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第13話 破天荒な体育祭その2

開始ののろしが打ち上げられアナウンスが入る。


『生徒の皆さんが入場します』


その後生徒達がグラウンドへと向かう。

各学年での戦いがいよいよ始まろうとしている。

全学年の整列が完了し、人数が揃ったことを確認する。


『それではこれから開会式を始めます。始めに、校長先生からのお話です。校長先生、お願いします。』


校長先生が手前に置かれている台の上に登る。


「えー、今日は雲一つないきれいな青空です。みなさんの頑張りが最大限発揮されることを祈っています。」


雲一つないというのは全くの嘘である、という事を気にしないようにしつつ校長先生からの応援を受け取る。


『ありがとうございました。続いて諸注意について朝倉先生、お願いします。』


「はい、体育祭の諸注意についてですが、反則行為や怪我をさせるなどが無いようにしてください。あと、体育祭だからとはしゃいで怪我をするのも厳禁です。」


『ありがとうございました。それでは準備運動に移ります。生徒会役員は前に、生徒の皆さんは隣との間隔を確かめ、ぶつからないようにしてください。』


その指示のあと生徒達全員が両腕を広げ縦横の間隔を確認する。


「それではまずは屈伸の運動」

「続いては伸脚の運動」

「そして腕の前回しー、後ろ回しもー」


・・・会長楽しんでるな


「ここからは各クラスの隣にいる人とペアを組んでの運動です」


さてと、俺のペアは確かクレアだったな。


「それじゃあクレア、よろしくな」

「こちらこそ」


玲狐、頼むから後ろから睨みつけるのはやめてくれ。

ただでさえ周りの目が痛いっていうのに・・・


「それではまず、背中同士を合わせてください。そして右側の方はペアの方を背負ってください。」

「それじゃあクレア、いくぞ」

「は、はい」


クレアを背負う。クレアはとても軽くすんなりと背負うことが出来た。


「お前、ちゃんと食ってるか?」

「う、うん。ちゃんと食べてるよ」

「とりあえず今度何か作ってやるよ」


その様子を後ろから気に食わぬ顔で見ている人がいた


「イチャイチャして・・・結衣もああゆうのダメだと思うよね!」

「ええ、全くね!」

「優くんも楽しそうにしちゃって・・・本当は私があそこにいるはずだったのに」

「え?いるはずだったってどうゆうこと?」

「あ」

「まさかペアがどう決まるか知ってたんじゃないの?」

「そ、そうだよ。一応実行委員だったわけだし。それに担当だったから・・・」

「はー、呆れた。完全に狙ってたのね。」

「それも失敗に終わっちゃったけどね」

「とりあえず気になるのはあの二人ね」

「後でとっちめちゃおう」

「そうね、公衆の面前でこんなこと許されないもの」

「優くん、どうかしました?」

「いや大丈夫ちょっと悪寒が」

「続きまして互いに手を繋いでください」


自分で提案しといて何だがこれかなりレベル高いな・・・


「さぁ、優くん。私は構わないので」


そして俺に手を差し伸べる。

ふと、クレアの顔を見ると既に真っ赤になっていた。

それほど勇気を振り絞ったんだなと思いそれに応えるかのように手を取る。


「それでは互いに引っ張りあってください」


ここでびっくりしたのはクレアは引く力が強いということだ。

力を抜くとクレアの方に引っ張られそうになる。

そのため引っ張られない程度に力を込める。


「それでは最後に深呼吸」


これで全部終了だ。途中から視線が痛かったがいつものことなので気にしないでおこう。


『最後に選手宣誓です。生徒会長、お願いします。』


校長先生が再び台に上りその前に会長が立つ。

会長の後ろには旗を持ったそれぞれの学年の代表が並んでいる。


「宣誓、私達はスポーツマンシップにのっとり正々堂々と戦い抜くことを誓います」


『これにて開会式を終わります。一年生と実行委員の人達は競技の準備を開始してください。ほかの学年の人は一度元の場所へと戻ってください』


二、三年生は一度元の場所に戻り、実行委員は初めの競技の準備に取り掛かる。

はじめは俺たち一年生の二人三脚から始まる。

クラス内で作られたペアが協力して走るこの競技は注目度が高い。

自分のペアはクレアだとわかっているので同じレーンを走る人を確認する。

すると四組で同じレーンを走るのはレンと彩のチームだった。

お読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想などもお待ちしております。

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