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第122話 破天荒な始業式

始業式当日、燐はいつものように早めに準備を済ませ優の家に向かおうとしていた。

その時、珍しく姉が朝から起きて何かの準備をしている所を見つけた。


「何してるの?」

「秘密。時間が経てばわかるわよ」


そう言うと姉はそのまま何処かへ出掛けて行った。

あの姉の事だし、またくだらない事でも考えているのだろうと考えた燐は先ほどの言葉を気にする事も無く優の家に向かった。

今日も可愛い寝顔で寝ている。これを見なければ一日は始まらない。

っと、見惚れるのもこれくらいにしてそろそろ起こしてあげないと。


「優さん、起きてください」

「ん・・・おはよう、燐」

「おはようございます」

「燐はいつも朝から元気そうだな」

「そう見えますか?」

「あぁ、何年一緒にいると思ってるんだよ。それくらい分かるって」

「そ、そうですか・・・と、とりあえず制服を置いておくので先に下で待ってます」


燐の置いて行った制服に着替え、リビングへ向かう。

ここ最近燐が来ることに慣れ過ぎていよいよ反応が薄れて来てしまった。

何と言うか、ずっとやられると案外慣れるもんなんだな。

リビングに辿り着くと、テーブルには朝食が用意されていた。燐は・・・母さんとキッチンで喋ってるみたいだな。

そういや今日は朝から姉さん見てないな。布団にも居なかったし、どこに行ったんだろう。

そんな事を考えながら朝食を食べ進めた。


「よし、行くか」

「はい」


玄関を開けると、家の前ではいつも通り玲狐が待っていた。

まだこちらには気づいてないようだ。あいつ、黙ってれば美人なんだけどなぁ。


「あ、優くん。おはよう!」

「おはよう、玲狐」

「燐ちゃんも元気そうだね」

「そういえば玲狐、姉さん見なかったか?」

「え、見てないけどどうかしたの?」

「いや、今日珍しく朝から居なかったもんだから」

「あ、それ私の姉もです」

「・・・不吉だな」

「えぇ・・・」

「え、ど、どうしたの?」

「とりあえず、学校行くか」


玲狐だけが何の話かあまりわかってなかったみたいだが、まぁいいだろう。

それにしても二人の姉が朝から行方不明ねぇ・・・

学校に着くなり、すぐさま生徒会室へ向かう。今日は始業式があるので準備がある。

今年は教育実習生もくるらしい。どんな人なのか楽しみだな。

準備を終えた後、先に体育館に入り全校生徒の整列を待ち、始業式が始まった。

理事長の話、新学期の注意があった後いよいよ実習生の紹介となった。

理事長がマイクを持ち、紹介を始めた。しかし、その紹介された人物はとても見覚えのある顔、そして名前だった。


「えー今月より、三ヶ月の教育実習をしてく月音 奏蘭さんだ」

「ご紹介に預かりました、月音 奏蘭です。短い間だけど、よろしくね」

お読みいただきありがとうございました。

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