ちゃんはある意味私の師匠でもありましたから」

「年下が師匠って」

「そこは気にしたらいけません。しかしそれの何が問題なんです?」

「実はさ、美玖も来年は高校生だろ?だから俺と少し距離を置いたほうがいいんじゃないかなって」

「なるほど、確かにそうですね」

「それで明日はどこか別の場所で過ごしてみて様子を伺ってみようと思うんだよ」

「それでしたら誰か友達の家に泊まってみては?」

「なるほど、確かにそれは名案だな」

「では、明日は私の家でゆっくりと・・・」

「お前の家なわけないだろ」

「な、なんでですか!?」

「だってお前俺のクローゼットに入ったりしてるじゃん。そんな人を信用しろと言われても」

「なんでですか。じゃあ玲狐さんにするんですか?」

「いや、玲子はそもそもないな。あいつは常にくっついてくるから自由に動けん」

「あぁ、そうゆうことでしたか」


うーん、改めて考えると難しいな。誰かいい人でもいないかな・・・


「あ、クレアのところにするか」

「クレアさんの・・・ですか?」

「あぁ、あいつなら間違いは起こさないだろう」


本当は男子のところが良かったんだがなぜか全員に敵視されてるからな・・・頼るに頼れん。


「よし、そうと決まれば早速言っておこう」


すぐさま携帯を取り出しクレアの番号に発信する。繋がってくれよー。


『もしもし、優くん?何かありました?』

『実はさ明日クレアのうちに泊めて欲しいんだけど』

『え、えぇ私は構いませんが』

『本当か!?恩にきるぜ』

『これくらいでしたらまたいつでも』

『詳しいことは明日言うからさよろしく頼むよ』

『はい、わかりました。それではまた明日』

『おう、じゃあな』


よし、これで明日のことについては何も心配することはなくなった。


「燐、ちょっと母さんに話してくる。」

「えぇ、わかったわ」


急いで階段を降り母さんに泊まることについて伝える。そうすると少し残念そうな顔をしながらも泊まりを了承してくれた。

そして再び部屋に戻った。


「明日のことなんとかなりそう?」

「ちょっと不安だけど頑張るしかないでしょ」

「そうね」


そう、いずれは通らねばならぬ道、それが今回なだけ。何も問題はない。


「それじゃあ優さん、今日はこれで失礼しますわ。それではまた明日」

「おう気をつけて帰れよ」


燐は一礼をした後に家へと向かって歩き出していた。それにしても明日は大丈夫なのだろ

お読みいただきありがとうございました。

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