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フォート・ブリック

作者: アンドレ

緑の無い大地。

昼も夜も無く、目を光らせ回る。

都会とは大違いのこの場所。

赤い土を舞う砂をかきわけて、

小さな岩に身を隠す。


何者も我々の生活を脅かしてはならない。

敵を迎え撃つ為に設置された機銃に、

正面からは陽動作戦をしかけ、

反り立つ壁しかない裏側から攻勢をかける。


この砦を落とせば、

我々が正しい事を少しは分からせられるだろう。


暑い気温に耐え、汗を拭い、その時を待つ。


一発の銃声が合図となり、一斉に行動を始める。

敵は慌てた様子で、こちらを探している。


遠くに巨大な雷雲が立ち込め、

少しずつ近づいている。

雷雨に晒される前に終わらせたい。


正面には岩陰に隠れながら応戦する兵士の姿。

裏側には幸い誰もおらず、

皆正面に向かったようだ。


正面での撃ち合いに乗じて、後ろから刺し殺す。

敵がこちらに気付いた時には全て終わっていた。


辺り一面には数十人の死体が転がる。

キツイ臭いが砦を覆う。


我々は勝った。

強制する者への反抗は成功した。

暗い道に明るい光を灯し、

これから更に血みどろの戦いを身を投じる。

そんな事を思いながら、今夜は酒を飲む。

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