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私の記憶は途切れ途切れ、曖昧な記憶は危険!

作者: 七瀬






私の、記憶は途切れ途切れだ!

1年前、私は大きな事故に遭い生死を彷徨ったの。

横断歩道を渡ろうとした時に、10トントラックが

猛スピードで赤信号にも関わらず、突っ込んできたわ!

私は、間一髪のところで避けることができたのだけど?

頭を強く打ったみたいで、そのまま救急車に運ばれたわ!

それから、数時間後に私は目を覚ましたの。

私の記憶は曖昧で、病院でいろいろと調べてもらったけど?

頭以外は、大丈夫だったみたい。

私の記憶で、はっきりと残っている記憶と。

まったく憶えていない記憶。

途切れ途切れで、ぼんやりとしか思いだせない記憶。

私の記憶から、消えた人もいるわ!

最近出合った、女友達の【吉水 みひる】という女性の事を

どうしても思い出せない。




それに、数十年前に付き合っていた彼の事を今でも

まだ付き合っているかのように、普通に連絡したり。

今付き合っている彼の事をうっすらとしか憶えてないから。

付き合っているのか? 自信が持てないの。


まるで!? “2.3回会った人” ぐらいで。

顔見知りの人が、ずっと私の傍にいるのが気持ち悪かった。



・・・だから?

本当に、申し訳ないのだけど、、、。

別れてもらったのわ! 仕方がないじゃない。

私が憶えてないんだから!

 



 *



・・・それにね?

私の記憶が曖昧な事をどこで聞きつけたのか?

私のところに、一人の男性ひとが訪ねてきたの!

男は、私に100万円を貸したと言って今すぐ返してほしいと

言われたわ! 男は【借用書】を私の前に突き出してきたのよ!



・・・でも?

いくら私の記憶が曖昧で途切れ途切れでも、、、。

私の字じゃないことは、直ぐに分かったわ!




部屋の奥に、母親がいたから!

私の字か確かめてもらったのよ! 当然、私の字じゃない。

【偽物の借用書】だったの!

そして、母親が警察に電話をしようとした時。

その男性ひとが、逃げて行ったわ!




あと少しのところで、信じるところだった。

本当に、怖かった。




 *



私の記憶が曖昧で途切れ途切れになって1年。

未だに、私の記憶は元に戻らない。

私を診てくれた医師からも、“これから先、記憶が元に戻るか?

保証はありません” と言われてしまったの。

それでも、私は元の記憶が戻ると信じるしかない!

何度も何度もある事なのだけど、、、?

たまに、知らない人に声をかけられるの。

その人を見ても、まったく憶えていない私に、、、。

以前から私の事を知っているその人は、いろいろ話してくれるわ!

あの時は、あんなことがあって!

この時は、こんなこともあったと、、、。




・・・でも?

私は、何にも憶えていないのよ。

私が、黙って困ってると? 

必ずと言っていいほど、こう言われるの!



『・・・ひょっとして? 憶えてないの?』

『えぇ!?』



私は、心臓がビクッとなりギュッと胸が締め付けられる思いをする。

苦しくて、辛くて、何も言い返せない!


だって! 

何も、憶えてないんですもの!

どう、言えばいいのか分からないでいると、、、?



『ごめんね、時間取らせちゃって! 憶えてないんだったら

しょうがない! じゃあ、ゴメン時間がないから行くね!』

『・・・・・・ううん、』



こういう時が、一番困るわ。

私からしてみれば、見知らぬ人がいきなり私に声をかけてきて

誰かと勘違いしているのか? 私の知らない事を急に話し出し

ている感じなのよ。



・・・本当に、どうしていいのか? 





でもね?

私は、信じているわ!

いつか? 私の記憶が元通りに戻るって!

その間は、人に騙されないようにしないと...。

私の記憶に、自信がないから。

早く! 全ての私の記憶を元に戻して!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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