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第12話 破天荒な体育祭その1

いよいよ向かえた体育祭当日。

会場であるグラウンドには続々と保護者達が集まってきている。

早く来ていた生徒達は自分の両親に手を振ったり話に行ったりと様々だ。

そして1人こちらの元へと駆け寄ってくる人物がいた。


「お兄ちゃーん!!」

「あれ、美玖。お前も来てたのか」

「うん!お兄ちゃんが出るところに私あり、だよ!」

「お前が来てるってことは母さんも来てるってことか。あんまり母さんに迷惑かけるなよ」

「私の大好きアピールは無視ですかー。」

「相手にするとめんどくさいし」

「それは流石にひどいよ・・・」

「おっと、すまん言いすぎたな。」

「分かればいいんだよ」

「というかなんの用があって来たんだ?」

「あ、そうそう。お母さんからの伝言でね今日はちょっとしたサプライズがあるって」

「サプライズ?」

「私も内容は知らないんだけどね。それじゃあ頑張ってね!・・・後ろの人のことはまた後で聞くよ・・・」

「あ、おい!」


行ってしまった・・・。

最後なんて言ったんだ・・・それにしてもサプライズって一体なんなんだ。

そんなことを考えていた時、後ろを引っ張られているのに気づき振り向くと、そこには玲狐が立っていた。


「あれ、どうしたんだ?」

「どうしたんだ?じゃないよ!今から実行委員の最終確認あるんだから!」

「わかったわかった。今行くから」

「ねぇ、一応言っておくけど燐ちゃんは連れてきちゃダメだよ」

「は?何言ってんだ?燐はいないじゃないか」

「え、もしかして見えてないの?ちゃんといるじゃないあなたのうしろに」

「は?うし・・・ろ?」

「あ、見つかってしまいました」

「うわぁ!!お前、いつからいたんだよ!」

「はじめからずっといましたよ。美玖ちゃんには気づかれましたけど」


あぁ、あいつもしかして燐の事言ってたのかもしれないな

ただなんで小声で言ったんだろうか・・・別に教えてくれてもよかったのに


「ほら、悩んでないで!早く行くよ!」

「お、おう。そうだな」

「では私も自分にクラスの所へ戻りますね」

「おう、またな」


燐とわかれ俺達は最終確認が行われるテントへと向かった。

テントでは会長と副会長が既に準備を始めていた。

テントに入ろうとした時にレンたちと合流したのでそのまま一緒に向かうことにした。

その後に実行委員の人達が続々と集まってきて副会長が全員揃ったことを確認すると会長がこちらを振り向いた。


「おはよう、集まってもらえてうれしいよ」

「会長、キャラを統一してください。」

「えー、たまには違う感じもよくない?」

「よくないです」

「はいはい、わかりましたよー」

「それでは改めて会長、今日の説明を」

「うん、今日集まってもらった理由はね。一部のところで訂正点があったからそこの修正点についてだよ」

「具体的には準備運動の班が前でお手本としてやる予定でしたがそこを変わり我々生徒会役員がやることになりましたのでそこの班の人は前に出てこなくても大丈夫です」

「でもその代わりアナウンスとか頼むかも。その時はよろしくね」

「訂正点はこれで以上です」

「さぁ、いよいよ本番だよ!みんなで頑張ろう!」


そして俺達は自分のクラスの元へと戻った。

クラスの集合場所のところに戻るとさっきまで人が少なかったのにすっかり全員集まっていた。


「よし、お前らも戻ってきたな。とりあえず一番後ろに座ってくれ。今日はいよいよ本番だ。みんな力を出し切れるよう頑張ろう!」


先生の話も終わり俺と玲狐は元々いた場所へと戻りそこに置いていた荷物を片づける。

荷物を後ろまで持っていき再び整列する。


「おはよう、優くん」

「あぁ、クレアかおはよう」

「委員会ご苦労様です」

「そんな委員会っぽいことなんてしてないけどな」

「あら、そうなんですか?」

「企画の制作とか後は準備と後片付けくらいだしな」

「それはそれで大変そうですね」

「まぁ大変ではあるが楽しかったぞ」

「そうゆうものなのですね」

「そうゆうもんだよ」


『まもなく体育祭を開催します。生徒の皆さんは入場の準備をしてください。』


体育祭開始のアナウンスが入った。

それに伴い先生達も戻ってきた。

いよいよ体育祭が始まる。

各クラスが全力でぶつかる体育祭が。

その頃・・・

優の家の前に赤い車が止まる。

その車から出てきたのは長い青髪をなびかせた一人の女性だった。

そしてドアノブを回すが、そこで鍵がかかっていることを確認する、するとポケットから鍵を取り出しドアを開ける。そして中に入りテーブルにおいてあった置き手紙を見る。

するとそこには


「今日は優の体育祭だから夜まで家には帰りません。会場がどこかはあなたならわかるわよね。先に行って待ってます。母より」


手紙を読み終え、そのまま元の位置に戻すと再び外に出た。

そして再び車にエンジンをかけどこかへと向かっていった。

その人が後に起こる争いのきっかけになる人物だとはまだ誰も知らない。

お読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想などもお待ちしております。

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