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夏のホラー2024(うわさ)

転生の条件

作者: 葉山麻代

 悪い事をすると、来世は一番嫌いな生き物に生まれ変わる。と言われている世界があった。


「悪いことはしてはいけないよ。生まれ変わるとき、自分が一番嫌いな生き物に生まれ変わるって言われているからね。害虫に生まれ変わったら嫌だろう?」


 そう、親に言われて育った。どうやらその話は本当らしい。前世の記憶を持ったまま転生した者がいると、うわさに聞いた。


 親も亡くなり、人に騙され貧困し、最下層まで落ち、悪事に手を染め、人を騙す側になった。


 ある時、信じていた婚約者に裏切られ、誰も信じられなくなり、刃傷沙汰をおこし、村に火を放ち婚約者と無理心中した。村ごと燃え、村人の半数が亡くなった。


 来世も人間だ。と、大量虐殺犯は恐々語った。


 世界の管理者は神と呼ばれ、崇められ、大量虐殺を行った者に、正しい心を植え付けた。正しい心のみを植え付けた。そして今度は貧困にならない人生を与えた。これで、この者は改心するだろう。そして転生させた。


 神から見れば一瞬の人の人生が終わり、この魂が戻ってきた。この者は、また、大量虐殺をしてきた。己の正しさに沿えない普通の人を粛清しまくったのだ。


 来世も人間だ。と、大量虐殺犯は笑顔で語った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 確かに人間が最も業が深い生き物のような気はしますね。神の視点に立つというのは、新しくも新鮮な気がしました。 [一言] 最も人間を殺害しているのは蚊だそうですが、もし神が人間視点であれば、蚊…
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