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パワーオブマジック  作者: レンシン
2/13

俺、死んだそうです。

───────目を覚ますと、不思議な空間。

どこまでも広く、果てが見えない。周りにはなにもないから余計にそう思う。


「起きたのですね」

「うおっ!?」


後ろからいきなり声が聞こえてビビった。

振り返ると、この世の人とは思えないほどの美女。

とりあえず、ここがどこか聞いてみよう。


「あの、ここは?」

「ここは……死後の世界、と言うべきでしょうか」

「は?」


死後の世界?つまり……


「俺、死んでんの?」

「……はい」


美女はばつが悪そうに目を逸らす。

な────


「なんじゃそりゃあ!?」


死んだ!?じゃあ、今の俺はなんなの!?

考えれば考えるほど頭が混乱する。


「落ち着いてください」

「これが落ち着いてられるか!つかあんた誰だよ!」

「私は女神です」

「は?」


この緊急時に何言ってるんだこの人は。

というか──────


「女神なら俺を生き返らせられるだろ!?」

「できないことはありませんが……」

「じゃあ、俺を生き返らせてくれ!」

「いいですが、転生することになりますよ?しかも全く違う世界に。それでもいいんですか?」

「………………」


それは異世界に転生ってことか?

そんなマンガみたいなことが信じられるはずがない。


「ちなみにそれじゃない方法は?」

「ありません」


つまり死んだままか、異世界転生で再スタートするか。

悩みに悩んだ結果────


「わかった。転生で頼む」


俺の答えを聞くと女神は真面目な顔をして、


「…………わかりました。神凪優斗を元の世界とは異世界に転生させます。元の世界に帰せないかわりに、力を授けます。では良い人生を」


そして俺の意識は途切れていった──────

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