10話 はじめての
それからね、みっちゃんたちとお散歩に行く日が増えたよ。
ままうさんとみっちゃんと3にんで行く日もあるし、とっくんとボクだけの日もあるし、みんなでワイワイ行く日もあるんだ。
もちろん、パパさんとママさんもお散歩に連れてってくれるよ。
でもパパさんはお仕事がたいへんだから、ボク…あんまり無理してほしくないなって思ってる。
あ、そうだ。
ちょっとドキドキしたのは、ボクがはじめてみっちゃんちにお泊まりした日のこと。
知らないお家って、ちょっとだけ怖いよね。
ボク、最初はぷるぷるふるえちゃったんだ。
でもね、とっくんの“謎の距離感”っていうのかな?
なんか気がついたら、もうとっくんのおひざの上に乗ってたの。
自分でもびっくりしちゃった。
それに、すぐ横でみっちゃんとままうさんが、
「だいじょうぶだよ~」ってなでなでしてくれてね。
そしたら怖いのなんてぜんぜんなくなっちゃった。
あの夜は、あったかくて、やさしくて…すごく安心したんだ。
お泊まりもね、すこしずつ増えていったんだ。
みっちゃんが「モカちゃん、きてー!」って呼んでくれるの。
パパさんもママさんも
「いってらっしゃい、楽しんでおいで」って、にっこり送り出してくれるよ。
みっちゃんちではボールで遊んだり、追いかけっこしたり。
みっちゃんもボクも楽しくなっちゃって、寝る時間すぎても遊んでて、
「もう寝るよー!」ってままうさんにおこられたりもした。えへへ。
みっちゃんとままうさんが寝たあとね、
とっくんがおひざにのってるボクをなでながら言うんだ。
「モカ、うちにくるか?」
なんだかふしぎだよね。
だってボク、もう “きてる” のにさ。
でも、とっくんだから…やっぱりふしぎなんだよ。




