舞い降りた白銀
拙い文章ですがよろしくお願いします。感想、レビューよかったらお願いします。
少女は森を駆ける
何かから逃げている、何から逃げているのかわからないが、その何かは少女を恐怖させるモノなのは確かだ。
怖いよ、怖いよ…ママ…誰か助けて…
なんでこんな深い所まで入っちゃったんだろう。入っちゃ駄目と言われていたのに…好奇心で入ってしまった。
走りすぎて息もままならない
木の陰に入り息を整える
「ハァ…んっ…」
息が苦しい、こんなに必死で走ったのは初めてだ。
後ろから足音と息遣いが聞こえる。
「っ____!?」
口を両手で塞ぎ自身の息遣いを殺す
「グルルッ」
追跡者は獣なのか、鼻を鳴らし少女の匂いを探す
少女の恐怖は臨界点に達しそうだった。
涙が溢れ出る…
「スンッスンッ」
獣がこちらに近づいて来るのがわかる…
獣は最初から少女がそこにいる事がわかっていた、獲物を狩る側の楽しみで自身の加虐心を満たす為にやる
恐怖が臨界に達したのだろう、少女は悲鳴をあげ走り出した。
クックッと嗤う獣、これだから狩りはヤメラレナイと言わんばかりの笑みを浮かべている。
もっと走れ、もっと恐怖を…これは遊びなのだから…獣はまた駆けていく
追いつかない程度で距離を離す
そうして、少女を袋小路に誘導するのだ。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いっ______!?
思考が恐怖で塗りたくられる。
正常な思考を持たない少女はかくして、獣の術中に嵌る。
「ああっ!?」
少女の前方が色んな植物で塞がれている。
絶望の表情を浮かべ、背後にいる獣を見る。
「ハッハッ」と吐息を漏らす獣
少女を見る視線は愉快そうだった。
「助けて!いやだよぉママァ…」
ジリジリと後方の壁に近づき、涙を濡らし助けを懇願する少女
獣は思う、もう…この肉を食べてしまおうと恐怖で染まった肉はとても美味しいから…
舌舐めずりしながら少女に近づき、涙を濡らす頬を舐めた。
「イヤァ!」
助けて…ねぇ誰か助けて…お願いだから、これからはちゃんとママの言う事を聞くから…だから…お願い助けて__!?
獣が大きな口を開け少女を頬張ろうとした瞬間
獣は背後からとてつもない気配を感じた。
背後を確認すると長く美しい白銀の髪を風で揺らし、獣を白銀に染まった瞳で見据え佇む美しい女性がいた。
女性はこの世界には存在しない、白いライダースーツとグローブにブーツという出で立ちで見るものを魅了する美貌を兼ね備えていた。
明らかにこの空間において不釣り合いな彼女は、この空間を破壊するかの様に獣に歩み呟いた。
「”ー変身ー”」
いつの間に現れたのか…
彼女の腰にベルトが巻かれ
ベルトから眩い蒼い光が放たれる。
辺りを包んだ眩い光が消え…銀色を基調とし西洋の甲冑を更にシャープにした格好をした者が其処にはいた。
少女も獣もその美しさに魅入る。
瞬間、その場を支配した銀色が獣の首を手刀で凪いだ。
「ア?ー」
獣は痛みを感じる事なく、離れるゆく胴体をただ見つめ、地面に落ちた瞬間絶命した。
少女はその光景を見る…
獣を殺した銀色の周りには蒼い光の粒子があり、とても幻想的だ。
「嗚呼…」綺麗と言葉にする前に、目の前の銀色の兜が粉々に割れ、その美しい素顔を晒した。
「ーーー」
素顔を晒した彼女は泣いていた。
なんて美しく儚い存在なのだろう…
少女はそんな存在を見た事がなかった…




