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第31話 運命の瞬間、その2

6/6 AM08:15 2年D組 教室にて

感動の優勝劇から一夜明けたが、未だに興奮は冷めきらない。

「凪〜!浦上先生が呼んでたよ」

「分かった!今行くね」

今呼ばれるってことは…恐らくアイドル同好会の今後についてだろうな。

「今川さん、行こうか」

「うん」

この時間は緊張するな…まあ大丈夫だろう、きっと。全国大会出場だし。

「よし…波多野君、行くよ」

「「失礼します」」

「お、来た来た。じゃあついてこい」

予想通りとでも言うべきか、やはり行った先は校長室だった。

「よし、来たな。じゃあ浦上先生は戻っていいぞ」

「分かりました」

「…もう多分用件は分かってる事だろう」

「「はい」」

「アイドル同好会についてだが…」

ごくっ…

「検討の結果存続と、それに加えてアイドル同好会からアイドル部に変更されることになった」

「「やったー!」」

いやぁ…よかったよかった。ん?待てよ?アイドル…部…?

「あの…校長先生…?アイドル…部って言うのは一体どういう事ですか?」

「それはこの大会での結果がかなり良かったものだから、普通の部活と同じ扱いにしてもいいという事になってな。部費なんかも他の普通の部活と同じだけ出るし、申請してくれれば大会の遠征費も学校から出ることになったぞ。それと、よく分からんが教育委員会が注目している様でな、全国大会も一応ホテルが準備出来る事になっているぞ」

それはありがたいな。まあ今のままでも十分過ぎる程だが…

「でも活動としては今まで通りでいいから安心してくれ」

つまり、アイドル部になったからと言って大きく変わる所はない…と。

「私も期待しているからな。全国大会も頑張ってくれよ」

「分かりました」

「ありがとうございました」









PM04:30 アイドル部 部室にて

「…それで、アイドル同好会の今後についてですが…」

「「「「…」」」」

「無事存続が決まりました!」

「「「「やったー!」」」」

「まだそれだけじゃ無いぞ」

「そうそう!それに加えて、アイドル同好会からアイドル部になったんだよ」

「「「「…は?」」」」

全員ぽかんとしているが…俺たちもよく分かんないんだって。

「大会の遠征費とかが学校負担になるんだって!あと、全国大会でホテルを使ってもいいらしいけど…どうする?」

「まあ、それはとりあえず検討だな。家の事もあるだろうし明日、明後日辺りにどんな感じになりそうか教えてくれ」

「「「「はーい」」」」

「今日は、アイドルコンテストの良かった所と悪かった所を見ていくよ」

「まずは得点のおさらいだな」

「えーっと…演技が43点と45点で、対応が39点、ルックスが46点、複合が45点と45点だね」

「こうやって見ると、私たちの得点が一番高い種目がルックスって言う所に驚きだな」

「そうだね!ここまでいい得点が出るとは私も思わなかったな」

「ただ、あの時は全体的にルックスの得点が高かったからな。俺たちの得点も少しはそれに釣られて上がっているだろうな」

「そうやって考えると…ボクたちが一番安定して高得点を出せたのが複合になるね」

「うん!それはチームの総合力が高い事の裏付けになるんじゃないかな」

それにしても、こうも簡単に高得点が出るって実は恐ろしいんだがな。

「私は優勝できた一番の理由は運だと思いますね」

「確かにね」

「上手く種目が回ってきていたからな」

「それじゃあ後の時間は勉強…かな」

「えーっ!?」

「…綾香ちゃん、そんなに焦らなくても…」

今の20分程度で大体全員の学力は分かったが…面白い。

この大谷高校は別にそこまで頭の良い高校と言う訳でも無い。まあどちらかと言えば良い、くらいである。

まず結城さんは理科が得意みたいだな。

「やっぱり玲奈ちゃんは理科が得意なのかな?」

「そうだな。理科でも特に生物が得意だぞ」

「えー…私は生き物が載ってるページ開くのも嫌なんだけどな」

大友さんは…出来るな。スラスラ進んでいる。

「唯ちゃん、新川南高校でも良かったんじゃない?」

新川南高校は県内でも有数の進学校だ。

「まあ色々事情はあるんですけど…私の家系でアイドルができそうな高校がここしか無かったんですよね」

「そう言えば唯ちゃんの家って確か結構なお金持ち…だよね?」

「そうですよ。先代とかの関係でで行ける高校が実質青ヶ丘高校と大谷高校しか無いんですよね」

青ヶ丘高校と言えば、国内トップクラスの私立高校だよな…恐ろしい。

…あれ?なんでこんなに話がズレたんだっけ?

気を取り直して…松平さんは数学と英語が得意なのか。

「彩希ちゃんは英語が得意かな?」

「そうだね。でもボクは全然国語ができないんだけど」

…本当だ。国語の正答率だけ低い。

「やっぱり本を読むのが一番かな」

最上さんは…ん?

「綾香ちゃん…?この歴史と数学の差は何なの…?」

「先輩っ…私も分からないんですよっ…」

どうしてこう歴史は出来てるのに数学は駄目なんだろうか。本当に天と地の差がある。

「昔からずっと数学が苦手でっ…」

うーん…俺は数学がまあ得意な方だが…しょうがない。教えるか。

「…分かった。じゃあ私が教えてあげる」

「本当ですかっ?ありがとうございますっ!」

…今日も平和だな。


自分も生き物のページが開けませんでした…だって本当に幼虫とか気持ち悪いですしね。あれは本当に無理です。

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