助けを呼んだらガキどもが来た! ──ダンス! ダンス! 舞踏会阿ファイブ!
「助けてーっ!」
女が悲鳴をあげる。
でも助けなんて来ないぜ、へへへ……。ここはこの時間、誰も通らねェ地下道だ。
これからこの俺様──社会悪怪人セクハラーと、おまえは遊ぶ運命なんだよ!
そう思いながら、よだれを垂らしていると突然、地下道に少女の声が響いた。
「おじさーん……」
「何やってんの?」
「犯罪だよー、それ」
「だっ……、誰だ!?」
見ると小学校高学年ぐらいのメスガキどもが五人、何やら露出度の高いコスチュームに身を包んで、いつの間にか俺様を取り囲むように立っていた。
「私たちは愛と正義の戦士!」
「舞踏会阿ファイブ!」
「なぜに中国語読み……?」
「だってちょっとプリ◯ュアっぽいでしょ?」
しかし……ガキだ。
プリ◯ュアといえば女子中学生だと思うんだが、コイツらどう見ても小学生だ。
聞いてみた。
「お嬢ちゃんたち……何年生よ?」
「小6〜」
「みんな12歳だよ」
わっけぇ〜!
若すぎてエロい気分にもならねーわ……。俺の娘ってか、孫ぐらいじゃねーか。
俺が羽交い締めにしてる熟女が助けを求めて叫んだ。
「助けて! ウーダォホェイア5! コイツ、痴漢怪人なの!」
「はん……」
俺は鼻で笑ってやった。
「ガキどもに何ができるって……」
ガキどもがいきなり踊りだした。
イマドキのダンスじゃねぇ……。まるで貴族の舞踏会のような踊りを──
「おじさん」
「踊ろ?」
ガキのくせに、綺麗な身のこなしで、俺に向かって片手を差し出して、優雅な踊りに誘ってきやがる。
へっ! 誰がそんなもん──
「踊ろう」
「踊ろう」
「楽しいよ?」
不思議だった──
ミルク臭ぇガキどもなのに、踊りはじめると急に大人びて見えた。
俺は次々と差し出されるその手を取り──
思わず頬が緩んだ。
こんな気持ち、いつ振りなんだろう……。
小学生の時に体育祭で、初恋のあの娘と踊ったフォークダンスを思い出す。
いつの間にか俺は心を洗われ、無垢な少年のようになって、5人の少女たちと次々と、夢中になって踊り続けた。
舞踏会は、終わった。
「ありがとう……」
涙を流し、俺は少女たちの手を握りしめ、礼を言った。
「もう、悪いことはしません。これからは心を入れ替えます」
5人の少女たちが、ニヤリと笑った。
無防備な俺に向け、てのひらを合わせて必殺技を放ってきた。
「「「「「喰らえ、怪人! 幼さゆえの残酷さ!」」」」」
いや……、君たちは残酷なんかじゃない。
ふっ飛ばされながら、俺は思った。
俺が……、薄汚れちまってただけなん……だ!




