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48, 探しモノ…ですか? 

お久しぶりデス!


何ヶ月ぶり?



只今、コラボ先を作成中




 披露宴の食材探しということで舞い降りた地での、知己との出会いと新たな出会いの中で捜し物はどんどん収穫されていく。


 ついでに邪魔しに来るディノニクスとの対戦が増えるにつれ、ドラゴン肉も増え続けていた。


 そして、あるときチヅルが気が付いた。

 気付いたと同時に青ざめた。


「ティア、リュウ…みんな…大変なことに、いま気がついたわ、わたし。」

 何を於いても対策を講じてきたチヅルのその言葉にその場に居た者たちの顔から血の気が引いた。チヅルにとってその気付いた事というのは青天の霹靂のようであったが、それを聞いた側は天変地異が起きたと感じていた。そのくらいには衝撃だったのである。


「な、何に気が付いたって言うの? 対策は? 出来るの?」

 ティアの言葉に、チヅルが目を閉じて沈思黙考する。

 その姿に、焦りの色を濃くしていくリュウたち。


「ああ……。もしかしたら可能性は……ある?かも。」

 チヅルがボソッと呟く。訳も分からず、希望が湧く周囲にチヅルの問い掛けが炸裂する。


「ティア、リュウそしてみんな、このままだとこの星での物資の採取が入手困難になりそうなの……。」

 チヅルの言葉が浸透して、初めてチームメンバー達に驚きをもたらした。

「ど、どういう事なの?」「ウソだろう?」「入手困難? ……アッ!」

 言われて初めて気が付いたのはワタル。


「ワタルも気が付いたようね。この星は地球なのだけど、わたしたちのご先祖様が居た地球では無いの。今の住人は、彼ら鬼人族よ。わたしたちとは、あちこちサイズが違うように、食生活も違うわ。つまり、食事の内容も違う。わたしたちの探している食材に至っては栽培すらもされていない状況なのよ。加えてドラゴンたちの干渉下にある。」

 指折り数えながら、現状を伝えてくるチヅル。


「ドラゴンの干渉下?」

「そう、ここに降りてすぐにドラゴンたちに襲われたでしょう。彼らの食事は雑食、わたしたちですら彼らのメニューに入っているのかもしれないわね。」

 そのチヅルの導き出した検証結果に、ティアやリュウを含めたメンバーの顔に縦線が入る。

「「「「「「マジか……?」」」」」」

 あの戦いは心をある意味躍らせたものではあったが、物資の採取現場に於いて再演されるというのは、たまったものでは無いだろう。


「な、なるほど…、でも手は有るんでしょう? チヅルがその答えを導き出す前にそういう難題を吹っ掛けるようなことは今までに無かったんだから。」

 ティアのどちらとも取れる信頼の言葉にチヅルは薄く笑みを(こぼ)す。


「さすがティア、わたしのことは良く分かっているわね。解決策は一つだけだわ。………わたしたちが出来るのは、通信販売を利用するだけよ。」



「「「「「「………え、通信販売? ……誰と。」」」」」」

 チヅルの発した思いも掛けない答えに、思わず絶句した彼らは悪くない。





「プリンを送ってくれた彼と、ね。」

「「「「「「あーーー!」」」」」」

「だって、あのプリンって絶品だったでしょう? 普通のプリンだって、少なくともミルクと砂糖、卵が使われているのよ? 後は…そうね、料理の仕方や作ったそれを冷蔵するための仕組み。あの密封していたカップやスプーンもそうよね。いまの私たちに匹敵する技術の持ち主よ?」


「あとは、「彼」が何を欲するかなのよね。」

 さすがにそこまでは、チヅルの頭脳にも、答えが出なかったらしい。


「必要な物同士で物々交換しようってことぉ?」

「それが一番、理に(かな)っているでしょう?」


 フフフと微笑むチヅルに、唯ただ頷くことしか出来なかったリュウたちメンバーがそこに居た。







 そして、いつ繋がっても良いように、欲しいモノリストをアイテムボックス改に入れていたのである。

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