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巻ノ弐百六拾壱 秒速17センチメートル の巻

 朝餉を終えた大作と愉快な仲間たちは食器を片付けると山中城の三ノ丸へ向かった。案内役は昨日と同じく城主の松田康長&頭が爆発した間宮康俊のコンビだ。

 遥か南に霞んで見える岱崎出丸では朝も早くから大勢の人たちが畝堀を掘る工事に勤しんでいる。地図を確認して見るとどうやらアレが一の堀らしい。長さは百五十メートルといったところだろうか。傾斜角は七十度はありそうな感じだ。


「松田殿、間宮殿。申し訳ござりませぬが畝掘や障子掘を掘るのは適当なところで切り上げもらって宜しゅうござりましょうや? それよりも大事なることをやって頂きとう存じまする」

「ほ、堀を掘るよりも大事なること? 城にとっては堀こそが一番の大事でござりましょうに」

「其れはいったい如何なることにござりましょうや? 何卒、御指南を賜りとう存じまする」


 二人とも口調だけは丁寧なことを言っているように聞こえなくもない。だが、その瞳の奥には半信半疑? というか、猜疑心を隠そうともしていないような、いるような。


「別に畝堀や障子掘が無用の長物だと申しておるわけではござりませぬぞ。ただ、コストパフォーマンスが悪いと申し上げておるのです。長柄槍や石礫で戦っておる時代なれば幅十間ほどの掘でも大いに役に立ったことでしょう。然れど今や火縄銃の時代。もし作るなら幅三十間はないと役には立ちますまいて」

「さ、三十間ですと! 左様に大きな堀なぞ掘るのにどれ程の年月が掛かるか知れたものではござりませぬぞ。豊臣との戦まで三月と伺うておりますが然りとても斯様に大きな堀なぞとてもとても……」

「どうどう、餅ついて下さりませ。折角の美人…… じゃなかった、殊更に天離(あまざか)益荒男(ますらを)が台無しにござりまするぞ。さて、それでは発表をば致しましょう。拙僧の考えた畝掘や障子堀に代わるアイディアとは~? ドゥルルルル~、ジャン! 沢山の杭でした~! 連合軍の反抗に備えて我らがナチスドイツ軍は広いフランス海岸の其処ここに無数の杭を立てました。グライダー降下や上陸用舟艇を阻止するためですな。これを人々はロンメルのアスパラガスと称したそうな」

「御本城様の申されるは乱杭のことにござりま……」

「アスパラガスですって! それって美味しいの?」


 何か言いかけた松田康長を遮るように食べ物の匂いに秒でお園が食い付いてくる。話の腰を複雑骨折された大作は小さくため息をつくとスマホでアスパラガスに関する情報を漁った。


「はいはい、お約束乙! って言うか、この反応が返ってくると何だかホッとしちゃうのはどうしてなんだろうな。んで、アスパラガスってのは地中海東部が原産の多年生植物だぞ。減価償却資産の法定耐用年数は十一年だ。鮮度を保持したい場合は濡らした新聞紙で包んで冷蔵庫に立てて保管すると良いらしい。切り口から水を吸わせるならニンニクとか入れておけば切り口が腐りにくいんだとさ。それから……」

「どうどう、大佐。美味しいか美味しくないか、それが問題よ」

「めんごめんご(死語)大好きなアスパラガスのことだからついつい熱くなっちまったよ。とにもかくにも、アスパラは美味しいぞ。少なくとも俺はあの独特の食感が大好きだな。茹でたり焼いたり炒めたり。新鮮なら生でも行けるし。んでもって…… 残念! 日本に入ってくるのは江戸時代にオランダ交易が始まってからだとさ。しかも初めは鑑賞用だったそうな。食べるようになったのは明治に入ってからのことだ。本格的な栽培が始まるのは大正まで待たねばならん」

「それじゃあそのオランダとの商いができればアスパラガスが食べれる…… 食べられるのね。じゅるる~!」


 史実でオランダ船が初めて日本にやってくるのは慶長五年三月十六日(1600年4月19日)の商船リーフデ号による豊後国臼杵への漂着だ。

 確かプロテスタント&新興勢力のオランダはカトリックのスペインから目の敵にされていたはず。イエズス会の連中はリーフデ号は海賊船だとか何とか家康に告げ口したそうな。んで、オランダ人のヤン・ヨーステンやイギリス人のウィリアム・アダムスが船ごと大坂に連れてこられて尋問されたんだとか。


「そもそもこの時期のオランダってどうなってるんだろうな。えぇ~っと…… 1579年っていうと今から十年前にユトレヒト同盟っていうのが成立したらしいぞ。だけども建国宣言とか独立宣言とか出さずになし崩し的に立ち上げちまったみたいだな。一応のところは1581年にフェリペ二世の統治権を否定した宣言っていうのがスタートって扱いらしいんだけど」

「今から八年前のことね。じゃあアスパラガスは食べられるんじゃないかしら」

「まあまあ、もうちっとだけ待ってくれよ。いま調べてるんだからさ。1596年には対スペイン攻守同盟っていうのがイギリスやフランスと締結される。これでオランダ独立は国際的に承認された格好だな。んで、同じ1596年にはジャワ島のバンテン王国とかいうところまで香辛料を求めて船でやってきてるぞ。そして1602年に世界初の株式会社であるオランダ東インド会社が設立されるって寸法さ。どうよ?」

「どうよじゃないわよ! それじゃあアスパラガスはいつになったら食べられるっていうの? 1596年? 1602年? 私、それほど気が長い方じゃないって知ってるわよね?」


 さすがは瞬間湯沸かし器のお園。風変わりな二つ名は伊達ではないらしい。怒髪天を突く勢いで詰め寄られた大作は思わず視線を泳がせた。


「そ、そうだったな。とは言え、こっちからオランダくんだりまで取りに行くのはいくら何でも遠すぎるだろ? それに外洋航海に耐える大型船を複数作ったり航海術を磨こうと思ったらそれこそ十年は掛かりそうだしさ。取り敢えずジャワだっけ? そこでオランダ船がやってくるのを待ってコンタクトを取るのが良いかも分からんな。そこで日本はオランダとの交易を望んでいるって親書でも手渡せば二年もあれば交易が始まるんじゃね? 知らんけど」

「知らんけどじゃないわよ! じゃあ1598年ね。今から九年後よ。確っと約したわよ、大佐」

「いやいや、確約はできないぞ。天候にも左右されるだろうしな。それに今更だけどアスパラガスって十年も待ちわびて食べるほどの物でもないと思うぞ。他にも美味しい物は沢山あるんだしさ。んで、そろそろ話を戻してもらっても良いかなぁ~?」

「いいともぉ~! って言うか大佐、いい加減にしないと松田様も間宮様も首がキリンみたいに伸びちゃいそうよ」


 ちょっと待てよ、それはお前のせいじゃんか! 大作は喉まで出掛かった言葉を既の所で飲み込んだ。


「さて松田殿、間宮殿。勘違いして頂きたくないのですがお二人にこの山中城でお願いしたきことは敵戦力の間引きにございます。豊臣方の兵を五万人かそこら漸減できれば城は放棄して下さって差し支えございません。いやいや、むしろ端から捨てるつもりで動いて下さりませ」

「此れはまた異な事を承る。敵を五万も討ち取れと申されたかと思えば城を捨てよですと? 五万もの首を上げたならば此方から沼津へと攻め寄せては如何にござりましょうや」

「松田殿、それこそ無理という物にございましょう。なんでかっていうと補給が続かんのですよ。たとえば二万の兵に一日五合の米を送ろうと思ったら百五十グラム×五合で七百五十グラムの二万倍だから……」


 スマホの電卓を叩こうとする大作を遮ってお園が即答する。


「十五トンだから四千貫目ね。馬一頭で二十五貫目を運べるとして百六十頭が入用になるわよ」


 大作は軽く頭を下げて謝意を示した。松田康長と間宮康俊は分かったような分からんような顔で首を傾げている。


「ただしそれは平地の場合ですな。箱根八里の険しい山道では馬の積載量は大幅に低下致します。それに米の他にも塩や味噌、弾薬だって運ばにゃなりませぬ。あんな擦れ違いにも苦労するような細道を毎日毎日、何百頭の馬が行き来できるわけもござりませぬ。牟田口のジンギスカン作戦みたいな末路しか見えませんでしょう?」

「うぅ~む、御本城様の仰せはいちいち御尤もにございまするな。然れども其れとアスパラガスとやらは如何なる関りがござりましょうや? 儂らにも得心の行くよう詳らかに説いては下さりませぬか」


 ちょっとイラっとしたような顔の松田康長が口を尖らせた。間宮康俊も不満そうに小首を傾げる。

 大作は心の中で『聞けば何でも答えが返ってくると思うな!』と絶叫するが決して顔には出さない。なけなしの忍耐力を振り絞ると卑屈な笑みを浮かべた。


「分かりました。ではちょっとフェルミ推定してみましょうか。戦場(いくさば)における雑兵足軽の密度ってどれくらいでしょうかな。この時代の鉄砲の装備率は一割かそこら。残りのほとんどは長柄槍とかそんな物を持ってるんでしたっけ。そうなるとファランクスみたいに密集隊形を組むことはできませんよね? 仮に前後左右に三メートル間隔だと仮定すれば九平米に一人の割合になります。さて、ここで岱崎出丸の幅百メートルに渡って有効射程三百メートルの鉄砲を五百丁の配備すると仮定致しましょう。するとキルゾーンの面積は三万平米。三千人ほどの敵と相対することとなりますな。ここまではOKですかな?」


 地面に木の枝で下手糞な絵を描きながら大作は言葉を紡ぐ。おっちゃんと爺さんは何か言いたそうに口を開き掛ける。だが、暫しの逡巡の後に黙り込んでしまった。

 これはもう駄目かも分からんな。とは言え、今さら止めるわけにも行かん。いや、むしろ迷った時こそ強気で行くべきだろう。大作は腹を括る。


「鉄砲の発射間隔を三十秒と仮定すると五百丁あれば毎分千発発射できますな。殺傷率を一割と仮定すれば毎分百人を殺傷できる。すると三千人を全滅させるのに必要な時間は三十分となりまする」

「三十分とは四半時の意にございます」

「ということは三百メートル進むのに三十分掛けさせれば敵は永遠にこちらに辿り着くことはできないってことですよ。つまりは分速十メートル、秒速にすると約十七センチにございますな」

「それって赤子が這い這いするより遅いんじゃないかしら。戦場(いくさば)で兵がそんなにのさのさと歩む筈が無いと思うんだけれど」


 お園が不満げに口を尖らせた。周りではおっちゃんや爺さん、サツキとメイにナントカ丸までもが禿同といった顔で頷いている。

 付和雷同もここに極まれり。お前らは自分の意見って物が無いのかよ! 大作は心の中で絶叫するが決して顔には出さない。


「もしかして君らは戦場を映画か何かと勘違いしてるんじゃないのか? 飛び交う銃弾で味方がバタバタと倒れ、硝煙と土埃が吹き荒れてるんだぞ。足軽雑兵なんて連中の実態は安い賃金で雇われた農閑期の百姓連中にすぎん。そんな奴らが街中を闊歩するようにスタスタと歩けるわけ無いじゃん! そもそも普通に歩くってどのくらいのスピードか分かってるのか?」 

「すぴ~ど? それって1994年公開のヤン・デ・ボン監督の映画のことかしら」


 ちょっと意地の悪そうな笑みを浮かべてお園がからかうように小首を傾げた。

 こんな風にボケられるとは思ってもいなかった大作は咄嗟の機転でボケ返す。


「いやいや、二十世紀末に一世を風靡した沖縄出身の四人組ダンスユニットのことだよ。って言うか、今はそういうボケは要らないからちょっとだけ真面目にやってくれるかなぁ~? いいとも~! それでだな。よく不動産広告なんかで徒歩何分とかいうじゃん? アレの基準は分速八十メートルってキッチリ決まってるんだぞ。これは不動産公正取引協議会連合会っていう業界団体の決めた『不動産の表示に関する公正競争規約施行規則』第五章 表示基準 第十条『物件の内容・取引条件等に係る表示基準』(8)(9)(10)において定められているんだとさ。ちなみにこれってハイヒールのサンダルを履いた健康な女性の平均歩行速度らしいな。それに比べて足軽雑兵は重たい甲冑具足を着て草鞋履き、持ち難い長柄槍まで持たされてるんだぞ。もし舗装された平地を歩いても半分は出せないと思うぞ。そこへきて足元を泥んこにしたり撒菱を撒いたり杭を打ってロープを張ったり逆茂木に乱杭、エトセトラエトセトラ。ありとあらゆる妨害工作をてんこ盛りにすれば八分の一くらいにすることは容易ではござりますまいかな?」


 大作はここで一度言葉を区切って一同を見回した。だが、揃いも揃って全員が死んだ魚のように虚ろな目をしている。

 何でも良い、何でも良いから面白いことを言わんといかんぞ。えぇ~い、座して死を待つより打って出ろだ! 大作は捨て鉢的な覚悟を決めると一気に話題を超信地旋回させた。


「話は変わるけどサグ部の渋滞って聞いたことあるか? 日本道路交通情報センターの人が言ってたんだけど道の傾斜がほんのちょっと急になるだけでもそこが渋滞の原因になるんだそうな」

「藪から棒にいったい何の話なのよ、大佐。それとさっきまでの話がどう関わるのかしら」

「つまりだな、三百メートルに渡って延々とバリケードを築く必要は無いってことだよ。要所要所にちょっとした障害物を置いてやる。それだけで平坦な道を歩いている後続部隊までもが足止めを食らうって寸法だ。だって前の人が止まったからって乗り越えて歩くわけには行かんじゃろ? とにもかくにもDo it yourself ! やってみよう何でも実験だと思ってチャレンジしてみましょうや。硫黄島からの手紙でも渡辺謙さんが走り回ってたじゃありませんか? ね? ね? ね?」

「しょ~がないわねぇ~! 一つ貸しよ」

「いやいや、貸しとか借りとかじゃないから! そんなんじゃあないんだからね!」


 慌てふためく大作を見た全員がどっと笑い声を上げる。一同は暫しの談笑の後、急斜面を降りて堀を渡るとバトルフィールドへと降りて行った。




「それじゃあ実験開始と参りましょうか。ここから岱崎出丸まで約三百メートル。張り切って行きまっしょい!」

「おぉ~っ!」


 自棄糞気味の大作の絶叫に応えるように皆も雄叫びを上げた。返事だけは一丁前だなあ。大作は心の中で嘲り笑うが決して顔には出さない。

 彼らの行く手には幅一間の細道が延々と続いている。堀を作っていた人夫たちを急遽総動員して作ってもらった実験コースだ。

 まるで畑を耕すように土を掘り返しては水を撒き、彼方此方から拾ってきた木々を乱雑に突き刺してある。不規則に掘られた中途半端な深さの穴や身を隠すには低すぎる小山は鬱陶しいことこの上ない。怪我するのは流石に勘弁して欲しいので撒菱だけは止めてもらったんだけれども。


「これって本気(マジ)で歩き難いわねえ。転んだら泥んこになっちゃうわよ。気を付けて頂戴ね、大佐」

「そういうことはもっと早く言って欲しかったなあ」


 バス停で転んだメイみたいに泥だらけになった大作は力なく微笑むのが精一杯だ。

 心の中で『大作、泣かないよ。えらい?』と呟いてみるがとても口に出す勇気は無い。

 ここには顔を拭いてくれる優しいお姉ちゃんも傘を貸してくれるカンタさんもいないのだ。


 逆茂木や乱杭を乗り越え、泥んこに足を取られながらも一歩一歩着実に足を踏みしめて行く。もう半分は過ぎただろうか。大作はスマホの時計を確認して……


「時間を計ってなかったぞ~! お園、今って歩きだして何分くらいだ?」

「えぇ~っ! 私、そんなの知らないわよ。大佐が計ってたんじゃなかったの?」

「いやいや、それって…… そうだメイ、お前に腕時計をやったよな? 時間を計ってなかったのか?」


 大作は藁にも縋る思いでメイの顔を上目遣いで伺う。だが、返ってきたのは呆れたような嘲笑だった。


「私だって大佐かお園が計ってると思っていたわ。そんなの言ってくれないと分からないわよ」

「で、ですよねぇ…… まあ良いや。この辺りが大体の中間地点だろ。ここから残りを計ろう」

「そんなんだったらテストコースは半分で良かったんじゃないのかしら」

「そ、そうかも知れんな。って言うか、もう適当で良いじゃんか。こんな実験やったってどうせ実戦とは条件が違い過ぎるんだし。参考数値にしかならんだろ?」


 その何気ない一言で全員のやる気が一挙に崩壊してしまった。とぼとぼと残りの道程を歩く一同はまるでナポレオン軍の敗残兵のように士気が上がらない。岱崎出丸に戻るころには完全に難民のようになってしまった。


「さあ大佐、実験終了よ。気は済んだかしら? まさかもう一度やりたいとか言うんじゃないでしょうね?」

「いやいや、素晴らしい実験結果に大変満足しているよ。だって約百五十メートルを走破するのに十五分以上も掛かってるんだもん。実戦環境では銃弾や石礫だって飛んでくるんだ。より過酷な条件になるのは間違いない。あとは鉄砲の発射間隔三十秒と殺傷率一割を達成できるかどうかに掛かっているな。このどちらも小田原にて専門チームが日夜努力しておるところです。近日中にも驚くべき成果をご覧に入れますので楽しみにしておいて下さりませ。松田殿、間宮殿。それではご機嫌麗しゅう」


 言うが早いか大作はBダッシュでその場を後に…… しかしまわりこまれてしまった!


「お待ち下さりませ、御本城様。さんびゃくめえとる? 百七十間の先まで狙えると申す鉄砲を未だ見せて頂いてはおりませぬぞ。其の鉄砲こそ、此度の戦の勝敗を決する肝ではござりますまいか? 是非ともこの目で拝見致しとう存じまする」


 僧衣の裾をがっしりとホールドされた大作は動くに動けない。これはもう駄目かもわからんなあ。小さくため息をつきながら両の手のひらを肩の高さで翳して肩を竦めるのが精一杯の抵抗だ。


「うぅ~む、松田殿の熱意には敵いませぬな。これは一つ貸しにございますぞ」

「いやいや、誠に恐れ多きことながら貸しとか借りとかではござりませぬ」


 松田康長は満面の笑みを浮かべている。どう反応して良いか分からない大作は力なく微笑み返すことしかできなかった。


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