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第99話 破天荒な文化祭 一日目

待ちに待った文化祭がついに始まろうとしていた。各クラスが最終準備に取り掛かる中、俺達生徒会も準備を進めていた。

一日目の見回りを担当する燐と亜衣さん、そして俺は評価を記入する紙を手持ちボードに挟み、準備完了だ。

一日目に見回りのない二人はその間自由行動となる。そして午後には燐と亜衣さんと交代し俺と見回りに向かう。

俺も自由行動したかったなぁ・・・っと、そろそろ始まるな。


『只今より、文化祭一日目を開始致します』


放送が掛かり、遂に文化祭の一日目が始まった。さてと、まず向かうのは一年生のフロアからか。

どんなものがあるのか楽しみだな。お、一組は喫茶店か。

一組は確か美玖のいるクラスだよな、ちゃんと働いてるかな。


「いらっしゃいませ〜」


ふむ、中は机をいくつかをくっ付けて並べて、その上にテーブルクロスを敷いた感じか。

店員役の人は三人ってところか。


「中々良い感じのお店ですね」

「あぁ。まさに学校で作った感あるよな」

「私も一年生の時はこんな感じのことやってたかも」

「お席へご案内しますね」


案内された席に座り、メニューを見る。

ショートケーキにチーズケーキ、飲み物はコーヒーか紅茶か。洋風だな。

っていうかタルトもあるのかよ、ならこれ一択だな。


「二人は何にするんだ?」

「私はチーズケーキとコーヒーのセットを」

「私はショートケーキと紅茶かな〜」

「わかりました。すいません、チーズケーキとショートケーキ、それとタルト一つ。飲み物はコーヒー二つと紅茶一つで」

「かしこまりました、少々お待ちください」


待ってる間に付けれるところだけでもポイントを付けておくか。店の雰囲気良し、生徒同士の協力は普通かな。

それにしても美玖いないな、午後の方だったのかな。


「お待たせしました、チーズケーキとショートケーキ、タルトです。それとコーヒーと紅茶になります」

「ありがとうございます」

「それでは、ごゆっくり」


さてと、では早速タルトの方から。・・・うん、美味しい!

たくさんのフルーツが乗っている、それに生地は硬すぎず柔らか過ぎずのちょうど良い感覚で作られている。

これは満点評価つけるしかないな。コーヒーの方は・・・お、これも美味いな。

この苦味がまた良いんだよなぁ。タルトとの相性も申し分ないしこれは中々高い評価になりそうだな。

さて、次のところは・・・お、お化け屋敷じゃん。良いねぇ、こういうの好きなんだよなぁ。

ワクワクしながら中に入ろうとすると、いきなり後ろから制服を掴まれた。後ろを振り向くと亜衣さんが俺の制服を握っていた。


「ど、どうしたんですか!?」

「え、い、いや、その・・・べ、別に怖いからってわけじゃないから!!」

「・・・待ってます?」

「それはそれで怖いから嫌!」

「じゃあ燐にでも手をつないでもらえば良いじゃないですか」

「そ、そんなの無くても大丈夫よ!」

「・・・そうですか。なら早く行きましょうか」


その後、後ろから壮絶な叫び声が聞こえてきた。

お化け屋敷から出ると、亜衣さんが半泣きの状態で出てきた時にちょっとだけ笑いそうになったのは隠しておこう。

おっと、いつの間にかお昼になってたのか。という事は人の交代が起きる。つまり、さっきまで行ってた場所にもう一度出向き再確認しにいかないといけないな。


「亜衣さん、もう一回ありますけど先に行っておきます?」

「し、しばらく後にしてほしいかな・・・」

「わかりました。では、この奥のお化け屋敷にでも行きましょう!」

「優さん!?それは話が違うって!!」

「まぁまぁ、さっさと行った方が楽ですよー」

「くっ・・・わ、わかった!行こうじゃないの!!」

「そう言ってくれると思いましたよ」


この後、三回亜衣さんが絶叫したところで文化祭の一日目は無事に終了した。

一人だけ無事で済んでない人がいるけど・・・

お読みいただきありがとうございました。

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