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ウザいけどカワイイ後輩と四六時中ダベる日々。  作者: かるたっくす
2年・春――後輩、ときどき押しかけ新妻的な日々
47/57

47.彼女が部活を休むわけ①



 休み時間になり、志賀からようやく詳細な話を聞くことができた。


「基本的には、妹の身から出た錆だね。僕も詳しいことは知らなかったんだけど、色々と派手にやっていたみたいだね」

「色々って、集団宿泊を仮病で休んだことだけじゃないのか」

「おや、アッキーはそっちについて知っているんだね」

「まあ……あいつが休んだのは、俺の看病のためだからな」


 正直に打ち明ける。隠していてもいずれ分かることだろう。

 いつもの志賀なら面白おかしく茶化してきそうなものだが、今回ばかりは「なるほど」となにか得心し、


「アッキーが休んだのと同じタイミングだったから、ほんの少し変だとは思っていたけどね。まさか看病だったとは。僕はまったく別の想像をしていたよ」

「別の想像?」

「いやいや訊かないでくれよ。たぶんアッキーは僕を殴りたくなる」


 その発言だけでもすでに殴打ものだが、今はよそう。

「だけどまあ、それではっきりした気がするね。やっぱりあの子は、アッキーに余計な迷惑をかけないために言っていない……もっと言うと、自責の念を感じないようにかな」

「志賀にしては難しい言葉を使ったな」

「たまにはそんな日もあるよ。集団宿泊については、今回の件に拍車をかけたと言うべきかな」

「拍車? 本題は別にあるのか」

「まあね。集団宿泊を仮病で休んだかどうか、それについては確かな証拠がない。ただ、学校に匿名で連絡あったらしくてね。『お宅の生徒が平日の午前中にスーパーで買いものしているみたいだけど』って」


 そういうことか。俺も腑に落ちた。

 恐らく看病二日目の話だ。確かに愛羽は買いものに出かけていた。

 制服は着ていなかったはずだが、高校生くらいの年齢であることは大体見当がつく見た目だ。この辺りの高校といえば七山高校だけ、それも愛羽ほど目立つ容貌なら普段から顔を覚えられている可能性もある。


 だとしても、それが仮病で休んだ確固たる証拠でない理由も分かる。

 カメラで撮られたとかでもないなら、百パーセントそれが愛羽だったとは言い切れない。スーパーの監視カメラ映像でも確認できれば分かるだろうが、万引きしたわけでもないのだからそこまで調べるのは不可能だろう。


 仮に愛羽本人だと確証があっても、そもそも愛羽は一人暮らしだ。たとえ病気でも、買いものをしなければ食べるものがない状況だったと言い逃れることもできる。

 つまり集団宿泊を休んだ件は、志賀の言う通り本題ではない――あくまで、処分内容に拍車をかけただけ。


「じゃあ、本題というのは?」

「アッキーも知っているだろう、あの子がアルバイトをしていること」

「ああ、確か駅前のワックバーガーだったか……まさか、バイト先でなにかやらかしたのか?」

「それ以前の問題だね――どうやら妹は、学校から正式な許可をもらわないままバイトをしていたみたいなんだ。このほど、それが学校側にバレて大騒ぎ、って感じだね」



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