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俺達4人の恋模様   作者: 式波
1/12

俺達4人の恋模様 [1話]

初投稿です。

よろしくお願いします。


1/26 修正しました。


-【晴哉&美咲サイド】-


「おい、朝だぞ、起きなさい」


幼馴染の三谷美咲(みたにみさき)が俺を起こしに来てくれた。

今日からいつもと変わらない1週間が始まる。


「はやく起きなさいよ」


美咲が俺を急かしてくる。


「んん、おはよ」

「もう、シャキッとしてよ。毎朝毎朝起こされて、たまには自分で起きてよ」

「はいはい、顔洗ってくるわ」


そう言って俺は洗面所に向かう。


「ごはんできてるから、早く食べてよね」


俺は顔を洗い食卓へ向かう。そこには、いつも通り目玉焼きとトーストとちょっとしたサラダとコーヒーのモーニングセットが揃っていた。


「いつもありがとね。いただきます」

「召し上がれ」


いつも通り美味しい朝ごはんを堪能しつつ、美咲に話かける。


「なあ、2週間後からの期末テストの勉強手伝ってくれない?」

「はぁ。まったく、日頃から勉強してないからそうなるんでしょ?毎回毎回情けなくないの?いい加減ちゃんと勉強しなよ。やれば出来るんだから」

「そう言わずにさ、今回も助けてくれよ。」

「えー」

「お願いだよ。可愛い可愛い美咲さん?」

「ばか///、そんなこと言われても嬉しくもなんともないよ///」


そう言いながらも顔がニヤけてる美咲が愛おしい。


「変な目で見ないでよ。気持ち悪い。ごはん食べ終わったなら早く着替えてきなさいよ。このばか」


こんな感じで俺は高校生活を謳歌している。

俺の名前は、橘晴哉(たちばなはるや)、高校1年生だ。

彼女である三谷美咲は家が隣の幼馴染で、幼稚園の時からの付き合いで、同じく高校1年生である。

と言っても、正式に彼氏彼女の関係になったのは高校に入りたての4月からである。

それ以来美咲が、朝早くから仕事に行ってしまうの両親に変わって毎朝俺の世話をしにきてくれている。

俺は、こんな少しツンデレな幼馴染の美咲のことが大好きだ。

美咲が俺のことどれくらい思っているのかは知らないけど、きっと俺と同じくらい思ってくれてるだろう。


「晴哉ー、早くしないと置いてくぞー」


玄関から美咲の声がする。


「ごめん、もうちょっと待って」

こうして俺は学校へ行く。


--------------------------------------------------


俺達の通う県立飛鳥高校(けんりつあすかこうこう)へは、家から歩いて10分の狩延(かりのべ)駅から電車で20分揺られ、大舘(おおたち)駅で下車して5分歩けば着く距離である。

この辺の地域ではトップ校として知られていて、偏差値70のいわゆる進学校だ。

合格するためにいったい何百時間勉強したんだろうか。

そんな飛鳥高校に軽々と美咲は合格し、今では学力で学年4位に位置している。

俺はというと286人いるうちの中の上ぐらいの86位だ。


そして俺達は、狩延駅で同級生で小学生の頃から仲が良い中村信二(なかむらしんじ)と、川瀬麗(かわせれい)と待ちあわせ、4人で一緒に学校へ行くのである。

ちなみに、麗は頭がよくて8位で、信二はこの学校の中の真ん中の148位だ。

信二も麗に勉強教えて貰えばいいのにといつも思っている。

そして今日もいつも通り待ちあわせ、4人で仲良く登校する。


「そういえば、もうすぐで期末テストじゃん。やべー」


と信二が言う。


「俺はいつも通り美咲に教えて貰うから楽勝だぜ」

「ちょと、私が教えること確定なの」

「えー頼むよー」

「ねえみっきー(美咲のこと)、俺にも教えてよ」

「あなたは麗に教えてもらいなさい」

「私!?え、私、自信ないよ」

「まったく、麗、ちょっとこっち来なさい」

そう言って美咲は麗の手を引っ張って離れていった。


→【美咲&麗サイド】


「これはチャンスだよ、麗」

「なんの?」

「決まってるでしょ、信二との距離を縮めるチャンスってことだよ」

「えぇぇ///そんなー、無理無理」

「だって、このままじゃ進展しないよ?それでいいの?」

「それは、その、えーっと、」

「早くしないと信二くん誰かと付き合っちゃうかもよ。それでいいの?」

「それは嫌だけどさ、、、でも、私にそんな勇気ないって」

「まあ、私と晴哉で全力でフォローするから、頑張って隼人くんをおとすのよ」

「、、わかった、、、」


→【晴哉&信二サイド】

 -[晴哉目線]-


「何だあれ。変なの。それより、タチハル(晴哉のこと)、みっきーとうまく行ってる?」

「まあぼちぼち。それより、お前麗に勉強教えてもらえよ。あいつ、頭いいだろ」

「まあそうなんだけどさ、なんか、カレイ(麗のこと)に悪いかなって思って」

「そんな遠慮してたら、麗ちゃん誰かにとられるかもよ。それでもいいの?」

「それはちょっと、、、」

「だったら思い切ってアタックしなよ」

「えー、でも、振られたら俺、もう、立ち直れない、、、」

「大丈夫だって、俺と美咲で全力でフォローするからさ。とにかく、勉強教えて貰いなって」

「えー」


お察しの通り、信二と麗は両思いだ。

しかも、中学1年のときからだ。

しかし、2人とも自分の気持ちを伝えられずにいる。

そんなもどかしい様子を見かねた俺と美咲は、2人をくっつけようと必死にフォローしているのだ。


そうこうしているうちに、駅に電車が到着した。

電車は下り線ということもあり、ガラガラである。

ここで俺は信二に、麗に勉強を教えて貰う約束をさせるため、2人きりにさせようど画策する。


「美咲、あそこに座ろう」


そう言って俺は美咲を、すでに1人座っている3人掛けの席の方に歩いていく。


「えっ、ちょっ」


そんな信二の言葉を無視して美咲と2人で並んで席に座った。

そうなると、必然的に信二は麗と2人で並んで座らなければならなくなる。

作戦は成功した。



読んでいただき、ありがとうございました。

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