表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
144/172

第141話 破天荒な告白

「私、ずっと前から優くんのことが大好きなの、誰にも渡したくないくらい」

「あ、ありがとう・・・っていうか、こういうのは俺から言いたかったんだが」

「てっことは返事は・・・?」

「あぁ、こんな俺でよければよろしくお願いします」

「や、やったー!!!」


玲狐はひとしきりに大喜びした後、目に涙を浮かべていた。

顔はここ最近で一番の笑顔なのに目からは涙が流れている。優はそっとハンカチを手渡し、玲狐に涙を拭くように伝えた。


「えへへ、嬉しくて嬉し涙まで出て来ちゃったよ」

「この数分でお前の色々な感情が見れた気がするよ」

「でも、優くんの彼女か〜。明日いつも通りに学校行けるかな」

「お前のことだから燐と会った時からずっとニヤニヤしてそうだな」

「むぅ、失礼だねぇ。私でもポーカーフェイスくらいできるよ!!」

「ほぉ、じゃあやって見てくれ」


そう言われると、玲狐はキリッとしたキメ顔を決めたが数秒後には顔の筋肉が溶けたかのようににやけ顔になっていく。

これはもうしばらくは治りそうにないな。


「お前にはまだポーカーフェイスは早かったみたいだな」

「なんかすごい悔しい・・・」

「さて、そろそろ帰るか」

「うん、そうだね!」


そう言うと、玲狐はニコニコしながら俺の元へ手を差し伸べて来た。

手を取るかどうか、少し葛藤していたが玲狐の手の位置が全く微動だにしないので優が折れて手を繋ぐことにした。

まぁ、手を繋いで帰るってのも恋人らしくていいんじゃないかな・・・

隣にいる玲狐の顔をちらりと見ると、満足げな顔で歩いていた。

あ、そういえば姉さん達に何も言わずに恋人になっちゃったけど、言う義理もないし言わなくても怒られないだろ。

のちにこの軽い考えが騒動を引き起こすのはもう少し先のお話。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ