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パワーオブマジック  作者: レンシン
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試験受けました。

しばらく車に揺られていると、大きな建物が見えてきた。

やたら新しくてデカイ。


「ユート、そろそろ学校に着くわよ、準備はいい?」

「えっ」


つーことはあれ学校!?

生徒何人いるんだよ……。


「ちなみに今年って何人受けて何人受かるんだったっけ?」


母親におそるおそる聞いてみる。

母親は笑って、


「もう、そんなことも忘れちゃったの?たしか……今年は10万人受けて5000人受かるって言ってたかしら」


倍率20倍!?

いや、まず受験者の人数凄まじすぎるだろ!


「……他の学校が何個あってここは何番目なの?」

「ミドガルには7つ魔法学校があってここは1番上よ?」


なんでそんなとこ受験する気になったんだユート

そんなに自分の学力に自信がある感じなの!?

そんな問答をしているうちに学校に到着した。

すると教師らしき人が2人出てきて、母親が挨拶していた。


「遅れてすみません。ユート・ステラです」

「ああ、これはこれは。災難でしたね。ではユート君こちらにどうぞ」


車から降りて大人たちについていく。


「頑張るのよー!」

「わかってる」


母親の声援を背に学校に入っていった。


       ☆


学校に入ってしばらくすると、体育館に連れてこられた。何事?

体育館の中央にはよくわからない機械が置かれている。


「では今から国立第一魔法学校の入学試験を行います。その機械は手をかざすとあなたの魔力を測り始めます。気を楽にして手をかざしてください。そのあとはこちらの指示通りに魔力をコントロールしてください」

「は、はい」


返事をして機械の前に立つ。

2度深呼吸をして機械に手をかざす。すると……


『ユート・ステラ  5600』


名前と数字が空中にあらわれた。これは……


「ふむ……平均値と言ったところでしょうか」


地味ぃー。

なんでそんなんなの?女神まさかの手抜き?


「では次は最高魔力値を測ります。自由に魔力を高めてください」

「はい」


返事をしたが、魔力の高め方なんかわからない。

魔力とかオカルトでしかない世界出身だもの。

悩んでいると、耳元に声が聞こえた。


『あんた、なにやってんのよ!』

「はあ?お前誰だよ」

『女神様の置いていったフェアリーよ!いいから今は私の言ったとおりにしなさい!』

「お、おう」


なんかやたらとギャーギャー騒ぐし、試験官に訝しげな顔されたのが恥ずかしくて、適当に返事した。

まあ、アドバイスしてくれるなら聞いてやらんこともない。


『いい?手に意識を集めるの』


はいはい、手に意識を集めて?


『それだけよ』


コイツなめてんのか。

しかし、アドバイス通りにやったら、どんどん数値が上がり、試験官が驚いた顔をしている。


「18000…19000…20000…バカな、まだ上がるだと…!?」


あんたはスカ〇ターでもつけてんのか。

すると、数字が25000を超えたあたりから警告音が止まない。


「すいません、これ大丈夫なんですか?爆発したりしませんよね?」

「…………一応防御魔法を展開しておきましょうか」


俺と機械の間に透明な壁があらわれた。

そして30000を超えたところで機械が煙を出してショートした。

よかった、爆発はしなかった。

しばらくするとノイズは激しいが、さっきのような表示が出てきた。


『ユート・ステラ  上限測定不能』


もはや数字じゃないってどういうこと?

いや、スゴイのはわかるけども。

結果に呆然としていると、試験官が近づいてきた。真面目な顔で。ヤバイ、弁償!?


「ユート君、君は魔法の講義を受けたことは?」

「い、いえ、ありません」

「ふむ……少し待っていてください」


試験官はどこかに電話をし始めた。

「校長」とか「機械が」とか聞こえる。

やはり弁償か!?

しばらく話すと、試験官はまた俺のもとに来た。


「あ、あの弁償ですか!?」

「え?ああ、いえいえ、そういうのではなくて」

「じゃあ、なんですか!?機械壊したから不合格ですか!?」

「落ち着いてください、ユート君」


落ち着いてられるか!弁償はマズすぎる!


「じゃ、じゃあ、今の電話は!?」

「あなたの結果を校長に報告したんです。合格ですよ、ユート君」

「…………………………はぁぁぁぁぁぁぁ」


大きくため息が出た。よかった……


「あなたはAクラスになるそうです。明日から頑張ってくださいね」

「明日から!?」


明日からもう学校なの!?

早すぎじゃない!?


「それでは、試験お疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいね」


しかも終わり!?試験終わりなの!?

驚きの連続のうちに外に出てしまった。

迎えの母親に結果を報告し、喜ばれた。


「しかし、寂しくなっちゃうわー、明日からユートも学生寮だし」

「寮!?」


もっと早く言ってほしかった。

家に帰ったら準備しなければ。

そう思いながら家へと向かうのだった。

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