表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
168/172

第165話 破天荒な合格発表

今日は朝から気分が落ち着かず、部屋の中でウロウロしていた。

それも仕方ない、なんと言っても今日は受験の合格発表の日なのだから。

受験が終わってから自己採点をし、どのくらいの点数だったかの確認はできていた。

しかし、いざ当日となるとやはり緊張するものがある。

こうなったら、少しでも緊張をほぐすためにも玲狐や燐に電話をしてみよう。

早速俺は玲狐に電話をかけてみた。


「も、もももももしもし!!」

「お前・・・どうしたんだ!?」

「今日って合格発表の日じゃん?それで今から緊張してきちゃって・・・」

「お前もか、実は俺もそうだったんだが」

「え、優くんもそうだったの!?」

「お前程じゃないけどな」

「で、でも優くんと話してたら少しだけ楽になってきたよ!」

「そうか、それはよかった。俺も少しは楽になったな」

「私何もしてないけど、楽になったのならよかった!じゃあまた後でね」


・・・自分よりも取り乱している人を見ると平常心を保てるっていうのは本当かもな。

流石にあそこまでテンパっているのを見ると冷静になれるわ。

さて、燐にもかけてみるか。


「もしもし」

「あぁ、燐か」

「どうかしましたか?」

「いや、ちょっと合格発表の前で緊張してしまってな」

「あぁ、なるほど。それにしては随分と落ち着いた声ですが」

「あー・・・さっき玲狐に電話をかけてみたんだが予想以上に緊張しててな」

「そういうことですか、それなら落ち着いているのも納得です」

「そう言えばお前は緊張してないのか?」

「してないと言えば嘘になりますが、平然を保てるように訓練してますので」

「お前のそういうところやっぱり不思議だわ」

「そうですか?私的には普通通りなのですが」

「いや、まぁお前にとっては普通でも・・・まぁいいや、また後で会おうぜ」

「はい、また後で」


ふぅ、やっぱり燐はいつも通りで変に緊張してなかったな、さすがというかなんというか。

でもだいぶ気もまぎれたし、少しは落ち着いて結果を見れそうだ。


そして迎えた合格発表の時、優、玲狐、燐の3人が自分の番号を探していく。

自分の番号が見つかったものは喜びの声をあげていた。

3人も無事自分の番号を見つけ、お互いに合格を喜びあった。

これまでの勉強が報われた瞬間でもあり、しばらくの間興奮が抑えきれなかった。

が、一番激しく喜んでいたのは玲狐の方で、番号を見つけた瞬間から大声をあげ、俺たちの合格も知ると、さらに喜び出す。

嬉しくはあるけど、はしゃぎすぎでちょっと冷静になってきてしまった。

でも、これは喜ばずにはいられないよな。今日くらいは玲狐の好きにさせよう。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ