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クラス転移

入学後6ヶ月。夏休みも終わり、最初はまるで揺らした泥水のように入れ替わり混ざりあっていたクラスのグループも、今は堆積した沈殿の層のように明確なグループ分けもとい、カースト分けが完成した時期。

 

 変人の多いウチのクラスの中で、普通の男子3人を中心としたグループに俺こと田町 工は所属している。

 

 そしてそれは3限が終わった10分休みに起きた。1限目のよく分からん古典の時間を潰すためにプリントで折り紙を創り始め、そのまま夢中になり折り続けていた所、創作活動が趣味の俺の最高傑作に作品『古典怪獣・猫又にゃん』が完成して蹴伸びをしていた所それは起きた。

 

 我が生涯に悔いは無い、とかいって調子に乗っていると教室中に幾何学模様が浮かび上がった直後、視界が白に染まった。

 

  そして気づいたらクラスメイト全員が幾何学模様溢れるトンネルを流れている。トリックアトリートとかドラ〇もんのタイムマシンがこれに近いのだろうか?コレを景色と呼ぶのか分からないが、幾何学模様溢れる景色は同じ所をずっと見ていると頭痛と吐き気が催されそうだ

 

 これが噂に聞く異世界転生という奴だろうか?それとも走馬灯?

 

 「何コレ?すっげー」

 「あははははっ!世界の終わりだぁーい」

 「ちょっと何なの!?ってしっかりしなさいよ」

 「落ち着いて、みんな。大丈夫、きっと何とかなるよ」

 「………悠里くん」

 

 クラスの最大派閥(男子4人女子6人)リア充グループはわちゃわちゃというよりイチャコラやっている

 

 これが本当に走馬灯なら我が生涯には悔いしか残らない

 

 因みに彼らと他のグループとの溝はマリアナ海溝より深い

 

 「隊長殿。あのリア充共こんな非常時にイチャイチャしてありますぞ。なんと妬まし…ッゴホ。非常識な」

 「隊員共よ聞けぇい。これより我らは『童貞の書』教徒規約、第一項に則りリア充に呪詛を吐く。我に続けっ!」

 「「「粉骨砕身全力拷問全身爆破爆発後硫酸散布っ!

 フハハハハハハッ!リアルビーストよっ、滅べっ」」」

 

 それを見た学校に呪術とか黒魔術の道具を持参するガチ系でヤベぇ奴らが全力で非常識な事をやっている。丁度その時だった

 

 「ちょっと~何なのコレ?もしかしてネクロンの仕業?」

 

 黒いゴスロリ系のメイド服を来た少女、黒澤 舞が首をカクンッとしながらその周りにいた緑の植物をあしらったかのようなスカートを着た三つ編みの少女、梶木 立夏にのんびりと質問する

 

 「いいえ、周囲の精霊に闇の力は感じないわ。それにネクロンは確かに私達が全て消滅させたはず」

 「じゃあどういう事なんだよ?」

 「うぅ、怖いです」

 

 イライラしたのか隣にいた赤毛のネコミミと尻尾をつけた少女、横浜 凛花が叫び、水色の着物と洋服を合わせたゴスロリファッションの浅井 睡蓮が不安げに呟く


 「大丈夫だよ。私達5人ならどんな事でも乗り切れるよ。よしっ、いつものやろうよ。」

 

 黄色を中心としたどこぞのアイドルのミニスカのような服を着たそのグループのリーダー格である砂川 瑠樺が隣にいた黒と緑の服の少女の肩に飛びかかって自然と円陣が組み上がった。

 

 「分かった~」

 「そうですね。私達5人なら出来ない事はありません」

 「ったく、仕方ねーな」

 「み、みんなとならできますっ!」

 「いっくよ~。まじかる~」

 「「「ファイットー!」」」

 

 何この茶番。

 

 すいません、ウチのクラスの人です。

 

 夏頃から「私達、魔法少女になりました。」って宣言してから授業中にいつの間にか着替えてササっと街中に消える。先生達は何故か何も言わないのでもしかしたらホントに魔法少女の可能性もある。

 

 因みに学校の七不思議に『魔法少女が着替える瞬間は誰も見た事は無い』というのがある。ポケ〇ンのたまごかっ!

 

 「おいおいコレは異世界転生的なアレじゃないでしょうかヤマモト君」

 「であろう、そうであろうっ、シノミヤ君、キタコレっ!俺のチートライフの始まりが今告げられたのだよっ!」

 「いやいやシノミヤ君はキャラ的に一人だけ能力がしょぼくて見捨てられる系の人間だよ」

 「はぁ?貴様こそ王様とかにハメられて奴隷の地位に落ち、惨めな末路をたどるのだよ。」

「「やんのかコラァ!」」(メンチの切り合い)

 

 極度のオタクであり、カースト低い組よりも低いもやしっ子の四宮君とナード体の山本君は完全に状況を楽しんでいる

 

 いやクラスの連中マイペースすぎるだろっ!

 

 「まったくうちのクラスには頭おかしい奴とキチガイしかいないのかよ」

 

 あっ、つい思っていた事を口に出してしまった。それを目ざとく聞きつけて話しかけてくる奴がいる

 

 「あはは、それじゃ俺はどっちの部類に入るかな?」

 「頭おかしい方」

 「やだなぁ、俺ほど普通の奴はいないと思うんだけどなぁ」

 「またまたご冗談を」

 

 この飄々とした野郎の名前は佐藤 颯汰。そこそこインドアな遊びを極めた俺とは正反対にアウトドア方面の遊びを極めんとする爽やか系イケメン野郎でクラスグループでいうと俺と同じグループに属している

 

 入学当初はリア充グループに属していたが、球技大会の時にアンチスポーツマンシップ精神に則り下衆なフェアプレーをやりまくって追放されたクズでもある

 

 確か今はフリーランニングかワンダーフォーゲルかのどっちかをやっていたはずである。

 

 そしてもう1人俺に近づく影があった

 

 どこかにまともな奴はいないのか?と今度はしっかり心の中で叫んでいるとまるで噂をしていたら「よんだぁ?」と逆に困るくらいちょうど良く求めていたような人間が現れた

 

 「なぁなぁお前ら」

 「「何だ、没個性か。どうした?」」

 「…………今そこはかとなく馬鹿にされた気がする。」

 

 中村 優希、同世代にかなりの数がいそうなこの男の特徴と言えば無個性。濃い人間しかいないウチのクラスでは偶にの例外を除いてステルス的な人になる

 

 「気のせいだよ。それでどうした?」

 「どうしたじゃないよ。なんか景色がヤバいよ。コレはどうするべきかな?」

 「知らねっ。案外なんとかなるんじゃないの?」

 「まったく、タクミは気楽すぎるよ!ちょっとはクラスのみんなを見てみなよっ!みんな慌てて……………ないね?」

 「だろっ。だが安心しろ、この非常事態で冷静でいられないお前の反応は非常に正しい。」

 「あはは、その理屈だとタクミもその反応は間違ってるね。頭おかしいの?」

 

 俺は笑顔でサムズアップしてこの普通すぎる男を讃える。やはり俺の精神衛生上この頭のおかしな人間しかいないクラスにはコイツは必要不可欠だ。そして、俺を侮辱したクズには無言で肘鉄の制裁を与える。俺は手先に自信があるだけの普通の人だ

 

 そしてこの普通すぎる男のステルスが完全に消える瞬間というタイミングをおしえよう

 

 「ね、ねぇ、ユウキ。アンタがあんまりにもビビり過ぎて情けないからアタシが特別にアンタの手を繋いであげる。かっ、勘違いしないでよね。べっ、別に私が怖いとか そういうのじゃ無いんだからね」

 

 クラスの電波系魔法少女グループの元気印、横浜 凛花。そう、彼女はツンデレでユウキにぞっこんなのだ

 

 「わぁ~、ツンデレだよ~リアルツンデレですよ~」

 「アレを素でやっているのは日本ではリンさんだけでしょうね」

 「リンちゃん、素直じゃないです」

 「そだね~、素直に告っちゃえばいいのに。ねぇねぇタクミ君、タクミ君もそう思うよね?」

 「はいっ?俺ですか?」

 「うん、そだよ?」

 

 黄色の砂川さんは何を言っているんだ?とも言いたげに首をコクン傾ける。魔法少女系のグループの五人は全員別ベクトルに可愛いのだが、電波だからという理由を除いても正直関わりたくない

 

 「俺は俺の視界の範囲内と学校でイチャイチャしないのなら別にどうでもいいかな?」

 「ふむふむ、無難だね。あっちのグループに入ったら?」

 

 指差した方向にいたのは高笑いで藁人形を本気で踏み付ける男子高校生の群れ

 

 「無茶言うな。あれはもう人間じゃない。別種の生物だ」

 「じゃあ私とくっついてリア充になっちゃおうよ」

 

 肩に柔らかな触感が伝わってくる。こういった冗談を普通にしてくるかこの人は苦手なんだよ

 

 「勘弁してくれ」

 「え~、本気なのにぃ」

 

 『ねぇねぇ~、あの二人もくっついたりしちゃうのかな?』

 

 そんな呟きはきっと俺には関係ない筈である

 

 「またまたぁ、リンちゃん。ホントは怖いんでしょ、声が震えてるし顔も青いよ」

 「ちっ、違う。これは、そう、これはアンタと手を繋いでると考えたら動悸とか吐き気とかが湧いてきたのよ」

 「…………照れ隠しでもそれは酷いよ」

 

 訂正、俺の精神衛生を保つ為にはこの男の排除は必要不可欠だ。俺は息を吸って大声で叫ぶ。

 

 「お前らァ、イチャイチャしてるイケメン力5のカスがいるぞぉーーーっ!」

 

 ゴメン、貴様はもう友達でも何でもないや

 

 「「「なっ!何だって?」」」

 

 リア充グループに向けて呪詛を吐いていた奴らの標的が変わる。リア充グループに吐いていたのは全てのリア充に大しての呪詛なので幾らか希釈されている。

 

 しかし、今回ユウキに向けられたのは自分達と同じ冴えない人間が充分に美少女と呼べる女の子とイチャイチャしている事への八つ当たりだ。その殺気の一人当たりの濃度なら後者の方が強い

 

 「裏切り者には」

 「「「死の鉄槌を」」」

 「リア充の芽は」

 「「「摘む、燃やす、溶かす」」」

 「作業は丁寧かつ迅速に、やれっ!」

 「「「サラバだっ!名も無き裏切り者よ」」」

 「はっ、離れて横浜さん」

 

 バカ〇スを見てから呪術系の道具以外にもメリケンサックとかスタンガン等の所持品検査の時に隠しやすい武器を常に携帯している連中が即座にユウキへの包囲網を完成させる。ユウキはどうやら赤い人?ネコ?ツンデレさんを守る事を優先したようだ

 

 「みんな落ち着こうよ。あと僕にも名前くらいあるよっ!こんな非常事態に仲間割れなんて良くないよ」

 「フッ、仲間?貴様は何も分かっていない。女の子とイチャイチャした時点で貴様は仲間などではないわっ!」

 

 アンチリア充グループで隊長と呼ばれている高校生とは思えぬ程筋骨隆々の男が警棒片手に身に不相応な幸せを得んとする糞虫に距離を詰める

 

 「そ、そんなっ!じゃあ向こうでイチャイチャしてるリア充共はどうなるのさ?」

 

 隊長はフッ、貴様は何も分かってないと言いたげに肩を上げる。

 

 「あんな女子と自然に話せるコミュ力が桁二つ違う連中共と俺らが関われるかよ」

 「「「そうだそうだっ!コミュ症予備軍舐めんなッ!」」」

 

 威張んなよ。ただあの状態の暴徒にはどんな言葉も通じない。どうか死後には冥福が訪れますように

 

 「それじゃああそこで砂川さん達と仲良く話してる同類はどうなのさ」

 「知れたこと。貴様のついでに始末するだよのことよ」

 

 あれ?俺ついでで始末されるの?というかルビで同類にルビるな。横をみるとソウタはもうどこかに消えていた。クソっ、サバイバルとかもやっていただけの事はある

 

 「てめぇ、命惜しさに友を売りやがったな」

 「特に意味もなく友を売った男には言われたくないね」

 

 意味は………合ったさ

 

 そうこうしているうちにいつの間にか俺はユウキと共に取り囲まれてしまった。

 

 「えっと?なんかゴメンね」

 

 関わりたくない理由その1

・割に合わない理由で非リアに始末される

 

 「さらばだっ!名も無き中村、そしてついでで田町 工。貴様もだ。やれっ!」

 「「「ハッ」」」

 「名前言ったよね?今僕の事中村って言ったよね」

 「おいちょっと待て俺を巻き込むなっ」

 

 幸い包囲網はまだ完全には完成していない。俺は勢いつけて包囲網の薄い所に突進する。

 

 ドバっ

 

 「逃げたぞっ、追え!」

 

 包囲網を上手く突破できた俺は全力でこのよく分からん空間を走り出す。人の事を言えないけどこんな訳分からんところで全力で走るとかバカなのかな?コイツら

 

 「隊長どうしましょう!?」

 「落ち着け、田町のクソ野郎は一旦諦めて名も無きカスの包囲網を十全にしろ」

 「「「了解ッ!」」」

 

 追っ手が消えた。ありがとう無個性。さらばだ没個性、君の事は忘れない。忘れないよ

 

 そして、10人ほどの武装した男子高校生が優希に殴り掛かる

  

 「「「死ねッ」」」

 「いやだぁー」

 「ユウキっ!」

  

 ドコッと鈍い音が響き渡った瞬間、中村 優希という男の存在が消えた。

 

 えっ?何、死んだらソー〇アート・オン〇インみたいに消えちゃうの?

 

 瞬間、幾何学模様が消えて景色は宮殿のような場所に変わる。そして俺は咄嗟に目の前にあった柱の影に隠れる

 

 「ようこそ、異世界の『役持ち』の皆さん。ワタクシはこの国の次期王女シャルロッテ・クラウンですわ。ちなみに、皆さんを喚んだのは『召喚士』の『役』を持つこのワタクシです。」

 

 そこに居たのは嘘臭い程に整った容姿をした如何にもな姫様だった。奥には取り巻きらしき者達や貴族らしき人が結構いる

 

 

 眼は微笑みに隠しているが俺達を心から馬鹿にしているかのように笑っている。こんな視線の中に篭った悪意に敏感なのは、リア充グループに散々そんな視線を浴びてきたからだ。恐らく他の連中もアレの本質に気づいているだろう。

 

 「学校には戻れるんですか?」

 「異世界って何だよふざけんな」

 「ちょっとバックとかどっかいったんだけどどうしてくれんの?」

 

 次期王女と名乗った女はリア充組の喚きは想定通りで、原稿用紙を読むかのように淡々と答える。

 

 「申し訳ありません、元の世界へ帰還する方法は現在ありません。あなた方はワタクシの召喚の儀によって選ばれたのですから全員深層心理の奥では召喚に同意しています。そして、手に持っていない持ち物は召喚された現地に残っているはずです」

 

 クラスメイトは手荷物を確認しだす。タクミも慌ててポケットを弄り出す。

 

 持っていた物

・シャーペン1本

・ボールペン(黒)1本

・ボールペン(赤)1本

・ハンカチ

・『古典怪獣・猫又にゃん』

 (古典小テストプリント30点満点中2点)

 

 点数がしょぼいのはほっといてくれ。理系科目はそこそこあるから

 

 その後グチグチと文句を言っていたが姫さんが涙目になると責めるのをパタリと辞めた。いやいやあれ嘘泣きだろ。ほらほほ釣り上がってるじゃん

 

 「ぶっファ、キタコレ。これこそ俺の未来のヨメですぞっ。抜け駆けは許しませぬぞヤマモト殿」

 「ゴメン、シノミヤ。俺、異世界にきても、どうやら3次元立体という時点でロリ以外はブスだろうが美女だろうが興味が無いんだ。願わくばドワーフとかグラス〇ンナー的な容姿の種族がいればいいのな」

 

 悟りを開いた聖人のような微笑みで小市民な俺もドン引きな事を言い出す。ヤベぇよコイツ

 

 「年齢らしい幼さじゃなくてその身体目当てのロリコンとか真性のクズだね。ヤマモト君、いや、山本さん」

 「何を言うかシノミヤ。貴様だって身体は大事であろう。どうする?アレが完璧にブスならば。おまけにあのいつもリア充グループから浴びるように受ける自分以外を見下した視線。あれを嫁に欲しいのであるか?」

 「いらっねぇーー」

 「おまけに自分の説明に次期王女であるとっ!。自信満々だなぁオイ」

 「「ブワッハッハッ」」

 

 おぉ~、キレてるキレてる。青筋立ってるよ姫さん。化けの皮が剥がれてきてるよ。確かに俺も同じような事思ったけど本人以外にも聞こえる所で言うなよ。

 

 後ろにいる取り巻きみたいな騎士もめっちゃ睨んでんじゃん。暗殺とかされても知らないよ?

 

 「優希っ!優希は何処に行ったんだよ?」

 「落ち着いてください、リン。中村君が消えた場所に不自然な精霊の溜まり場が見えます。ヒナ、ここら辺に『状態回復』を掛けてください」

 「りょ、了解ですッ。『状態回復』」

 

 魔法少女達がどこか電波じみた儀式をすると何も無かった所に血塗ろの半死体が現れる。ちょっとこれは酷い、映像なら自主規制確定な奴だ。まったく誰だ、こんな非人道的な事をした奴。俺が関係者含めて復讐してやるからな

 

 半死体に冥福を祈り、合掌する。半死体の顔を忘れないようにもう1度のぞき込むと口をぱくぱく動かしている。わかった、友達として遺言は聞き届けるよ

 

 「…おっ…まえも……かんけ―――」

 

 なにも聞こえなかった。うん

  

 「優希っ、優希しっかりしなさい」

 「………………」

 「大丈夫ですっ、まだ息はあります。えいっ!『超回復魔法』」

 

 如何にもな魔法陣がユウキを包み込むように浮かび上がり、傷が次々と治っていく。もしかして散々電波電波と思っていたけどまさかこの子達ホントに魔法少女だったのか?

 

 「うぅ、ここはどこ?」

 「ふふっ、よかったー」

 「よかった?あれ、横浜さん。僕が半死半生の体験をしたっていうのに僕の不幸を嘲笑わないの?」

 「アンタの私に対する評価はどうなってんのよッ!」

 

 ツンデレパンチ発動

 没個性は倒れた

 

 「やれやれ、場所が変わっても何だかいつも通りって感じだね~」

 「こっ、これはネクロンの仕業なのでしょうか?」

 「周囲の闇の精霊が違うといっていますしどうやらコレはネクロンの仕業では無いようです」

 

 関わりたくない理由その2

 突然厨二病みたいな事を言い出す

 

 「ねぇねぇ~、ネクロンの仕業じゃないって事はウチらは働かなくていいのかな~?」

 「おいおい、じゃああの詐欺師の目をした女はほっといていいのかよ?」

 「人助け………します?」

 「よしっ、やろうよみんな。みんなであの詐欺師を倒そうよ」

 

 おっと、魔法少女達、言葉すら交わしてない出会って数分の人を詐欺師呼ばわりしてます。ヤバいよ

 

 青筋ヤベぇよ姫さんアンタもう視線で人殺せるよ

 

 「貴様らっ!姫君殿下に向かって何たる侮辱をっ!確かに姫君は態度がでかいし基本的に腹の中真っ黒だし整形もした。おまけに笑い方もどこか胡散臭い。しかし、本人は自身の性格の悪さや気持ち悪い笑みに気づいておらんのだ!」

 

 遂にブチ切れた詐欺師じゃなかった、姫さんの取り巻き騎士Aが剣を抜いた。あれっ?アンタも姫さんを侮辱してね?

 

 「お辞めなさいっ!」

 

 それを姫さんが一喝する。味方からの攻撃は堪えたのかどこか涙目だ

 

  「ウフフフフフ、あなた方は幾ら異世界の住人とはいえ一国の姫君に対して失礼ではなくて?ま、まぁワタクシはとても寛大な人間なので別にそのような事で怒ったりはしませんが。あとアナタ、あとでちょっと二人でお話しましょうね」

 

 あれっ?なんか急に姫さんが懐深くて寛大な人に見えてきた。そして騎士Aよ自業自得だ。

 

 「ごっ、ゴメンな。シャルロッテちゃん、コイツらデリカシーの無いゴミなんだよ」

 「そっ、そうだよ。あんな奴らの言ってる事なんて気にすんなって」

 

 流石リア充グループ。女子が泣きそうな時の対処の速さがヤバい。コミュ力が桁違いだ

 

 「あっ、ありがとうございます(//∇//)」

 

 流石リア充グループ。こうして俺達の溝は深まってるいくんだ。でもなんかうさんくさい。

 

 何なのあの小学校の学級会みたいなノリ。殲滅すればいいのに

 

「ケッ、何なのあの小学校の学級会みたいなノリ。滅べばいいのに」 

 

 おっと、俺はコイツらとは違うから、直接言わないだけ違うから。というかいつの間にソウタは俺の後ろにいたんだ?

 

「ちょっとアンタ達いい加減にしなよっ!シャルロッテさん怒ってるじゃん」

 「そうよ、幾ら自分達が最低のゴミだとしてもシャルロッテさんに僻むのはどうかと思うわよ」

 

 この言葉によって僻んでる連中に本気の火がついた

 

 『『『何だと、この頭と尻の軽いリア獣がっ!』』』

 

 僻んでるのを誰一人否定せず全員が相手を貶しにいくスタイルはいっそ清々しい程である

 

 『『『異性との出会いの無い悲しい人達が何かいってます~』』』

 『『『まぁまぁ落ち着こうよ、みんな』』』

 『『『ハンっ、シノノメハーレムに点数稼ぎしてお零れを貰おうとするリア充の鏡さん達は黙ってろ』』』

 『『『誰がシノノメハーレムの風見鶏だって!!』』』

 『『『誰もそこまで言ってねぇよ』』』

 

 何というかこんな場所なのにリア充組と非リア組の争いがクラス以上に酷いを通り越して醜い気がする。

 

 「姫君殿下。もしや、彼らは突然の事態に理解が追いつかず、気が立っているのでは無いでしょうか?」

 

 コイツらのあまりに醜い争いを見兼ねたのか漆黒の全身鎧を纏った人が姫さんに進言する。余程分厚い鎧なのか声は曇っていて年齢どころか性別すら分からない鈍い曇り声だった。

 

 俺的にはあの黒騎士の中の人は渋いオッサンだと見た。次点で筋骨隆々の若人、大穴に金髪美女。だって異世界だもの

 

 「なっ、なるほど。確かにバイトさんの言う通りです。」

 

 黒騎士さんの名前、バイトってダッサwww

 

 「それなら、天才たるこのワタクシへの無礼の理由も説明がつきます」

 

 すいません、多分気が立ってなくても同じような結果になると思います。

 

 「そこで今日のところは一旦落ち着かせる為に召喚者達を休ませて明日というのはどうでしょう?」

 

 なるほど1日時間を置けるというのはこちらも素直に有難い。黒騎士よ、ナイスアイデア

 

 「分かりました。その案を採用します。では召喚された皆様に王女としての権限を持ってそれぞれに見合った部屋を与えます。メイド隊を呼びなさい」

 

 

 部屋の割り方はだいたいこんな感じになった

 

 すごく上等な客間+侍女や執事(積極的に姫さんを庇ったリア獣組)

 普通な客間(特に何も行動しなかった奴ら)

 特注で中庭に建築した腐りかけの木材をふんだんに使用した掘っ建て小屋(クズ共&魔法少女)

 

 妥当である。非常に妥当である。まぁ魔法少女達は一応女の子な訳で少し心配だが、他は完膚なきまでに完璧な采配だと思う

 

 そして俺は今、普通な客間のベット上でゴロゴロしている。うむ、中々の寝心地だ。部屋も小さくは無く大きくも無い庶民的な部屋になっている。いや、もしかしたらこっちの世界じゃ相当上質な部屋なのかもしれないが

 

 俺やタクミ、ソウタは二極派同士の罵りあいが沈静化した頃にしれっと傍観派の隣にいたら、この部屋を与えられた。

 

 「ひとまず状況の把握が大切だと思うんですよ」

 

 そう話を切り出したのは、ソファで寝っ転がっている爽やか系イケメン、佐藤 颯汰である。

 

 部屋の場所をメイドさんに伝えて貰ってから直ぐに「あっそびにきたよー」とドアのノックも無しに入ってきた

 

 「とりあえずユウキの奴も呼ぼうよ、隣の部屋だよね」

 

 この世界の今の時間は夜。一日の長さが同じならほぼ日本と正反対な時間帯。故に時差ボケのような現象が発生して、全く眠くない。

 

 じゃあユウキの部屋にいくか

 

 り~んく♪

 

 タクミがそう思い立ち上がった時、ポケットのスマホから気の抜ける着信音が流れた

 

 「おっ、LINKなんか来たぞ」

 「はいはいLINKね。」

 

 流れるように速やかにスマホを取り出し、画面を見てからメッセージを確認しようとして違和感に気づいた

 

 「あれ?何でスマホの連絡アプリが使えるんだ?ココ圏外だぞ」

 

 ここが異世界では無く、ドッキリの可能性も捨てきれない。しかし、スマホにはハッキリと圏外の表示がある。物理的にメッセージを送るのは不可能な筈である

 

 「そういう問題か?ほらあれだろ異世界補正的なアレ」

 

 メッセージ送信者は黒澤 舞。魔法少女の黒いヤツでマイペースって覚えておけばいい。メッセージは大体こんなに感じだ

 

 maimai『今から部屋にいくね~(*>∀<)ノ))★』

 既読『断る』田町 工

 maimai『じゃあ五分後にはつくから』

 既読『おいっ!』田町 工

   『もしもーし』田町 工

  『既読してんの分かってんだぞっ!コラっ』田町 工

 

 何故圏外のスマホが連絡に使えるかは謎だが、別に俺は砂川さんに承諾をした覚えは無いのでユウキの部屋に行こうと思う

 

 「誰?なんて?」

 「黒澤、五分後にくるって」

 「はーん」

 

 『you got a mail』

 

 「メールも使えるの!?」

 「だから異世界補正だってきっと」

 

『to 梶木 立夏

 sub 訪問のお知らせ

 本文 突然のメール失礼します

 この度の異世界転送事件(?)に対する作戦会議場に貴方の部屋が選ばれました。会議は30分後からですのでよろしくお願いします。更に申し訳ありませんが、私に与えられた木の小屋は腐臭が漂いとても寝れる環境ではありませんので良ければ部屋を譲ってくれませんでしょうか』

 

 物腰は丁寧だが要求は図々しいな緑の魔法少女。部屋は自業自得なので我慢しろとメールを送っておく。というより何でコイツは俺のメアド知ってるのだろう

 

 「今度は?」

 「緑の魔法少女さん。30分後にくるから部屋を寄越せってよ」

 「りっちゃんらしいね」

 

 コイツ女子をあだ名で呼べるとか流石は元リア充グループだな

 

 『you got a mail』

 

 はいはい、メールメールっと

 

『to スイレン

 sub お願いします<(_ _)>

 本文 りっちゃんやマイちゃん達が来ると思います。どうか私達のお話きいてくれませんか?』

 

 なんだろう?上目遣いでうるうるしながらお願いする青髪幼女が目に見えて想像できる。

 

 グループを問わず彼女は天然である事はクラスで知らない奴はいない。今回もメールアドレスには睡蓮の英語版lotusにしたかったのだろうけどメアドはlotasになっている。自動車好きなのかなwカワイイ。

 

 なるほどロリ体型の童顔で天然。他の魔法少女(自称)と違って容姿のせいでコスプレ感が0なので忌避感はほぼ無い。シノミヤ君が崇拝するのも理解はできる

 

 「またりっちゃん?」

 「いんや浅井 ロリータ 水蓮さん」

 「変なミドルネーム付けてやんなよ。まぁ確かにそんな感じだけど」

 

『to 工

 sub 話だけなら

 本文 お話って?』

 

 だからだろうか?この子からのお願いならあっさりと叶えてしまいたくなる

 

 『you got a mail』

  

『to スイレン

 sub ではでは

 私がユウキくんに使った『魔法』。そして、私達の正体についてお話したいのです』

 

 「なんか自分らの正体について話したいらしいよ」

 「魔法少女でしょ?」

 「魔法少女だよね」

 

 その後数通メールをやり取りして、何だかんだで二十分後くらいに俺の部屋に来る事が決定した。

 

 「そういやさ、ユウキってさ何か死にかけてたじゃん」

 「あぁソード〇ートオンラ〇ンみたいに消えたね」

 「そうそう、その時ユウキの傷が一瞬で治ったのってさ、もしかして魔法少女の魔法みたいなものなのかな?」

 「………そーだと凄いね」

 

 オカルト否定派のソウタはこういうオカルティックな状況でもオカルトな話には乗り気ではないようだ。怪談とか面白いのに

 

 『プルルル プルルル♪』

 

 おっと、電話まで使えるのか。

 

 「はい、もしもし。」

 「もしもーし、タクミくーん?」

 「じゃあな」

 

 ピッ………ツッーツッー

 

 いや何となく流れ的に次誰が来るか分かってたよ。魔法少女☆赤猫か魔法少女☆リーダーだと思ってたよ。ウン

 

 「誰?」

 「魔法少女☆リーダー」

 「ハハっ、お前の彼女さんね」

 「アハハハやめろよ。………縁起でもない」

 

 『プルルル プルルル♪』

 

 「ちょっと突然切るなんて酷いじゃん」

 「何故貴様が俺の電波番号を知っている?」

 「乙女の秘密♡ってやつ?いやいやそんな事よりさ~」

 

 どうやら魔法少女達にかかれば個人情報を得るなど造作も無いことらしい。

 

 良く考えたらLINKはともかく、高校になってからメアド教えた奴なんか居ないし電話番号は学校と親族しか知らない筈だ

 

 関わりたくない理由その3

・情報網が怪奇すぎる

 

 「………」

 「ねぇねぇ聞いている~?」

 「切っていいか?」

 「いやいや困るよ。ノリ悪いね~チミ、そんなんじゃモテないよ~」

 

 (#・∀・)イラッ!!

 

 ピッ、………ツッーツッー

 

 「彼女さんなんて?」

 「彼女じゃない」

 

 どこで選択を間違ってもアイツとだけは絶対にそんな関係にはならないしなりたくもない。

 

 『プルルル プルルル♪』

 

 「要件だけ述べよ。巫山戯たら切る」

 

 我ながら人生一の冷徹な声が出たと思う

 

 「ひっ!ゴメンゴメン……もしかして怒ってる?」

 「要件だけ述べよ。巫山戯たら切る」

 「わっ、分かったよ。15分後にそっちの部屋に遊びに行くから♪じゃっ」

 

 ………ツッーツッー

 

 まぁ百歩譲って部屋を訪れられるのは別に構わないのだよ。それに部屋を貸すことだって真摯に頼まれれば吝かでもない。そこまで俺も懐が浅くは無いさ。でもさぁ―――

 

 「普通俺の許可くらい求めるだろぉぉぉーー」

 

 関わりたくない理由その4

・勝手すぎる

 

 一通り叫んだ後にバサりとベットに倒れ伏す。

 

 「なんというか大変だな、お前。魔法少女に懐かれていて」

 

 本当にやめてくれ

 

 コンコン

 

 ドアのノックが聞こえる。もうどうせ魔法少女なんでしょ。好きにしろよチキショー。ノックしただけまともだと自分に言い聞かせますよ

 

 「優希だけど入っていい?すごい声が聞こえてきたよ」

 

 あ、魔法少女じゃないのか

 

 「あ、あぁ問題ない」

 

 優希の部屋には俺も行こうと思っていたので丁度いい塩梅に訪れてきたと思う

 

 「ちょっと相談があってやってきたんだけどその時に―――「オッス、タクミ。なんかみんなアンタの部屋に行くらしいからアタシも遊びに来てやったわよ。あとコイツと一緒になったのは偶然なんだからね」とまぁこんな感じ。」


 俺ははぁ、と大きな溜息をつく

 

 もう好きにしろよ

 

 

 「え~なに?まだみんな来てないの?」

 「黒澤は5分後、梶木は30分後、浅井は20分後、砂川は15分後に来るそうだ?」

 「何それ?みんな揃って来れば良いのに?」

 

 アポ無しで突然来たお前が言うか

 

 「あれ?いつの間にみんなタクミの部屋に来る約束したの?まさかケータイが使えるわけじゃあるまいし」

 

 ユウキが当然の疑問をぶつける

 

 「そのまさかだよ。どうやら連絡用のアプリや電話だけは何故か使えるみたいだ。」

 

 ユウキとリンカは感心してへぇーと声を漏らす

 

 「あれ?他の連中は全員それに気づいてたけどお前は知らなかったのか?」

 「し、仕方ないじゃない、機械とか苦手で未だに使い方がよく分からないんだもの」

 

 恥ずかしそうに言い訳をするツンデレさんは本当にただの少女である。よくよく考えればこの少女は他の魔法少女がいたり、ユウキと一対一の会話さえしなければまともな奴なのだ

 

 コンコン

 

 「誰だろ?」

 「マイちゃんかな?」

 「うん、5分後って言っていたし黒澤さんじゃないかな?」

 「アタシもそう思う。べ、別にアンタに合わせた訳じゃないんだからね。」

 

 はいはい、ツンデレいちゃいちゃは他所でやれ。

 

 『ぴんぽ~ん』

 

 そんな感じで部屋の中でうだうだ予想をしていると、気の抜ける感じなインターホンの声真似が聞こえてきた

 

 「黒澤だな」

 「確定だね」

 「黒澤さんでしょ」

 「マイね」

 

 黒澤 舞は単体でも基本的に変人である

 

 「マイ、入ってきていいわよ。」

 

 何でツンデレさんが入室の許可だしてんの?まぁ良いけど

 

 「おっじゃましま~す。」

 

 メイド服のような格好をしたクラスメイトはすたすたと部屋に入ってきてよっこいしょっと婆さんのような声を出して堂々とベットに腰をつける。ある意味ツンデレさんより自室のように寛いでるな

 

 「えっと?私は何で~こんな所に来たんだっけ?」


 知らねぇよ!帰れっ!

 

 「あっ、そうだそうだ~思い出した。借りた部屋が汚過ぎて寝れなかったんだ~。あとちょっとで~、リーダーがこの部屋に来ると思うから~それまで寝かせて」

 「「「ちょっ!」」」

 

 そう言い残してベットに横になると数秒ですーすーと規則正しい呼吸が聞こえてきた

 

 「えっと、クラスメイトの女子が親友の部屋で寝ようとしている時ってどうすればいいのかな?」

 「俺は知らんぞそんな事」

 「どうするのタクミ?叩き起してあげても良いわよ」

 「完全に寝てるしほっといていいよ」

 「それもそうね」

 

 気持ちよさそうに寝ている事だし静かに寝かしといてやろう。下手に起こすと藪蛇になりそうだからとかそんな理由は無い

 

 「それでユウキ、お前は何しに来たんだ?まさかコイツと同じで遊びに来たわけじゃあるまいし」

 

 ビシッと指差すとソウタは、いやぁ、照れるなぁ。とテヘテヘし出す。褒めてねぇよ

 

 「そりゃ突然見知らぬ所に来て不安だからの所に遊び…っいや、相談しに行こうと思ったらリンちゃんに会ったから一緒になったんだ」

 

 お前も遊びに来たんかい

 

 『やっほー、遊びに来たよ』

 

 そしてこいつはハナから遊びに来たと思ってました。

 

 砂川 瑠樺、クラスの中でリア充グループの次に関わりたくない人間である。

 

 それは小学校で初めて会った時から『謙虚』や『堅実』といった日本人の美徳を完全に持ち合わせない自分勝手で強引で遠慮というモノを知らない傲慢な性格だからというだけでは無い。

 

 それだけだったら幼稚園の頃から続けてきた特定の友人以外基本無関心のスタイルを貫くだけだ。しかし、コイツは何故か俺にやたら構ってくるのだ。苦手なタイプったらありゃしない

 

 今だってノックすらせずに堂々と中に入ってくる。来て早々人のベットで寝るあの黒澤だってノック位はしたというのに

 

 「だっ、駄目ですよ、勝手に入っていくなんて。ルカちゃんもノックくらいしましょうよ」

 「そういうスイっちもノックせずに入ったじゃん♪」

 「そっ、それはルカちゃんを止めるためで―――」

 「でも入ったよね」

 「えっと、あわわ、どうしましょう」

 「だいじょぶだいじょぶ♪タクミなら許してくれるよ」

 「うぅ、だから私達タクミ君に嫌われてるんですよ……」

 

 部屋の前から漏れてくる声を聞く限り、浅井さんも来たのだろう。そして浅井さんはそこまで嫌いな人間では無い。

 

 「またまたぁ、タクミが私を嫌ってるわけないじゃん。照れ隠しだよっ。ほら母親をうざったがる思春期の子供みたいな」

 

 コイツのこういう無駄に前向きに捉えるところとかホント嫌い。ここにいる思春期真っ盛りの男子高校生は母親とあなたを割と本気で嫌ってます。

 

 「止めぬかっ!三次元立体ブスっ!スイレン様が困っておろうが。見た目JS中身JKの素晴らしさがわからんのかっ!」

 

 げっ、この特徴的すぎる声と最低な主張はロリコンキモオタの山本。ということは凸凹コンビの相方である四宮も来てるのか?

 

 山本はともかく四宮は魔法少女のメンバーよろしく単体で見ると割とまともな人間だから部屋に来るのはいいが人口密度がやばい事になりそうだ。

 

 「そうだよヤマモト君のいう通りだよ。我は全員リッカ様の忠実なる下僕。もしリッカ様から提示された刻限に間に合わなければどうしてくれるんだ!」

 

 パシンっ!

 

 「アヒッ」

 「何故下僕如きが私の友人に文句を言っているのですか?」

 「ひょえっ!も、申し訳ありませんリッカ様。どうか罰としてこの愚かなる豚である私めの尻をお踏み下さい」

 

 四宮君よ、いったい何があった?


 「断ります。なぜ私が豚に触れなければならないのです?さて、皆さんバカな事をしていないで中に入りますよ。ノックをしなくてもどうせこんなに騒いでしまってるのですから気づいている筈です。」

 

 お前もこんなキャラだったけか?

 

 これで俺の部屋に来たのは

 

・爽やか系イケメン×1

・一般人(俺含む)×2

・魔法少女×5

・オタク×2


 の合計10人。人口密度ヤバいし、もう俺どっかいって良いかな?

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