第42話 破天荒な準備期間
昨日行われたホームルームでクラスで行うものが決まり今日から準備が始まった。
姉さんに頼んだ衣装については2日後に来る事を伝え、残っている食料や飲み物などは衣装が届く日に準備をすることになった。
みんなが準備を進めている間に、クレアと委員長が何かを黒板に書き始めた。
内容は昨日の実行委員会で話し合われたものらしく、そこに書かれていたものは各学年での順位競争だった。
今回の学校祭では一番良かったと思うクラスに票を入れるという感じらしい。
票の入れ方は玄関近くにある投票箱に一番良かったクラスを紙に記入して入れる、そして後日開票しそのまま結果発表という流れだ。
学校祭は二日間あるので1日目の結果は途中経過として二日目の朝にアナウンスで放送する。
優勝したクラスにはトロフィーが贈呈される。
これが今回の話し合いで出た企画の全容だ。
この企画もあってかクラスのみんなで一位を取ろうとみんなのやる気が各段に上がった。
体育祭でも一位を取っているのでこのまま文化祭の一位も取ろう!という目標を掲げ、準備へと戻った。
二日後、朝早くに起き姉さんに頼んでいた衣装を受け取りそのまま学校まで送ってもらった。
運ぶの手伝おうか?と聞かれたが既にクレアがいるので大丈夫だと断った。
軽い方をクレアに渡し、二人で教室まで運んだ。
持って来た段ボールを机に置き、クレアに試着してもらうことにした。
ついでに今来た委員長にも着てもらうか。
教室を出てから数分後、クレアからOKサインが出たので教室に入った。
そこではくるくる回っているクレアと頰を赤らめながら立っている委員長が。
「ど、どうかな優くん」
「あぁ、いいんじゃないか。可愛いぞ。それで委員長は・・・」
「み、見ないでください!この格好ちょっと恥ずかしくて」
「照れる委員長、ありだな」
「ありだね」
「二人で何言ってるの!?」
二人の感想だとサイズの方は特に心配はないようだ。
・・・しかし、委員長のみが胸がきついといっていたそうで、そのことに対してなのかクレアが驚き、胸をさすっていた。
さて、気にしないで作業しないとな。その前に二人には制服に戻ってもらうためもう一度外に出ることに。
別にいいものを見たとか何も思ってないぞ。
二人の着替えも終わり、再度準備に取り掛かる。
だんだんと人も増えて来たところで再び買い出しに行くことにした。
スーパーでコーヒーなどの飲み物、ケーキやパンなども購入した。
多めに買っていたらそれなりの値段になっていた。予算的に結構ギリギリだったな。
買い出しから戻り、教室にある小さな冷蔵庫に買って来たものを入れる。
それにしても冷蔵庫貸してくれるとか姉さんの知り合いすごいな。
出店の看板作りやプラカードなど大方完成して来たところで終了時刻となった。
明日でいよいよ最後の準備期間だ。細かい修正などは家でしておこう。
準備期間最終日の朝に集会が開かれた。
今回の文化祭についての簡単な説明や実行委員会から言われたことの補足などがほとんどだった。
集会を終え、クラスに戻り最終点検に入る。冷蔵庫は問題なし。
紙コップやお皿などの在庫もOK。看板なども完成済みなので立てておくことに。
すると、クレアが突然前に出た。
「えー、みんな、明日からの文化祭も優勝目指して頑張ろう!!」
「「「おー!!!」」」
こうして文化祭の準備を終え、いよいよ文化祭へ突入することになった。
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