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第164話 破天荒な再会

受験が終わり、暇を持て余していた俺は外に散歩に出かけていた。

授業も特にすることはなく、希望するものだけが学校へ行っている。

俺も初めは生徒会関連で学校に行っていたが、それが終わった今、合格発表の日までこうしてゆっくりと休日を過ごさせてもらっている。

いつもは玲狐や燐、はたまた姉さんなどいろんな人に絡まれていたが、たまにはこういった一人の時間も楽しいものだ。

さて、まだ昼までは時間があるし、図書館にでも行って本を借りるとしよう。

最近行けてなかったし、きっと色々な本が入ってきていることだろう。

早速俺は図書館の中に入り、本棚へ向かった。

ミステリー小説にSF、お、異世界ものまで入るようになったのか、これは探すのも楽しくなりそうだ。

それから俺は、約1時間じっくりと吟味しながら借りて行く本を選んだ。

今回は5冊ほど借りて行くことにしよう、一週間もあれば全て読破はできそうだしな。

早速本を持って貸し出しの受付まで持っていき、借りた本をリュックに閉まった。

後はこれを読みながら飲む飲み物を買って帰れば完璧だな、俺はいつもより少しテンションが高くなっていたようだ。それ故に気づくことができなかったのかもしれない。


「あら、もしかして優くん?」

「え、その声は・・・亜衣さん!?」

「久しぶりね、優くん」


亜衣さん、まさかここで出会うとは思わなかった・・・

というかなんで休日でもこんなに知り合いに会うんだ、エンカウント率高すぎるだろ。

まぁ考えてても仕方ない、とりあえず少し会話をしてからすぐに帰ろう。


「本当に久しぶりですね、今日は大学はお休みなんですか?」

「ううん、この時間は空きコマだから暇を潰せる本を借りようかと思って、優さんは何か借りた後だったのかしら」

「えぇ、まぁ。最近忙しくて本を読む機会がなかったので」

「受験だったものね、お疲れ様。私達のいる大学を受けてくれたんでしょう?」

「誘われていましたし、校内の雰囲気もいい感じだったので」

「ふふ、そう言ってもらえると嬉しいわ。もし合格したらまた色々と教えてあげる。それじゃあね」

「あ、はい。さようなら」


・・・色々ってなんだ!?

え、亜衣さんってあんなキャラだったっけ!?

前はもっとこうグイグイきてたような、でも大人びている亜衣さんも悪くは・・・って何考えてるんだ!俺には玲狐がいるんだからそんなことは考えちゃダメだ。

優が意識と格闘している頃、亜衣は図書館に入るなりトイレに駆け込んで行った。

個室に入ると、胸を押さえ深呼吸をした。


「あー・・・絶対おかしいと思われたって。なんであんな喋り方しちゃったんだろう。でも、返却の期限のこと考えるとまたこれくらいの時間に優さん来るよね。・・・お姉ちゃんに頼んで日程変えてもらわなきゃ!」

お読みいただきありがとうございました。

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