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巻ノ弐百四拾参 早起きは三文の徳! の巻

 翌朝、大作は中途半端に早い時間に目が覚めてしまった。部屋の中はまだ真っ暗で何の物音もしない。夜明けまで後どれくらいあるんだろう。布団の中で悶々としていると不意にお園が声を掛けてきた。


「どうしたの、大佐? 眠れないのかしら」

「なんだ、お園も起きてたのか。変てこな夢で目が覚めちゃったんだよ」

「どんな夢だったの? 聞いてあげるから話してみなさいな」


 どうしてそんなに上から目線なんだろう? ちょっと疑問に思わないでもないが寝ぼけていて頭が回らない。大作は混沌とした記憶を必死になって辿る。


「うぅ~ん…… 確かマフィアみたいな連中に捕まって自白剤を注射されそうになるっていう変な夢だったんだよ。しかも何故だか知らんけどよりにもよって歯茎にだぞ。わけが分からんだろ?」

「はぐき? それって歯元のことでしょう? 何でそんなところに注射するのかしら」

「さあなあ、歯医者さんでの記憶とごっちゃになっているのかも知れんな。さぱ~り分からんけど所詮は夢だしさ。大して深い意味は無いんじゃね?」

「ふぅ~ん。正夢にならなきゃあ良いわねえ。ところでその『まひあ』っていうのは何なのかしら?」

「悪党みたいな連中かな? いやいや、この時代の悪党っていうのはちょっと違う意味か。無頼漢? やくざ者? そんなのこの時代にいたのかなあ」


 二人は他愛のない話をしながら時間を潰す。

 せっかく早く寝たのに早く目が覚めちゃったら意味ないんじゃないのかなあ。こんなことになるくらいなら夜更かしした方がマシだったかも知れん。大作はちょっぴり、と言うか大いに後悔する。


 そもそも早起きは三文の得…… 徳? そんなことを言い出したのは何処のどいつなんだろう? 全く持って真っ赤な嘘っぱちじゃんかよ!

 恐らくは戦時下に労働力の大量動員を画りつつ、日没後の電力消費を抑えようとでもしたんだろう。サマータイム制なんかもそれが起源だっていうしな。

 そういえば厚生年金制度や塩の専売制、酒税やタバコ税なんかも大抵が日露戦争や大東亜戦争での戦費調達に関わってるとかいないとか。

 全部が全部、国家の都合じゃないかよ! 国民の利益なんて政治家はこれっぽっちも考えていないんだろうなあ。大作の胸中を何とも形容のしがたい怒りと虚しさが満たして行く。


 そもそも三文って五百円くらいだっけ? そんな最低賃金にも届かないような端金に拘って何になるんだよ。そのために早起きするってコスパが悪すぎだろ!

 とは言え、コツコツと一年間続けれは銭一貫九十五文にもなる。閏年ならば銭一貫九十八文だ。この時代は太陰暦だから閏月があればもっと貯められるだろう。

 そういえば萌は五十万円貯まる貯金箱を二年九ヶ月掛かって一杯にしたことがあったっけ。まあ、アレは萌の親父さんの弛まぬ協力があったればこそなんだけど。

 それに早起きとは言えその分だけ早く寝れば済むんだから元手はタダだし。でも、タダより高い物は無いとも言うんだよなあ。


 結局のところ早起きって得…… 徳? なんだろうか。それとも損なんだろうか。それが問題だ。

 大作はリア王だかマクベスだか分からんがお得意のポーズを取って大いに悩む。


「大佐、それはハムレットよ」

「はいはい、お約束お約束」


 そんな阿呆な話をしている間にも東の空が白んでくる。早起きのメリットっていったい何なんだろう。これって人類永遠の謎かも知れんなあ。大作は結論を出せないままに考えるのを止めた。




 布団を畳んで身嗜みを調えているといつものように膳に載った朝食が運ばれてきた。毎朝毎朝、当たり前のように出てくるけれど料金体系とかはどうなっているんだろう。一度、経理に確認してみた方が良いかも知れんなあ。大作は心の中のメモ帳に書き込んだ。


 暫くすると例に寄って例の如く、呼ばれてもいないのにごま塩頭のおっちゃんと白髪の爺さんもやってくる。

 まさかとは思うけど、こいつらタダ飯が食いたいだけだったりして。大作は頭を軽く振って失礼な考えを脳裏から追い払った。

 今日の当番は美濃守(北条氏規)と播磨守(小笠原康広)のご両人らしい。挨拶もそこそこに大作とお園は早々と箸を取る。

 苦笑いを浮かべた胡麻塩頭のおっちゃんが遠慮がちに口を開いた。


「時に御本城様。今朝は何時にも増して数多の女性(にょしょう)で満ち足りておりまするな。其方の御仁は江戸城代遠山筑前守殿の御舎弟と聞き及んでおりますが相違ござりませぬでしょうか?」

「ああ、そう申さばご紹介がまだでしたな。此方におわすお方は川村政四郎殿にございます。大層と才知に富んだお方でしてな。今現在は海水から臭素を抽出するプロジェクトの監督をして頂いております故、以後お見知りおきのほどを」

「宜しゅうお頼み申しまする」

「こちらこそ宜しゅうに。時に『しゅうそ』とは如何なる物にござりましょうや?」


 白髪頭の爺さんが急に鋭い目付きをしながら首を傾げた。

 間髪を容れず政四郎が嬉しそうに頭を上げる。その顔には良くぞ聞いてくれましたと書いてあるかのようだ。


「臭いの素という字を書き申しまする。まずは海の水を硫酸とやらで酸化をば致します。これに塩素とやらを吹き込んでやれば臭素が遊離するのだそうな。あとは空気を吹き込んで出てきた混合ガスに亜硫酸ガスを還元させて水蒸気蒸留させるだけの簡単なお仕事にございます」


 ドヤ顔を浮かべた政四郎が得意満面に踏ん反り返る。だが、おっちゃんと爺さんにはこれっぽっちも通じていないようだ。二人とも遠い目をして首を傾げている。

 もしかしてこいつはフォローが必要なんだろうか? 必要なんだろうなあ…… 大作は小さくため息をつきながらスマホを起動した。


「臭素と申しますは原子番号三十五のハロゲン元素と思し召せ。とっても臭い上、肌に着くと肉が腐る毒物なので取扱には大層と用心が必要に存じます。それにオゾン層を破壊してしまうんだそうな。とは言え、動物にとっては必須元素なので無かったら無かったで困るんですけど。んで、この臭素と銀を反応させて作った臭化銀を感光剤にして写真を撮ろうというのが目下の計画にございます」

「しゃしん? にござりまするか」

「え、えぇ~っと…… そこからですか? photograph? picture? 前に見せたことがございませんでしたかな? こんなのでございますよ」


 おっちゃんと爺さんが揃って首を傾げたので大作はスマホから適当な写真を選んで表示させる。

 お園と始めて出会った晩にテントの中で撮った写真だ。懐かしぃ~! 大作は思わず写真の中のお園に見惚れてしまった。

 轆轤首みたいに首を伸ばしたおっちゃんと爺さんがスマホを覗き込む。その途端、それまで線みたい細かった爺さんの目が丸く見開かれた。


「これは…… 作り絵にござりましょうや? 艶やかと申しますか、きらびやかと申しますか。何とも見事なる出来栄えにござりまするな。されど、この男女は如何なる者にござりましょう?」

「気になるのはそこでござりまするか? いやまあ、モデルが誰かは詮索されずとも結構でございます。Need to know。好奇心は猫をも殺す。いわんや悪人をや。とにもかくにも臭化銀さえ用うれば斯様な写真を誰でもが簡単に撮れる時代がやってまいります。その意味がお分かりになりましょうや?」


 そこで言葉を区切った大作は意味深な笑みを浮かべて全員の顔をゆっくりと見回す。

 たが、皆という皆が揃いも揃って視線を反らしてしまった。ただ一人、萌だけが人を小馬鹿にしたような薄ら笑いを浮かべている。


「お、お前らには分からんのか? 写真の素晴らしさが。本物をそっくりそのまま生き写しにできるんだぞ? これを凄いと思わんで何を凄いと思うんだ? やっぱ写真は人類の至宝、まさに科学の勝利だろ! そう思わんかね、未唯君?」

「だ、だけどね大佐。だったら絵を描いた方がよっぽど早いんじゃないんじゃないかしら。臭素とやらを作るだけでも一体どれ程の手間が掛かってるんでしょうねえ。私には見当も付かないわよ」


 遠慮がちな口調とは裏腹に未唯は写真の価値をこれっぽっちも認める気は無いらしい。

 他の面々も曖昧な笑みを浮かべながら禿同といった空気を色濃く漂わせている。

 こんな人たちに負けるわけには行かない! 大作は心の中で絶叫すると同時にパニックボタンを連打した。


「いや、あの、その…… 俺は別に証明写真サービスを始めたいわけじゃないんだぞ。みんなに写真の持つ可能性を考えて欲しいんだ。想像して見ろよ。新聞の一面記事に報道写真が載っているところを。時にはたった一枚の写真が歴史を動かすことだってあるんだぞ。例えば…… 例えばアレだ。えぇ~っと、確かどっかにあったはずなんだけどなあ。ちょっとお待ち下さりませ。うぅ~ん、糞!(シット) 画像を探すのって意外と難しいもんだなあ……」

「どんな写真を探しているの、大佐?」

「水に浸かった子供がばんざ~いしてる写真なんだけどなあ」

「ばんざ~い? 其れは如何なる物にござりましょうや」


 胡麻塩頭のおっちゃんが眉根に皺を寄せる。真剣な顔でスマホを操作しているお園が視線を上げることもなく相槌を打った。


「帝が一万年も長生きされますようにとの思いを込めた掛け声にござります」

「ほほぉ~う、一万年とは魂消り仕りましたぞ。鶴は千年、亀は万年と申しますが某も肖りたいものにございます。鶴亀鶴亀」

「まあ、なんぼ何でも一万年は大袈裟ですがな。ゾウガメの平均寿命は百五十年くらいだそうですぞ。中には二百五十年も長生きしたかも知れん個体もあるそうですけど。とは申せある種の海綿動物は千五百年以上も生きるとか生きないとか。それとかベニクラゲなんて事実上の不老不死だそうですし。そう申さば……」

「大佐、大佐ったら! 見て頂戴な。探している写真ってこれじゃないかしら?」


 脱線に脱線を重ねていた話題をお園が強引に復帰させてきた。その余りの強引さに大作は一瞬、目眩すら感じる。


「え? なんだって?」

「なんだってじゃ無いわよ! この写真よ」

「あ? あぁ~あ! 写真ねえ。そうそう、こんな奴だよ。よくやったな、シンジ」

「シンジじゃないんだけどね。それで? この写真がどうしたって言うのよ?」


 興味津々といった顔でお園が詰め寄ってきた。他の面々も亀の寿命に比べたら少しは興味があるらしい。小首を傾げたり聞き耳を立てたりと関心を示してくれている。


「想像してごらん。新聞の一面にこんな写真が載っているところを。んで、キャプションには『今まさにスペイン兵に射殺されようとする子供たち』とか何とか書いてある。銃剣を突き付けられて無理矢理に海中へと追い立てられているんだ。そして写真の撮影直後に全員が射ち殺されちまう。その血で海は真っ赤に染まったとか染まらなかったとか」

「こんな童を殺めたっていうの? なんて非道なことをするのかしら。すぺいんへいって奴らは悪逆無道なのね。桑原桑原」

「ところがぎっちょん! そのキャプションは真っ赤な嘘っぱちなんだよ。写真は海水浴場のパンフレットから流用しただけの丸っきり無関係な物だったんだとさ。ちゃんちゃん!」

「かいすいよく?」

「気になるのはそこかよ~! 海水浴っていうのはアレだな、アレ。温泉に浸かるみたいに海の水に浸かることさ。昔の人は…… 今から見たら未来だけどな。十七、八世紀の西洋人たちは潮風に吹かれたり海水に浸かると体に良いって思っていたんだそうな。ちなみに日本最初の海水浴場は大磯海岸だって知ってたか? 物凄い近場だろ。夏になったらみんなで泳ぎに行こうな。もちろん水着も新調してさ。んで、そろそろ話を戻しても良いかなあ?」


 大作は上目遣いで顔色を伺いながら卑屈な笑みを浮かべる。お園は軽く首を傾げるとご飯を口一杯に頬張ったまま鷹揚に頷いた。


「とにもかくにも米西戦争のころからイエロー・ジャーナリズムっていうのが急激に影響力を増して行くんだ。中でもニューヨーク・ジャーナルとニューヨーク・ワールドという二つの新聞は熾烈な売上競争の末、スポーツ新聞もびっくりどっきりの嘘八百を書き連ねたそうな。ちなみにニューヨーク・ワールドっていうのはジョーゼフ・ピューリツァーの新聞だぞ。そんな奴らが今ではピューリツァー賞なんて物を選考してるんだから笑わせやがるよな。まあ、そんなわけでワールド紙は発行部数を一万五千部から六十万部にまで急拡大させたんだとさ」

「嘘八百を書き連ねただけで六十万部にござりまするか。ぴゅうりつぁと申す輩は中々の手練ではありますまいか。我らの瓦版新聞も肖りとうございまするな」


 腕を組んだ藤吉郎が分かったような分からんような顔で何度も頷く。いやいや、多分だけど何にも分かっていないんだろうな。

 だが、話のオチだけは付けておかねば。大作は心の中で小さくため息をつくと言葉を続けた。


「もう一方のジャーナル紙はもっと凄いんだぞ。それまでたったの千五百部だったのがマニラ湾の戦いの頃には百六十万部へと大躍進を果たしたらしい。これがあの『市民ケーン』のモデルにもなったウィリアム・ランドルフ・ハーストの新聞だな。『薔薇の名前』って奴だ」

「それを言うなら『薔薇の蕾』でしょう。『薔薇の名前』はウンベルト・エーコの小説よ」


 間髪を容れずに萌が突っ込みを入れてくる。大作はアイコンタクトを取ると軽く頭を下げて謝意を示した。


「ナイツ突っ込み、乙。確か映画版の主人公はショーン・コネリーだったよな。んで、クリスチャン・スレーターも出てたっけ。そう言えば……」

「大佐、そろそろ話を戻して頂戴な。私、朝餉を食べ終わっちゃったわよ」


 ほうじ茶らしき液体が入った茶碗をゆらゆらさせながらお園が口を挟んできた。見ればお園の膳に並んでいる食器は全て空っぽだ。

 お園、恐ろしい娘! 大作は椀に残ったご飯を口に放り込むと話し始めた。


「まあそんなわけで、もぐもぐ…… 新聞の一面には写真があった方が、ごっくん…… 読者の受けが宜しいかと、もぐもぐ……」

「大佐、悪いんだけど食べながら話さないで頂戴な。お行儀が悪いわよ」

「いやいや、話を戻せって言ったのは、ごっくん…… お園じゃんかよ、もぐもぐ……」

「やめなさいって言ってるでしょう、大佐! 語らうんなら口の中の物を食べ終わってからにしなさいな!」


 大作のスキンヘッドをお園が平手で思いっきり叩く。その瞬間、乾いた音が座敷の隅々にまで響き渡った。その思いのほか大きな音に部屋中の皆が目を丸くして驚いている。

 これってもしかして名セリフを言う絶好のチャンスなんじゃね? 大作は目尻に涙を浮かべると頭を摩りながら声を震わせた。


「二度もぶった! 親父にもぶたれた事ないのに!」

「何をいってるよ、大佐。私、一度しか叩いていないわ」

「マジレス禁止、っていうか暴力反対~! これじゃあパットン将軍殴打事件の二の舞じゃんかよ。あんな些細な出来事が大事件に発展しちまったのだって新聞が大騒ぎしたのが切っ掛けなんだぞ。とにもかくにも新聞っていうのは物凄い影響力を持っているんだ。あのフランス革命だって新聞がなかったら起こらなかったかも知れん。そんな風にヴィクトル・ユーゴ…… ユゴー? どっちだっけ?」

「Hugoだからユーゴーで良いんじゃないの? Wikipediaだってユーゴーって書いてあるんだし。それはともかく早く食べちゃいなさいよ。まだ食べ終わっていなのはあんただけよ。もちろん無駄口を叩かないでね」


 萌が有無を言わせぬ勢いでピシャリと言い切ると皆が揃って禿同といった顔で頷く。

 給食を食べ切れずに一人だけ取り残されている子供ってこんな気分なんだろうか。

 大作は悔しさを堪えつつ皿に残った料理を黙々と口に運ぶことしかできない。


 のんびり優雅な朝食タイムを大作が楽しんでいる間にもおっちゃんと爺さんは業務報告的な物を話してくれる。

 その超スピードたるや断じて催眠術みたいなチャチな物では無いようなあるような。凄く恐ろしいものの片鱗を味わったような味わっていないような。

 早過ぎてさぱ~り頭に入ってこないんですけど。大作はありがたいお話を右から左に完全スルーした。




 おっちゃんと爺さんの報告が終わるのと相前後して無事に朝餉を完食することができた。

 大作はお園が茶碗に注いでくれたほうじ茶を飲みながら沈思黙考する。


 今日は天正十七年十一月十八日(西暦1589年12月26日)だったかなあ。嘘か本当か知らんけど十一月二十日には秀吉が来春の北条討伐を決めるんだそうな。そんなことが伊達家文書に書いてあるとかいないとか。

 と思いきや、十一月二十一日には秀吉が真田昌幸に来春までに軍勢を国境に出せと指示したらしい。詳しいことは真田家文書を読めば分かるんじゃなかろうか。

 大作がそんな益体も無い考えに現を抜かしていると食べ終わるのを待っていたかのように藤吉郎が口を開いた。


「して、大佐。写真を新聞に印刷する技とは如何なる物にござりましょうや? 是非とも御教授を下さりませ」

「某も其れを伺いとうございます。我らが作ろうとしておる臭素とやらがどの様に用いられるのか拝見致しとう存じまする」


 目をキラキラと輝かせた政四郎も相槌を打つように話に割り込んできた。

 お前はそんな好奇心旺盛なキャラだったっけ? 大作は思わず身をのけ反らせて距離を取る。


「う、うぅ~ん。それって別に今じゃなくても良いんじゃないですかな? だってまだ必要量の臭素は集められていないでしょう? そうだ! アレですよアレ。我々がその気になれば写真の話をするのは十年、二十年後ということも可能だろうということ…… それだけはお忘れなきようお願い致します。まあ、Need to Knowってことでご納得下さりませ。んじゃ、我々はこれにて失礼おば致します。実はこの後も予定がギッシリでしてな。Hasta la vista, Baby!」


 大作は空になった食器を集めると膳を抱えてBダッシュで座敷を逃げ出した。


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