好きなもの
演劇風景とても難しく変なかんじですが、よろしくお願いします
私は他人からしたらとても嫌われる性格なようで
一部の生徒からいじめを受けていた
教室では居場所もなく、部活というものに逃げた
私の通う学校の演劇部では年に1~3回舞台の発表をするらしい
その他はずっと練習ばかりだった
たまに外を走ったり、筋トレしたりもした
運動は一応出来るけど体力はない
でも演劇はとても楽しかった
嫌なこと忘れられた
最初の演目は部活勧誘劇
普段の半分以下の時間で演劇を発表し部員を集める
二回目は老人ホームでの演目
これは基本新入部員が役を演じるものだったが今回は先輩が私の代わりにやることとなった
三回目は文化祭
これは毎年の三年生が役を勤める言わば引退前最後の劇
私たちは脇役や舞台裏を中心に入ることがほとんど
まれに他校の演劇部たちが集まる遠征にも稀に参加する
こんな感じに私は三年間過ごして行った
三年最後の文化祭 本番一週間前
(・・・駄目だ、全く台詞が入って来ない・・・そろそろ台本なしでやらないとなのに・・)
自分でも立ち稽古なども始まり、とても焦っている
でもやはり普段全く使わない方言や訛りなどのコツが掴められないでいる
最後の演目になんで被爆の話になったの。。。
数ヶ月前、演目を決める話に私はいなかった
そのときの候補がまさかの被爆かいじめものの二択だったらしい
色んな人が見るなかいじめものはということで被爆ものが選ばれた
私がリアルでいじめ受けてた件についても進展があり、心の器は漏れだすギリギリだったのだ
集中できてない自分もあれだけど、やっぱ時間足りないよ・・・!!
男子後輩「あの、いい加減台詞覚える努力してくれないと困るんですけど?」
「あっ、えっとごめん・・・」
男子後輩「・・・はぁ、先輩やる気あります?」
「・・・・っ」
私はその一言に、心が割れる音が響いた
何も考えられない感情と同時にその場で泣いてしまっていた
罪悪感と言うか、これでもがんばって覚えていたのにそんな言い方されないとなの。という気持ちと
悔しさがきっと感情を爆発させたのだ。
「・・・ごめん、頭冷やしてくるねっ、・・・」
そしてその場から逃げるように退場した
多分凄い格好悪い。
部室から二番目近い女子トイレの一番奥のトイレで泣いた
小学生3年生からの癖。いじめを約5~6年間やられてたからそのときに出来た癖
[自分は要らない存在][生きては駄目なんだ]という弱気の感情も同時に来る
校舎では一番左側で、人通りも少ないから
少しずつではあったけど落ち着きを取り戻してきていた
すると入り口付近から部活で仲のよい友人の声がした
友人A「おーい、大丈夫?アイツも泣かすつもりじゃなかったって謝りたいらしいから戻ろう?」
「・・・多分大丈夫、ありがと・・・」
安堵なのかわからない
しかし、気づかないうちに涙が収まっていた
部室に戻ると後輩がおり(なんでオレが謝らないと)そんな感じにも見える表情で
男子後輩「さっきは言いすぎました、すいません」
と謝ったのだ
「こっちこそ練習足りなくて迷惑かけてごめんなさい」
私はそう告げた
後輩の少し表情は明るくなり、女生徒の部員が自分の周りに集まってきた
私の落ち着いた感じを見て部長でもある友人はパンッと手を叩く
友人A「じゃ、もう一度台本ありでも大丈夫だからやろうか!立ち稽古」
「うん、お願いします」
そして月日は流れ、文化祭
何とか台詞も覚えて当日を迎えることが出来た
友人A「じゃ、みんな!今日はとことん楽しんで頑張ろう!!」
『おー』
部員全員の声が広がる
友人は駆け寄りこう告げた
友人A「多分、考えて構成立てて演じるより何も考えないで演じる方があってると思うから思い切ってやろ!演劇している君をみんなに見せてあげな!」
「ありがと、そっちも頑張れ」
こうして幕が上がり、演目は順調に進んでいった
主役は友人Bだ。あの子はとても優しく演じ方がとても起用
見てて飽きない
私の役は主人公の母
主人公のほかに1人の小さい子がおり意外と口うるさいお母さん
怒るシーンは盛大に怒鳴ってもいいと思うと友人と話していた
・・・客も驚くような声量とかだと面白そう。そう思ったのだ
子供たちが物の取り合いをしているところに闇市から帰ってきて激怒するシーンが来た
女子後輩「これはうちのもんですー」
友人B「あっ、こら!帰しなさい。」
ガチャ
「ただいま・・・ってこらやめなさい・・・」
深呼吸する声はなるべく聞こえない範囲でするのはなかなか難しいけど
やらないといけないのが本番
「コラー!!!!!やめなさいって言っておるでしょうが!!!!」
その声は舞台中にとても響いたらしい
おしゃべりを小声でしていた日人すらも黙ってしまうほどに
しかしびっくりしても続けないといけないのが役者
舞台の上にいる部員は台詞を続けた
「「・・・ごめんなさい」」
そこから家族団らんのシーン
原爆が投下される恐怖があるなか、貧相な食事をしている最中に投下されてしまい
生存しとるかもわからなくなっていく
主人公は怪我はしているけど、とても辛く苦しいなか
家族を探す
BGMとライトなど使い細かいところを演出していく
ラストのシーンへ近づく
主人公が命つきるシーン
下手や上手から死亡した役者たちが見守るなか。
男子部員「小道具のアヒルのおもちゃ忘れて行ってんじゃん」
そういって、野球選手が好きな部員は真似て選手の投げ方でアヒルを届けようとした
しかし、やはりノーコンで舞台から落ちてしまった
男子部員「あっ、やっちた」
「えぇ・・・」
さりげなく先生がひょいっと舞台に戻してくれた
でもやはり生徒の一部は笑いを堪えずにいた
男子部員「まぁ、これもパフォーマンスと言うことで」
「・・はは」
最後は台詞はなく、哀しい表情と共に
ボロボロになった妹が好きだったアヒルのおもちゃを抱きかかえ
命を落とすのであった
友人B「・・・」
ドサっ
倒れたのと同時に明かりは全て消え
幕が閉まり、演劇は終了。
最後に挨拶で舞台前に集まってお辞儀をするのだった
舞台終わり後
友人B「あんな大声出すなら事前に言ってよ!びっくりしたじゃん」
「・・ごめ」
顧問「三年生みんな写真撮るから来て」
『はーい』
劇を完成するうえで色々壁にぶつかるけど
それもまた乗り越えて思い出となる
そういうはとても楽しい
友人A「劇見てたうちのおばあちゃん役の中で母役の子が一番方言とか上手かったって!」
「やったね」
この部に出会えてとても良かった。